市販の歯磨き剤に「ホワイトニング」と書かれている製品は、結構ありますね。
通常歯科医院で行っているホワイトニングの弱い効果バージョン?とか思うこともあるのでは。
歯科医院でのホワイトニングは過酸化水素、過酸化尿素など酸素系の漂白剤が主成分で、比較的高濃度の製品です。
市販の歯磨き剤の場合、ステインを浮かせて除去できるとかステインが付きにくくなる成分を含んでいます。
上の製品は歯科専売ですが、基本ステイン除去で歯を白くするというクリーニング効果です。
歯の本来の白さは戻りますが、歯の色調自体を白くすることは出来ません。
いわゆるホワイトニングはそれができるという違いがあります。
歯の色が気になったら、まずはこのような歯磨き剤を使用したり、歯科医院でPMTC(歯のクリーニング)を受けましょう。
それでも気になれば、いわゆるホワイトニングですね。
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業者さんから時々新製品のサンプルが送ってきて、今回は特に歯周病予防に特化した歯ブラシと歯磨き剤。
システマブランドで、システマのいくつかの製品はドラッグストアなどにも置いてあります。
ただし、上の写真は歯科医院専売の製品で、いわば若干上級グレードです。
歯周病予防に効果が高いといえますが、ポイントはこれらの良い歯ブラシ、歯磨き剤を適切に使うことです。
虫歯と異なり、歯周病予防は毎日の丁寧な歯磨きの積み重ねと、定期的な歯のクリーニングや歯石除去です。
システマブランドは毛先が細く歯周ポケットに入りやすいことは共通してますが、さらに植毛部のベースが薄いので、奥歯部分が磨きやすというメリットはあります。
手磨きですと、お勧めの歯ブラシではあります。
とはいえ、歯周病予防には音波歯ブラシのソニッケアが、やはり良いですね。
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予防歯科Q&A その2です。今後、適時続編をアップしていきたいと思います。
Q:ブラッシングは食後30分後が歯に優しい?
A:ブラッシングは食後すぐがいい。
平成時代に、食事後すぐでない方が良いという論が一時期ありましたね。
その話の元論文をたどると、実験室レベルで象牙質を使用したものです。
象牙質はエナメル質より遥かに柔らかく、酸にも溶けやすい性質があります。
食後に虫歯菌で酸が産生され象牙質が溶け始めの時に磨くより、暫くして唾液の働きで再石灰化が進んでからが良いという理論では?
通常のエナメル質ではそのようなことは起こらないので、食後すぐでも暫くしてでもOKなので、フッ素入り歯磨きで磨けば再石灰化のより促進されOKです。
中年以降で歯周病で歯根が見えているような場合、象牙質露出していますが、フッ素入り歯磨きで優しく磨けば、同様です。
楔状欠損と言って歯根露出部のすり減りは、ブラッシング圧が強すぎるとか噛む力が強すぎるとかの影響が主です。
個人的には、ブラッシングは食後にすぐでも暫くしてからでもOKなので、フッ素入り歯磨きで朝夕して欲しいですね。
Q:ブラッシング後には口はすすがなくてもいい?
A:フッ化物入りの歯磨き剤を使った後はすすがない。
このことは歯科医側としては21世紀の常識でしたが、患者さんレベルでも令和の常識になると良いですね。
日本歯科医師会でも同様な方法を、公式に勧めています。
今日の歯ブラシシーンは坂道系。
飛鳥さん、持ち方不合格です。これでは力入りすぎで、ストロークも大きくなります。
美月さんは合格かな。
坂道といえば、六本木周辺は多いですね。
国立新美術館近くの乃木坂、そして六本木ヒルズ近くのけやき坂、さくら坂。
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少し前に歯科衛生士向けの雑誌を購入して、スタッフ皆で、特に予防歯科の部分は内容を共有できるようにしています。
予防歯科分野は歯科衛生士の専門分野ですが、肝心の歯科医師が治療重視で予防に弱いというギャップも聞きます。
歯科医師、歯科衛生士がディスカッションしながら予防方針を考えるのが理想かと思います。
最近の予防歯科トレンドを、この雑誌をもとに幾つか解説いたします。
Q:もっとも効果的なう蝕予防法はていねいなブラッシング?
A:ブラシングよりフッ化物の利用が重要
虫歯予防効果が高いのは、フッ化物の利用とシーラント。
次はおやつなどの食事のコントロール
ブラッシング効果は、これらの次です。
ブラッシングでは歯間の歯垢は除去できませんので、フロスを習慣化することで広い意味でのブラッシング効果は高まります。
皆さんご存知のお二人の歯磨きシーン。画像はPinterest から。
田中みな実さんは、以前フロスのブログで登場しています。
歯磨きは、なぜか日常感を感じさせるシーンですよね。
歯ブラシの持ち方ですが、鉛筆を持つようなペングリップで腕というより手首のグリップで、優しく小刻みに動かすのが基本です。
どちらも合格かと思います。
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小児、大人にかかわらず、「どんな歯ブラシが良いですか?」というご質問は多いですね。
一般的に言えば、毛の硬さは普通ですが、短め、細めの毛が密に植毛してあるタイプがコシがあって良いでしょう。
毛が長すぎるタイプは力が毛先に伝わらず、清掃効果が劣ります。
また毛が長い場合、特に小児では奥歯磨きがしにくいと思います。
仕上げ磨き用ということで柄が長いタイプもありますが、保護者磨きはペングリップで短めに持った方がやり易いので、通常の小児用歯ブラシでOKです。
歯磨きが良好にできるためには、歯ブラシ選びというより、どこをどのように歯ブラシを動かして歯垢をとるか、ということの方が重要です。
青少年期以降、大人では音波歯ブラシの方が綺麗になるので手磨きよりはお勧めですが、使い方当て方が適切という前提条件があります。
そこが出来ていないと手磨き、電動にかかわらず、残念ということになります。
当院受付カウンターの歯ブラシ、歯磨き剤、フッ素ジェルなどのコーナー。すべて有効なフッ素濃度の製品です。
虫歯予防だと、歯磨きのしかた以上に、フッ素製品を適切にホームケアとして使用することがポイントです。
ただし、歯肉炎歯周病予防は歯垢除去がメインなので、やはり適切な歯ブラシ選びとブラッシング法は重要です。
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TVの「はぐはぐ」でも2月のオンエアでお話ししましたが、3歳未満くらいの幼児では、本人に歯ブラシを持たせるのはやめましょう。
年齢的に仕上げ磨きは嫌がる時期ですが、本能的にお口にモノを持っていく年齢でもあります。
歯ブラシを持たせれば慣れるということは期待できませんし、実際に磨けているわけでもありません。
歯ブラシを咥えたまま転倒して、口の中を外傷するリスクがあります。
先日来院した2歳の患者さんはそのような事故で、歯ブラシを待たせなければ起こらない事故です。
翼突下顎隙という、奥歯の後ろで頬粘膜との境目付近の外傷でした。
この部分は局所麻酔で下歯槽神経や舌神経を麻酔するポイントでもあるので(伝達麻酔)、深い外傷ですと麻痺が起こる可能性があります。
歯ブラシでなくて、お口に持って行ったり噛んでも問題ないような形態、材質のオモチャだとOKでしょう。
柄の部分が柔らかくしなる事故防止の歯ブラシもありますが、キチンと歯ブラシが出来ないので、これは役に立ちません。
実際に歯ブラシを持たせてそれなりに磨けるのは小学校に入ったくらいの年齢からで、習慣的にも自分で磨くための準備開始になります。
ちなみに仕上げ磨き卒業の自立は、9歳〜10歳位になります。
当院の受付にサンプルで置いている、種々の歯ブラシ。
歯ブラシ選びについては、次回で。
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電動歯ブラシは通常の歯ブラシよりも良いんですか?という質問が時々あります。
また、電動歯ブラシを使っているけど歯磨き状態はどうですか?という質問もあります。
結論をシンプルに言えば、電動は手磨きよりも優れています。
ただし電動、手磨きに関わらずブラシの当て方が良くないと、実質磨けていないことになります。
最近は多くのメーカーが製造していて、特に音波型が主流のようです。
歴史も長い電動歯ブラシの2大メーカーで、左が音波型のソニッケア、右がロータリー型のブラウン。
おすすめは音波型のソニッケア。
虫歯でも歯周病予防でも、歯垢除去のポイントは歯の生え際。そして歯間(これはフロスが必要です)。
ソニッケアは歯茎に当てても痛くありませんが、ブラウンでは若干痛みを感じるので、より当て方に配慮が必要です。
ブラウンでは、当てた部分は綺麗になりますが、隅々や歯周ポケットの中の歯垢は残りそうです。
ソニッケアの方がアバウトでも綺麗になりますが、若干歯茎に当てるのを忘れないように。
音波型は中国製も含め多種類出ていて、中には優れた機種もあると思いますが、無難なのは、ちょっと高めですがソニッケアでしょう。
色んなモードが付いている上位機種よりも、1モードのシンプルなもので充分です。
写真は患者さん紹介用の、1モードのイージークリーンです。
歯ブラシは、通常歯ブラシより長持ちして、3か月ほどは使えます。
互換性のある安価なブラシも結構あって、ほとんどが使用感に問題ありませんので、一旦本体を購入すれば以降はエコノミーです。
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昨日のブログで歯ブラシの持ち方として、ペングリップをお勧めしました。
優しい力で小刻みに左右に動かす、というのが基本ですが、強さとしては200gを超えないくらいが良いと言われています。
厳密に言えば、歯ブラシの大きさや毛の硬さによって異なりますが、おおまかな目安と考えて下さい。
この歯ブラシは力のコントロールを学ぶために工夫されたものです。
力を入れすぎると、柄の中央、黄色い部分がカチッとしなります。
アラーム的働きです。
この歯ブラシでトレーニングをして感覚を覚えれば、その後に通常歯ブラシや電動歯ブラシでもOKということになります。
ちなみに自分磨きでは、柄がしなることはありませんでした(当然ですが)。
逆に、しなるところまで力を入れてみて、200gはこれくらいと実感できました。
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先日、特別支援学校の歯科保健指導に出かけましたが、指導のメインは歯磨きの大切さと実地指導です。
優しい力で小刻みに小さいストロークで磨く、というのがポイントです。
手の機能がある程度発達していれば、歯ブラシを鉛筆を持つようなペングリップで持つことが適切です。
この写真は今朝たまたまWEBで見つけたものです。
小学校低学年くらいでしょうか、特に前歯はペングリップが力が入りすぎず小さいストロークで動かしやすいんです。
特に前歯部分だとこの持ち方が磨きやすい。
腕から動かすような持ち方だと、つい力が入って大きく動いてしまいやすいと思います。
実際は大人子どもかかわらず、この磨き方の人が多いと思います。力を入れている割にくぼんだ部分は磨けていないんです。
こちらは映画LDKの1シーン。流星君、萌音ちゃんはペングリップでOK。
ペングリップだと脇がしまった状態で安定します。
遥亮くんは、要改善。
因みに、横浜流星だけが利き手は右でしょうか。
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幼児で歯ブラシで口の中や喉の部分を突いて、受傷する事故がほどほどあるようです。
消費者庁が出しているデータがありますが、予測通り3歳以下の割合が高いですね。
3歳以下ではもちろん仕上げ磨きが主ですが、歯ブラシを自ら口に持っていく行動は、生理的にあると思います。
まだ仕上げ磨きを嫌がる年齢ですが、歯ブラシを持たせても慣れるということは基本ありません。
なので、口に持っていくのであれば、安全な材質形態のおもちゃが良いかと思います。
どうしても持たせたいのでしたら、上の写真のように、柄の部分が柔らかく曲がりやすい製品がベターとは思います。
ただしこれで仕上げ磨きをしようとすると、力が適切に伝わらずまともに磨けません。結局、通常の仕上げ磨き用歯ブラシが必要になります。
事故対策を工夫された製品とは思いますが、歯磨きには役に立たないと言うことになりますね。
シンプルに言えば、乳幼児には自分磨きの歯ブラシは持たせないという結論になります。
自分磨きが将来に繋がるだろうという年齢は5歳以上くらい、仕上げ磨き卒業は9歳~10歳ほどとお考え下さい。
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