福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

5倍速はやっぱり重宝

2012-03-02 | 虫歯治療の話

5倍速というのは、虫歯治療で歯を削る器械の名称です。削る機械は高速のタービン(一番一般的)、詰め物を磨く、歯のクリーニングをする、削った面の仕上げをする場合に使用する低速のエンジンとがあって、通常はそれぞれ専用の形態をしたバー(いわゆるドリル系)とブラシなどを付けて使用します。
5倍速というのはエンジンに取り付けるのですが回転数が通常のエンジンの5倍でタービン用のバーを付けますので、従来のタービンとエンジンの中間の位置づけです。5倍速はタービンほどの回転数はありませんが、バーを付けた軸のぶれが少ないこと、やさしく削って発熱が少ないので、痛みが出にくく、麻酔なしで削れる場合が増えるというメリットがあります。また、注水はしますがエアーの出方が少なく音も静かなので、患者さんにとっては刺激が少ないという利点もあります。当院では乳歯や幼若永久歯など、歯質が軟らかい場合の処置が多いので5倍速でも削れないという感覚はありません。
小児歯科治療にはぴったりの5倍速、最近は小型化も進んで、さらに使いやすくなりました。






上から旧型から新型の順。一番下の最近購入した最新型はさらにヘッドが小さく、小児の治療に適してきています。
ちなみに麻酔ですが、刺入する周囲に軟膏状の表面麻酔を塗って、細くて短い針の製品を使うことで痛みを軽減できます。最近は33Gという、以前にはなかった細い針を使用しています。快適な治療はもちろん技術も程々必要ですが、最新の情報に基づいて使う器具器材をを工夫するだけでも改善されます。
一番下の5倍速に付けているバーはスーパーファインといって、ダイヤモンド超微粒子を付着させたもので、通常は詰め物の研磨に使用します。虫歯のない部分はほとんど削れませんが、軟らかくなった虫歯部分は除去できますので、最小限に削るというのが簡単にできます。これもちょっとした工夫。



ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/

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