福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

保育園の歯科健診その2

2009-02-21 | むし歯予防の話
保育園の歯科健診に際しての保護者の方の質問で、シーラントに関するものがありました。「シーラントは永久歯になってからで、乳歯はしなくて良いのでしょうか?」というような内容でした。
答えは一般的には乳歯もしておいたほうが安心です。
シーラントというのは奥歯の溝部分のむし歯予防をする処置ですから、奥歯のむし歯リスクが高くなる少し前くらいにしてもらうと良いかと思います。いくつかのデータからも分かっていますし、私自身の臨床経験からもそうなのですが、2歳半くらいで乳歯が全部出揃って、3~5歳頃が奥歯の溝部分にむし歯が発生しやすい時期です。
奥歯の溝が深い形態でしたら歯みがきを頑張っても歯垢が充分に除去できず、歯みがきの予防効果に限界がありますし、フッ素の予防効果も溝部分の予防にはやや不充分ですので、当院では3歳過ぎ頃にシーラントをお勧めするようにしています。
永久歯は生え変わりませんし、6歳臼歯と12歳臼歯については乳歯以上にシーラントによる予防をお勧めします。
でも奥歯はシーラントですっかり安全よ、という訳ではないのです。溝部分のむし歯リスクがピークを過ぎた頃から、奥歯間のむし歯リスクが高くなって来るんです。これについては、フッ素とフロスで予防なので、シーラントのように歯科での処置でOKというパターンではないため、歯科医側としては、予防に若干限界を感じるのが現実です。






ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                             http://www.futatsuki-dental.com/
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