福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

乳歯は弱い

2012-03-15 | 虫歯治療の話

乳歯の奥歯の歯ぐきがぶよぶよになっているということで来院した患者さん。
大人でしたら歯周病の場合が多いのですが、乳歯の場合の大多数は虫歯が神経まで至って感染して、根の周囲の炎症が発生しているケースです。
よくあるのは、歯間の虫歯が目立たないようにじわじわと進行して神経にまで至るものです。小児の場合、意外と症状がはっきりしませんので、さらに感染が進んで歯ぐきが腫れてから、やっと保護者の方が気づくというわけです。




小学校低学年でまだまだ乳歯奥歯は生え換わる時期ではありません。永久歯は乳歯の下に形成途中です。この患者さんは、歯間の虫歯治療を以前受けているようですが、さらに周囲から虫歯になって、神経の部分から根の周囲まで感染したと思われます。
根の周囲の黒っぽい部分は炎症で、支える骨がなくなっている状態です。また、乳歯の根自体も溶けて短くなっています。黒っぽい炎症像は永久歯まで至っている可能性もありますので、乳歯の抜歯も選択肢に入れねばなりません。
乳歯と永久歯の虫歯による反応の違いですが、まず、乳歯自体の歯の質が弱く厚みも永久歯の半分ほどですので、神経まで至ってしまいやすいこと、悪くなった場合、本人が症状を訴えないわりに周囲骨の炎症がダイナミックに起こること、根の先の部分より根の分かれ目付近の炎症がおこりやすく、歯ぐきの腫れもはえ際に近いところに発生する、永久歯への影響も考慮する、などがあります。
このX線のような場合、治療は根の先までしっかり奇麗にするというよりも、抗生剤などを歯の中から、そして歯ぐき側から、根の分かれ目付近に使用します。治療回数を増やしても周囲骨の再生はあまり期待できませんし、かえって根が溶けてしまう場合もあるので、腫れが退いたら一旦終了して経過観察です。
何しろ一旦根の周囲まで感染した乳歯は、すっきり治らないというのが現実です。
虫歯が多い時代は、このような歯は迷わず抜歯でしたが、最近は経過観察をしながら何とか共存というのが適切だと考えています。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/

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やっと満開

2012-03-15 | できごと

ここ数日天気もほぼ良好で暖かめの日が続いています。
舞鶴公園の梅もやっと満開のようです。今年のサクラの満開はどうも4月の入学式の頃のようですね。























午前中、自転車で舞鶴公園へ出かけました。天神で買い物を済ませてから、長浜市場の食堂で昼食。かきフライをオーダーしました。ここは市場で働く人や関係者の利用が多いので、安くて新鮮で大盛りが基本。平日のささやかな贅沢かな。




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