福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

下の前歯の生え変わり

2009-12-15 | 口の中の問題
今日は歯科ネタです。
5歳後半くらいになると、乳歯がグラグラしてきて永久歯との生え変わりが始まります。どの歯が最初に生え変わるかというと、通常下の真ん中の歯からです。
この時期に多い相談が、永久歯が内側(後ろ側)から出てきたけど、乳歯がまだ残っていて並んだ状態です。永久歯が内側に出てきていますので、乳歯が自然に抜けるだろうか? 永久歯の歯並びが悪くなるのでは? という心配です。
簡単に答えますと、「通常そのうち乳歯が抜けて、永久歯は前側に次第に移動します。数か月間はそのまま経過をみてOKです。」 永久歯が出始めたばかりで前の乳歯がかなりグラグラしている場合はX線でチェックするまでもなくそのままで結構です。永久歯が結構出ている割には乳歯があまりグラグラしていない場合は、X線で乳歯の根の残り具合(溶け具合)をチェックして見通しをつけます。多少根が残っていても、内側の永久歯は自力で外側に移動しようとする力がありますので、いずれ乳歯を外側に押し出して生え変わることが多々あります。
教科書的にはこのような問題については乳歯を抜きなさいと記載してあり、結構多くの歯科医師がやはり無難に抜歯していると思われます。もちろん抜歯すればその時点で問題は解決するのでしょうが、抜かなくても良い場合が多々あることを考えると、一部の例外を除いては経過観察で問題ないと考えます。
少なくとも2~3か月の経過観察はOKですし、内側に位置していた永久歯も数か月すれば以前乳歯があった位置くらいに移動します。基本的に抜かないから分かる結果です。
むし歯でもそうですが、初期むし歯を治療すれば綺麗になって一応解決となりますが、まず治療せずに予防をトライすればどれくらいまでストップする、元に戻るということが分かってきます。
歯並び、かみ合わせについても、小児、児童の場合はとにかく見たら治療ではなくて、暫くの間様子をみてタイミングを検討するのも良いことが多いと感じています。



下の前歯、永久歯はもともと乳歯より内側に位置して、外側に移動しながら出てきます。
向かって右側の2番目の歯が乳歯、永久歯が並んでいます。もちろんそのまま放置でOKでしょう。
ちなみに、真ん中の歯が捻れて生えて来ていますが、スペースもありますので、次第にまっすぐ改善するでしょう。
まず経過を見るのが賢いというわけ。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                           http://www.futatsuki-dental.com/
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