この患者さんは治療前は見たとおり反対咬合ですね。左上側切歯(向かって右上2番目)は何とか通常のかみ合わせですが、他の前歯は上下逆にかみ合っていますね。また左上中切歯(向かって右上1番目)は下の前歯間にはまりこんでいます。
反対咬合の初期治療は乳歯の時期(4歳過ぎ頃)に開始する場合も一部ありますが、通常上下前歯が出揃った小学校3年生前後です。
逆のまま放っておくと、顎がズレたまま成長してしまい、将来歯科矯正治療を行うにしても難しくなったり、治療後の結果に限界があったりします。
この患者さんも初期治療で良いかみ合わせになって、さらに上の前歯を前方に移動したことで最初は不足していた犬歯が出るスペースも充分出来てはいますので、一旦終了にはなりますが、今後特に下顎の成長に伴うかみ合わせの経過は観ていく必要はあります。
犬歯のスペースをつくるのと、かみ合わせを深くして安定させることが必要でしたので、若干長く、8か月かかりました。
下の前歯の歯並びも、上の治療に伴って、自然に改善してきています。
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