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続々・メキシコ湾原油流出事故対策についての雑感

2010年07月17日 11時19分54秒 | 社会全般
とりあえず、原油流出が止まったそうで、良かったですね。
ほっと一安心、というところでしょうか。

原油流出確認されず=米メキシコ湾(時事通信) - Yahoo!ニュース


実は、とても責任を感じていたんですよ。前に、破断したライザーパイプを切断しろ、って書いちゃった手前、やっぱり流出が止まらないというのを聞けば「これって、オレのせい??」とか思ってしまって……。


メキシコ湾原油流出事故対策についての雑感

続・メキシコ湾原油流出事故対策についての雑感


まあ、拙ブログ如きが提案したところで、何の影響力もないとは思いますから、オレのせいではないことは確かですがね。それでもやっぱり、罪悪感を感じるものです。

物理学者とか科学者たちやその他専門家を呼び集めて、対策を考えるとホワイトハウスは言っていたのですが、結局のところ大した案は出なかった、ということなのかもしれません。当方のような素人が考える水準と大差ない、ということなのかな?(笑)


ま、これはいいですが、流出が止まったのは何よりでした。



映画『チョイス』(Swing Vote)

2010年07月15日 18時33分29秒 | 俺のそれ
アメリカ大統領選というのがどういった感じのものなのか、掴むにはよい作品だった。

今年亡くなったデニス・ホッパーが民主党の大統領候補として登場していた。遺作?なのかも、と思ったが、全然知らなかった。


大統領選ではお馴染みの論点―例えば移民問題、人工中絶問題、環境問題―等々でへえ~というのが味わえる。
たった一人の男に振り回される両陣営の姿が面白い。ポピュリズムを極端に描き出すとああなるな、ということは思ったね。


何と言っても、父娘コンビの子役の少女が素晴らしいんだよね。
思わず父親参観日の時には、ホロリともらい泣き。


あの父ちゃんにあの娘は、あまりに出来すぎたいい子ではある。だが、アメリカ南部の白人男性というありがちな像を描いているので(やや誇張のきらいはあるが)、アメリカという社会がこうなっているのか、ということは何となく理解できるのだ。


選挙民の前で求愛ダンスを踊る、とか、含蓄のある言葉がちりばめられており、有権者の役割というものについて、自省を促す映画ではあった。


ところで、タイトルなんだけど、原題は『swing vote』でこちらの方が良い感じだったのにね。以前あった「スウイング・ガールズ」の関連か何かと勘違いされるのを避けるため、とか、そういう特別なことなら仕方がないとは思うのだけれど、元々の題名の方がいいと思ったんだよね。
「swing boat」のもじりとかそういうのかな、と思ったんだけど、違うのかな?
(あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、という振り子のように揺れるというイメージはまさにピッタリ)


なので、『チョイス』という題名がピンとこなかった。


全体としては、良作でした。



今更遅い~トヨタ車問題のこと

2010年07月14日 12時28分26秒 | 外交問題
まさか、拙ブログの呪詛を恐れたわけでもあるまいね?(笑)
もちろん冗談ですけど。

トヨタ車の急加速故原因は運転ミスの可能性―米運輸省が分析(ウォール・ストリート・ジャーナル) - Yahoo!ニュース


こんなことは最初から誰でも分かっていたはずで、センセーショナルに大騒ぎする前に、当然調査しておくべきことに決まっている。公聴会に呼びつける前に、まずそういった「客観的調査結果」というものを出しておくのが当然なんだよ。

だが、そうした調査を公表をすることなく、疑いを煽り不信感を殊更強調して情報操作を行ったことに変わりはない。


ぼくは、そういう連中を信じたりしない。

信頼関係だって?
日米関係が?

何言ってんだ、タコ。笑わせるな。

何度も言ってるように、一度壊れてしまったものは修復が難しいんだよ。信頼というものは、失うのは一瞬だが、築き上げるのには多大な時間がかかるものなんだ。


どうせ形だけなんじゃないの?

「捏造する国」の何が信頼できるのか



何より残念なのが、日本の政府も省庁もマスコミも、表立って戦おうとした人間は誰一人としていなかった、ということだ。前原大臣を見たか?
企業側を責めることはあっても、守ろうとしたことなどなかった。向こうの肩を持つか同調することはあっても、代わりに戦ってくれることなどなかったんだよ。

反論しない・できない、黙っているしかない、そういう構造が日本の中に残っていて、そいつらに権力が与えられている限り、何も変わらない。だから、元には戻れないんだよ。そういう構造が破壊されない限り、何を言っても無駄。

日米間で信頼関係が築かれているのは、そういう「お仲間」同士ってことなんじゃないですかね(笑)。ご主人さまと犬どもには、特殊な関係が出来上がっているでしょうよ。犬どもが代理となって権力を行使する、ということが続く限り、日本に未来はない。



WSJ記事は「潔白は証明されていない」って書いているが、はっきり言ってバカ。再現実験とかで立証できない限り、本当にそういう事故が発生したかどうかは誰がどうやってわかるのか?

ま、いずれにせよ、こんな目立たぬ記事なんかが出されたところで、失われた評判は返ってくるわけじゃない。

捏造に加担した連中とか、でっち上げ報道を流していた連中に何らかの報いがなければ、今後も同じ手を幾度でも使われる。そんなことを許せると思うか?

犬どもを一掃できないのなら、綱を握っている側が失脚してゆけばいい、と願うのは普通なんですよ。その持っている綱を放して、関係を断ち切ってくれるなら、違う展望もあるかもしれないが、今までのところ「組む相手」を間違っているままだしな。


だから、戦いは続くということだ。




追加です(13時頃):

運転者のミスなんて論点は、初めから分かっていたことだ。

トヨタ問題と米国の異常


2月に指摘したのに、その後日米のマスコミはバッシングに燃え盛り、2月下旬には公聴会となったわけである。

こんな手口が許されると思うか?




映画『サロゲート』

2010年07月14日 09時28分48秒 | 俺のそれ
どこかで見たかのようなテーマ。
と思ったら、『攻殻機動隊』シリーズではお馴染みの、「義体化」という話である。遠隔操作可能ということでいえば、『イノセンス』に登場してきた人形なんかと同じようなものかな。


人工臓器製造工場社長の奇妙な旧式義体というのもあったな、そういえば。ジェイムスン型だったか、四角い箱型の義体を敢えて使用していた。進化型は当然人間と全く見分けがつかないタイプだ。


人間か機械か、というのは境界が曖昧なんじゃないのか、人間って何だ、っていうところに行き着くわけだ。自分の脳が乗っているかどうかくらいしか違いはないのではないのか、電脳なら人間じゃないのか、とか、疑問は湧いてくる。


この疑問に答えようとしたのが、『サロゲート』である。

反対派の自治地区が点在しているのが現実味を帯びていて面白い。
科学技術への懐疑、というのは常に存在している。
人間って何だ、人間が人間らしく生きるって何だ、そういうことを考えるのにはよいかもしれない。


だが一方では、戦場では確実に遠隔操作の利用範囲が増大している。現代の科学技術水準であっても、無人攻撃機に代表されるように、戦場のロボット化はかなり可能になってきている。そういうことへの警鐘、ということなのかもしれない。



そうですか

2010年07月13日 17時46分15秒 | 社会全般
人生って、わからないものですね。


<振興銀>木村前会長ら立件へ 検査妨害容疑(毎日新聞) - Yahoo!ニュース


時代の寵児みたいにもてはやされて、成功者のように見えても、色々とあるようでございます。

ああ、全然関係ない話に飛ぶけど、片山さつきと佐藤ゆかりの両名が参議院に当選したのは見事と言うほかない。しかも得票が上位だった。一世風靡の3名(片山、佐藤、猪口)の復活劇は、中々凄いものがある。立派である。

ああ、片山といえば、虎さんの復活もありましたね。まだまだできることがある、ということでありましょう。良かったですね。


民主に鞍替えして、逃げて行った蝶ネクタイのデカイ人は、ダメだったみたいね。
なんつーか、情けないな。



民主党敗北の要因

2010年07月12日 16時00分41秒 | 政治って?
端的に言えば、「勝った者の驕り」に対する当然の報い、みたいなものではないかな。09年の政権交代で爆勝したはずの民主党がこの体たらくなのだから、当然なのだ。


「言ってたこととやることが違う」「約束を守らない」「数の横暴で独断専行」といったことへの反発が起こったものと思う。自民党政権に失望した国民は、仕方なしに民主党へと託すことを選択したはずだった。ところが、一部の改革は進んだものの、民主党の運営方法はただの「やりたい放題」だった。その象徴的なものは、普天間移設の日米共同宣言と郵政後戻り法案だったろう。

郵政改革と称して、無理矢理法案を通そうとした。それは、郵政票目当てだったからだ。100万票とか大袈裟に言われている票を当てにして、その取り込みを狙った結果、確かにその100万票の内のいくらかは得られたかもしれないが、その代償として数百万票を失ったようなものである。そういうことに気付かない民主党及び国民新党には、それなりのしっぺ返しがあったということだ。実際、国民新党はゼロに終わっただろう?
それは、大いなる勘違いをしていたからだ。多くの国民は郵政改革の後退など望んでもいないし、郵政組織票頼みに走る与党の政治姿勢そのものに嫌気を覚えたとしても不思議ではない。

4/17>枝野大臣は、まず与党を仕分けせよ
6/8>菅直人新総理に送られる言葉

またしても予想通り、と(冗談です)。

まあ、負けたとは言っても、鳩山総理のまんまで行った場合よりかは少しは戻したのかもしれないが、それでもかなりイカれたことに違いはないわな。04年の小泉政権下での自民党が49議席だったので、44議席ならまだマシな方じゃないか。07年選挙の自民党大敗のレベルに比べれば、まだまだですわ。それは、弱小政党が弱小だった、ということで、共産、社民、その他もろもろが「み党」にヤラレた、というだけで済んだ。だから民主党の被害は最小限に食い止められた、ということだ。


これまでも幾度か書いたけれども、民主党の比例票は、大体コンスタントに2000万票獲っていて、大敗と言われた05年郵政選挙の時でさえ、2100万票獲得だったからね(07年参院選挙を振り返る)。しかし、今回はかなり厳しい結果だった。1900万割れ。その逃げていった票は、み党に集まった、ということだろう。

あと、民主支持層の中でも、組織内の離反票というのが結構出たのではないかな、と思う。いくら無党派が逃げたといったって、ここまで票数が大幅減にはならないからね。

自民が第一党を獲れたのは、地方組織の頑張りだろうね。依然、かなり悪いことには違いないので、与党に戻れるかどうかはまだまだ判らない。地道に頑張るしかないんじゃないのかな。

菅総理の消費税発言がどうのとか言うけれど、そうであれば自民党はもっと負けていてもよいはずで、消費税反対を掲げた共産の大幅減を見れば、その論点は大きな影響力を持っていたわけではないはずである。民主党が消費税アップを掲げたことが敗北の主要因であるとは到底思われないわけである。


そういうこと以上に、不誠実な政治、不誠実な運営、そういったことがトータルの評価として、負けるべくして負けた、ということであろう。ただ、与党であることに違いはないわけであり、依然第一党をキープしているわけだから、今後に政権担当能力について更なる評価が下されることになるだろう。



小池散る

2010年07月12日 04時01分58秒 | 政治って?
共産党は、東京で小池さんを選挙区で立てていたらしい。

テレビなどで知名度は高いみたいなのだが、落ちてしまったということらしく、共産党という存在そのものか、名称なんかに何らかの問題があるのかもしれない。

個人的には全然関係ないけど、悲哀みたいなものの象徴かもしれんね。


消えてゆくのも可哀想ではあるね。



米国の負け惜しみ(笑)

2010年07月11日 14時18分55秒 | 外交問題
惨敗したのに勝利宣言だけは得意、というのは、日本のネット界隈を見ていてもよくありがちだ。米国政府の会見とか声明が、まさしくそれ。


韓国艦沈没:国連議長声明採択 クリントン長官が歓迎声明 - 毎日jp(毎日新聞)


歓迎って、何の意味があると思うか?
こういうセリフは、ただの負け惜しみのようにしか聞こえないが、日本の間抜け外務省幹部のセリフなんかとも一緒だな。


いいですか、アメリカ政府は、これまで一度でも「韓国哨戒艦”天安”を撃沈したのは、北朝鮮である」ということを、公式見解として認めたことがあったのか?
そのように発言した人は、誰かいましたか?

あったのなら、是非とも「いつ、誰が」そう述べたのか、ということを教えてほしいですよね。

「韓国の立場を支持する」
「合同調査団の調査結果を尊重する、支持する」
「北朝鮮の無責任な行動や態度を非難する」

こういった表現は、いずれも「北朝鮮が攻撃し撃沈した」という事実の指摘とはなっていない。
「沈没は北朝鮮に責任がある、という見方に賛同する」という言い方でさえ、「北朝鮮潜水艦の魚雷攻撃で沈められた」ということを肯定していないし、その事実を認めてもいない。


要するに、オバマ大統領だけじゃなく、米国の高官連中や公式発表なんかであってでさえ、モゴモゴと口ごもっているに過ぎない、って言ってるんだよ。なんではっきり言えないのかな?何の理由もなく、「北朝鮮の魚雷攻撃で沈没した」とはっきり言い切れないわけじゃないのだよ。言えないだけの理由というものが存在するからさ。


唯一、「北朝鮮が犯人だ、北朝鮮の攻撃で沈んだ」という事実摘示を実行したのは、『韓国だけ』である。ああひょっとすると、日本のおバカな外務省官僚とか岡田外務大臣なんかは、うっかり口を滑らせてしまって、その通りに言ってしまったかもしれんな。そうすると、当事者である韓国以外では、日本の外務省だけ、ということになるわな。


「~のように解釈している」とか、「~のように受け止めている」というのは、あくまで(会見者の)個人的感想のようなものに過ぎないので、「北朝鮮がやった」と明示的に断言したわけじゃない。実際、米国の報道官はそういった回答をしているのみなんじゃないのか?
そういうことを考えない、日本の外務官僚の無能ぶりといったらありゃせんな。


負け惜しみ全開の一例をまた発見したよ。

韓国艦爆発沈没:安保理議長声明 苦肉の「北朝鮮非難」 - 毎日jp(毎日新聞)


(以下に一部引用)

日本外務省幹部は「間違いなく『北朝鮮名指し』だ。北朝鮮非難以外に読みようがない」と漏らした。日本政府は「名指し」にこだわり、調整が難航しても「安易な妥協をして後悔するより議論を続けるべきだ」(別の外務省幹部)との考えで臨んでいた。だが、中国が態度を変える様子はなく、「どこかで落としどころを見つけるほかはない」(同)という立場に傾いていた。

======


バカ丸出し。
間違いなく「北朝鮮名指し」だそうで。そんなことを言って粋がっているのは、日本だけなんじゃないですか?(笑)
大体、言いだしっぺの米国ですら「名指しするまで妥協しない」なんてことを諦めているのに、何で腰ぎんちゃくの日本がそんなに頑張れるんだよ。

日本の外務省なんて、「おー、そうだそうだ」と米国の主張に「あいの手」みたいな掛け声をするのが関の山で、頷いているだけの存在なんじゃないの?
よくいるんだよ、こういう愚か者が。「韓くんに賛成ー!米くんにさんせー!!米くんの言う通りだ」とか太鼓持ちに徹するお調子者がいたでしょう?小学生のクラスなんかにも。そういうのと一緒。

頭悪い。
米国自身ですら、「北朝鮮の魚雷攻撃で沈めた」と一度たりとも言ってないことを、日本のおバカ外務省は「北朝鮮だ、名指しだ」と勇ましく遠吠え。

こういう連中が幹部ときているから、どうしようもないんだわ。
で、勝利宣言だけは得意気。

だから、組む相手を間違えるからそうなるって言ったでしょう?
犬どもと一緒になってやるから、こういう結果を招くんだよ。自業自得だ。

今後も、そいつらの言うことを聞いてやっている限り、恥を晒すことになるだろう。


ぼくは、諦めの悪い人間なんだよ。

Curse of the Futenma

以下、再掲。

『ジョセフ・ナイは菅政権を評して「学習効果があった」と語っていたが、米国は未だ学習してなんかいない。
日本のマスコミと外務省の犬どもも、同じく学習なんかしていないんだよ。

民主党や菅政権は学習したわけじゃない。
破滅に向かって、一歩踏み出したに過ぎない。
鳩山政権崩壊は、時間つなぎにしかならなかったということが、いずれ分かるだろう。

米韓と歩調を合わせます、という大失態を世界中に知られてしまい、日本の外務省は愚か者揃いだな、ということを証明しただろう。』

ね?言った通りだったでしょ?
今頃臍をかんでも遅いんだけどさ。

今日は選挙だそうですが、民主党と菅政権に何が待っているか、楽しみですね。


どうせ形だけなんじゃないの?~2

『だから、今回の普天間基地問題で一度も「おりる」選択をしなかった連中には、きっと素晴らしい結末が待っていることだろう。

これからは、世界中で恥をかけばいい。
出鱈目の仕組みが世界に知られて、笑い者になるという辱めを受けるくらいはどうってことないはずだ。』


まずは、安保理での完敗、おめでとう。



焦る米国

2010年07月10日 18時27分25秒 | 外交問題
米韓外交が頓挫するであろうことは、予期していたよ。拙ブログの「呪い」が利いたのかもしれんね。当方はシャーマンじゃないから、呪いなんてものは冗談なんだけどさ。

向こうはこっちの手の内を知っているから、それを防ぐ為の手立てを考えるということかもしれないね(笑)。


例を挙げてみるよ。

5/28>オバマ政権にノーを突きつけろ

以下、再掲。
『小賢しい策を弄した者たち告ぐ。
些細な目標達成という局地戦に勝って、今は勝利に酔いしれているかもしれないが、戦略的に成功だったかどうかはまだ分からないぞ。いや、戦略的に失敗であると気付くだろう。』

さて、どうなった?
気付いたかな?
安保理決議はどうでしたか?
示威の演習は?空母を出すんでしたよね?
大爆笑の結果だわな。
ぼくの予言はどうでしたか?(笑)
5月時点では、向こうさんは大はしゃぎだったから、目の前の落とし穴には気付かなかったのさ。勝利に酔っていたからさ。


同じく5/28>米中連携ということ

『日本の今後の戦略としては、ロシア、インド、といった国との関係が重要になるだろう。あと、欧州ね。少なくとも、米中の軸に対抗できそうなのは、この3つあたりであろうから。更に、本格的な対抗を目指すということなら、トルコ、イラン、という西方の国への関与を強化した方がよい。』

例えばトルコの最近の態度は、どうでしょうか?
イスラエルには、かなり強硬な感じになっているし、米国への追従は見られないし、対イラン制裁の時にもブラジルとともに反対の立場をとっていましたしね。イスラエルへの非難は、トルコの言い分としては当然だと思いますね。


あと、サルコジを引き入れるとよい、とも書いた。

6/7>日中で共通通貨単位の創設を推進せよ  

要するに、日・仏・露の協同というのは、「米国はずし」の軸としては悪くないと思うわけだ。日本にとって、メリットがそれなりに見込める。中国にとってもそうだしね。

そうすると、向こうは必死に落としにかかるわけである。これまでは、日本にだけやればよかったのだけれど、杜撰な手口がバレてしまったので、矛先を変えたということさ。日本向け、ではなく、仏や露へと向かった、ということだ。

その一つが、サルコジの醜聞探しである。第一弾はこちらだった。

6/9>サルコジ大統領の不正疑惑

このネタは大した騒ぎにならずに終わった。
そして、つい先日出されたのは、大金持ちからの不正献金疑惑ということらしい。米国の情報網を総動員して探していた、ということでしょうな。このような手法は米国ではごく普通のやり口で、敵陣営を追い落とす際によく使われる。大統領選に絡んで、不正や醜聞を探し出すというのが常套手段だからね。

米国の情報網は、使うか使わないかは別としていくつかのネタを掴んでいて、ストックしておくのだろう。いざという時の為にとっておくのさ。それは普通だわな。討ちたい、と思った時に、切り札として用いるのだ。これは、鳩山前総理もそうだし、小沢の一件でも同じ。


更に、ロシア向けには、しょぼいスパイ組織摘発だった。
恐らく米国当局筋では前から知っていたはずで、単に泳がせていたのが挙げられた、というだけであろう。だから米露首脳会談の後になって、実行に移された。このスパイ組織自体の脅威が大したことがないものであり、現実的被害というか実害は殆どない、という代物であろう。だからこそ「泳がせていた」んだよ。
本物の雑草は、薔薇のように目立つ花を咲かせたりはしない。


米国側の圧力というかメッセージとしては、仏露へ「牽制ならいつでもできるぞ、何ならもっと追い込めるぞ」という姿勢を表したものと言えよう。万が一、国連報告なんかを大々的に取り上げて「米ドル以外の外貨準備標準通貨を創設しよう」なんて言い出そうものなら、米国にとってはあまりに痛いからだろうね(笑)。

それは、北朝鮮の話だとか、韓国の面子丸つぶれとか、そういう生温い程度では済まない話だから、だ。米国の急所を衝いた(はずだ)、ということは、中国の当局でさえ気付いている。だから、そのような動きに繋がるようなことがあれば、潰しにかかる、というは当然なんですよ。

日本は、イカン総理だったか、権力欲のかたまりの小心な卑怯者が総理の座に就いてしまったらしいので、リーダーシップを発揮して率先したりはできないからね。日本はいつまで経ってもバカなのさ。外務官僚たちの御説明とやらも、犬どもが張り切って行うもんだから、日本政府高官にはこうしたプランは届かないようにできているのだよ。


サルコジ大統領みたいな、リーダーシップを発揮したがる人間がいると、本気で実行に移されかねない(実際、そのくらい能力はありそうだ)から、狙い撃つのは当然さ。故に醜聞を真っ先にぶつけた。中国単独では動けない、というか、動き難いということがあるからね。
これが中仏連携とかになると話は別だ。常任理事国同士だしね。すなわち「脅威」として認定するには十分、ということになる。なので、サルコジ狙いで潰しにかかるのは必死で行うに決まっている、ということ。

日本がここに加わってしまえば、どうなると思うか?
日中仏が連携して露を説得に向かえば、どうなるか?


そういうことが、日本の政府は分かってないんだよ。


ま、米国はどうしても阻止したい、という強い願望を持っている、ということだけは確かだ。
それがよく判りました、ということですな。サンキュ!



苦杯をなめた米韓外交~韓国哨戒艦沈没事件

2010年07月10日 12時27分51秒 | 外交問題
ようやく安保理の結果が出された。5/20の調査結果公表から、随分と時間が経過しているのが不思議でしょうがない。遅い遅い結果発表である。しかも結果は、粘り勝ちではなく、残念無念の「形づくり」というものだった。
5月の勢いと強気姿勢は、今となってはどこへやら、だ。悲しいまでのトーンダウン。やたらと高圧的に非難していた韓国や米国の会見なんかは、まるで北朝鮮の国営放送を見ていたかのようである。北朝鮮の物言いと変わらない、ということだ。


6/27の記事をあげておこう。拙ブログの予言が利いたか?(笑)

完全に座礁した”チーム・オバマ”の外交

哨戒艦沈没に関するG8首脳宣言について



では、決議文を見てみよう。
<国連安全保障理事会議長声明の全文>(聯合ニュース) - Yahoo!ニュース

(以下に引用)

【ソウル9日聯合ニュース】国連安全保障理事会は9日、韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件をめぐり公式会合を開き、「天安」沈没を招いた攻撃を糾弾する議長声明を全会一致で採択した。議長声明の全文は次の通り。
1、国連安全保障理事会は2010年6月4日付の韓国国連大使名義の安保理議長あての書簡(S/2010/281)および2010年6月8日付の北朝鮮国連大使名義の安保理議長あての書簡( S/2010/294)に留意する。

2、安保理は2010年3月26日に韓国海軍哨戒艦「天安」の沈没と、これに伴う悲劇的な46人の人命損失を招いた攻撃を非難する。

3、安保理はこのような事件が地域の平和と安全を脅かすと規定する。

4、安保理は人命損失と負傷を非難し、犠牲者と遺族、そして韓国の国民と政府に対し深い慰労と哀悼を表し、国連憲章およびその他すべての国際法関連規定に基づき、この問題の平和的解決に向け、今回の事件の責任者に対し適切で平和的な措置が取られるよう促す。

5、安保理は、韓国主導の下、5カ国が参加した「民間・軍合同調査団」が北朝鮮に「天安」沈没の責任があると結論付けた調査結果にかんがみ、深い懸念を表明する。

6、安保理は、今回の事件と関連がないと主張する北朝鮮の反応、そしてその他関連国の反応に留意する。

7、従って、安保理は「天安」沈没を招いた攻撃を非難する。

8、安保理は今後、韓国または域内への攻撃や敵対行為を防止する重要性を強調する。

9、安保理は韓国が示した抑制を歓迎し、朝鮮半島や北東アジア全体で平和と安定を維持する重要性を強調する。

10、安保理は朝鮮戦争休戦協定の完全な順守を促し、紛争の回避と状況悪化の防止を目的に、適切なルートを通じ直接対話と交渉を可能な限り速やかに再開するため、平和的手段として朝鮮半島の懸案解決を奨励する。

11、安保理はすべての国連加盟国が国連憲章の目的と原則を支持する重要性を再確認する。
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大筋は先日のG8の首脳宣言とほぼ同等。
というか、むしろ中国が入ったので「後退」は否めない。
筆頭の韓国書簡と同等の取扱となっているのが「北朝鮮書簡」ということで、立場は五分五分ということである。
また6に述べられている「関連がないと主張する北朝鮮の反応」と「その他関連国の反応」に”留意する”、という文言が入れられているので、G8首脳宣言よりも大幅に北朝鮮側主張に配慮したものとなった、ということである。

北朝鮮について述べたのは、5の1項目だけであり、「非難」から「懸念」に大幅格下げ。「調査結果に鑑み、深い懸念を表明」というかなり弱い文言に終わった。


はっきり言えば、米韓大惨敗、である。7発を浴びて轟沈したW杯ポルトガル戦の北朝鮮チーム並みの負け具合、ということ。米韓の主張は、ほぼ空振りに終わった。ああ、腰ぎんちゃくみたいにくっついている、日本の外務省もいたんだったか。因みに、日本の言うことなんて誰も聞いてないとは思うけど(笑)。


一つの証拠として、外務省幹部の言とかいうのを紹介しておこう。
今日の読売朝刊の記事中で、次のように書かれていた。

『外務省幹部は「中国・ロシアは、非難に反対する北朝鮮からプレッシャーがあったのだろうが、議長声明として形になり、妥協してくれてよかった」と語った。』

北朝鮮がロシアや中国にプレッシャーをかけて、それがかなりの効力を持つとか外交上有力ということになれば、米国の圧力より「北朝鮮のプレッシャー」の方が上だとでも言うのか?
マヌケだな。こんな頓珍漢なことを言う外務省幹部なんているのか?この幹部によれば、北朝鮮の方が米国・韓国・日本の連合よりも強いってことを言っているに等しいではないか。何て愚かなんだ。ああ、愚かだからこそ、「犬」なんだったか。


安保理議長声明の協議については、トルコやブラジルが米国側に安易には同調しないということが十分考えられるので、必ずしも中国の反対が強かったというだけではないだろう。常任理事国がどんなに強い権限があるといっても、他の非常任理事国の意見を無視できない。


更に言えば、北朝鮮への「非難決議」は以前に出されたことは珍しくはなく、ミサイル発射実験の時の「安保理決議1695号」があった。今回の哨戒艦沈没事故の一件は、それ以下の扱いということである。すなわち、「被害をもたらさなかったミサイル発射」よりも、「46名の死者を出した韓国哨戒艦沈没」の方が重要度は低いと判断され、安保理決議に至らないくらいの問題ということが明らかとなったということである。

これ即ち、米韓の完敗と呼ぶに相応しい、と言っているのである。
ハッタリの威勢だけでは他の国々を納得させることは難しい、ということ。ブラフ外交は、所詮ブラフなのである。

見苦しい演技を続けるオバマ大統領

「米国が言ったから」なんてことだけで、他の国々が即座に賛同して頷いてくれる、なんて時代は終わったんだよ。
完敗であろうと「議長声明が出せて良かった」と強弁する外務省幹部の言葉が、空しさをより一層強調するのだ。



「ビタミンK」欠乏と出血の事件

2010年07月09日 18時37分57秒 | 社会全般
助産師が別なものを投与したようだ、ということらしい。

はてなブックマーク - 「ビタミンK与えず乳児死亡」母親が助産師提訴 : 週間ニュース : 九州発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


こういうのは、多分この助産師だけに限ったことではないのではないかと思う。
過去に、「陣痛促進剤が悪」とか「○○剤が悪」みたいな盲信が存在してきたからだ。それは、一般人の考えではなく看護師や助産師といった医療従事者の中にこそ存在していた。それが「金儲け主義だ」という安易な批判を生んできただろう。要するに、医師が薬剤を使う際に、告発する「内側の人間」がいたということだ。

それは、必ずしも正しい知識や認識に基づいて行われてきたものではない。思いこみのようなものや、「使うべきでない薬を金儲けの為に使った」という悪意の解釈などがあったんじゃないかな、と思う。


そうしたものの裏返しが、このような事件だ。
「自然がいい」ということを尊重した結果、重大な結末を招くということだ。

ビタミンK欠乏について過去に書いた記事が偶然あった。

肝炎訴訟に関する雑考~10(ちょっと追加)

何と、薬害肝炎の騒ぎの時に書いたものだった。
今では民主党議員となった福田議員のことから、書いていた。確かに血液凝固因子を投与することの是非という問題はあるけれど、それは製薬会社のせいばかりではないはずだ。医師や助産師を含めた医療従事者の問題、というのがあるのではないか。


どこの医師だったか誰か忘れたが、フィブリノゲン製剤を証拠として提供したといった話があったと思うが、それはある意味責任逃れの為なら当然なのではないかとしか思えなかったわけである。

集団感染というのは、医療機関で多いのは医療器具の不潔によって生じることが多かったのではないか、というのが個人的印象である。それは、HCV感染に限ったものではない。だけど、問題となった医療機関の滅菌等は本当に十分だったのだろうか?
本当に、ルート関連の汚染はなかったのか?

人工透析や観血的動脈圧測定なんかで感染例があったと言われているから、もっと別な採血だとか点滴だとか、そういう単純なものでも容易に感染しうるわけである。医療機関側が責任を回避しようと思えば、当然「他の要因」というものについては率先して「そっちが原因じゃないのか」と言うに決まっている、ということですよ。第一義的に重大な責任があるのは、「血液凝固因子」の薬剤投与を行った医師ではないのか、という話である。それが本当に適切に判断されて行われたものだったのか?その他多数の医師たちも、同じく「誰もがその薬剤を投与していただろう」と賛同してくれるのか?


本件においても、助産師に責任があったものと思われ、この場合は「薬を使うのはよくない」というような強い信念のようなものがあったのかもしれず、正しく理解したり知識を用いるということが困難なのだな、と感じた。全能ではないけれど、もっとこうすればというようなものは、ぬぐいきれないのではないのかな。




映画『チョコレート・ファイター』

2010年07月08日 14時42分07秒 | 俺のそれ
いや、驚きの一言。
主役のタイ人少女は、驚嘆に値する演技だった。ちょっと「花団」の井上真央に似ているな、と思った。

まず、格闘の身のこなし。既にジャッキー・チェンばりの素晴らしさ。体の軽さとバランスは、凄いとしか言いようがない。まるで格闘ゲームの”型”っぽい、卓越した体の捌きは本物の格闘家のようだ。
実際、作中では格闘映画(ドラマ)や格闘ゲームなんかを見て覚えている部分というのが圧倒的に多い、という設定になっているので、至極当然ということになり、その矛盾の少なさというのが本物らしさをより際立たせている。ダンスやバレエの演技というか振りとかと似ていると思うが、自分の体がどう動いていて、周囲からどのように見えているのか、というのを自分の体で把握できるというのはとても難しいんだろうと思う。それ故に、格闘シーンの”型”の美しさというものが本当に凄いな、とただただ驚くばかりだ。

軽量級(例えばジャッキー・チェンとかジェットリーとか)にありがちな、打撃の弱さというのも若干は気になるかもしれないが、少女とは思わせないような力強さのある演技に、「本当にぶっ飛びそう」と思わせる程の魅力がある。
この映画は、主役の少女の見事さは勿論なのだけれど、ヤラレ役の所謂ザコキャラの方々が、かなり凄いんだろうなと思った。うまいんだ、ホント。だからこそ、少女の格闘技の冴えが存分に引き出されているのだと思う。

監督の趣味?なのかもしれないが、終盤の格闘シーンでは「酔拳」使いの如き体捌きを採用しており、ゲームキャラのじいさんがうっかり思い浮かんだ。敵役の男も、まるでゲームキャラの一人のような変則格闘技を繰り出すので、現実には不可能と思われるような格闘ゲーム中の対戦を、実写で挑戦したという感じ。要求に応えられた少女は、ホント凄いわ。


少女は長年カンフーをやっていた経験者とか、ムエタイ経験があるとか、そういう人なんでしょうか?
膝蹴りの美しいことといったらないよ、あれは。

一見の価値あり、どころじゃなく、百見の価値あり、と言っていい。
ちょっとキワっぽいシーンがあるので、残虐さに少し気をつけてね。



日銀も学者も似ている

2010年07月06日 20時40分25秒 | 経済関連
コレに刺激を受けたので。

はてなブックマーク - リッチモンド・ハイ - himaginaryの日記


「経済学ないし経済の素人が余計な口出ししやがって」的発想を持つ傲慢な存在としては、似ているような気がしないでもない。絶対に己の過りとか失敗とか無知を認めようとしない、というのも、まさに共通している(笑)。


仕事をしている人で、普通の思考力を持つのであれば、そんなに長年研究したりなんかしなくても、気付ける部分というのはあるよ。勿論素人であっても、だ。

金利とインフレ率

この中で、次のように述べた。

『また政策担当者たちは、通常正確な統計データが出揃った段階で決定するのではなくて、今、目の前にある「おおよそのデータ」を用いて決定していかねばならないので、正確な統計が出揃ってからの計算結果を用いた判断とは異なる事も起こり得るということになる。つまり、既に結果が出ている長期トレンドを確認して、現時点から過去を振り返ってみた時と、見えない領域である将来時点を考えて判断していく時とは、これもやはり判断が多少異なってしまうこともあるのかもしれない、と思った。別に日銀の肩を持つ訳ではないけれど、幾つかのモデルがあることはあるが、どれも不完全であり、分析も数値も不完全ながらも適用せざるを得ず、たった今持っている情報を元に決めるということになれば、数年後か数十年後になってbackward-lookingでは判ることがあっても、その時点では予測できなかった(判らなかったor 間違えた)こともあるのかもしれない。』

こんなことは経済学とか日銀の政策決定なんかに限ったことではない。仕事をしている人なら、普通に辿りつける発想ではないかと思うが。将来予測が十分でないとしても、これだけ長年デフレが継続しているのだから、予測とかいうレベルの話ではない。それ以前の、根本的問題なのだ。それとも、「信念」の、かな?

06年2月>日銀の言い分

ブログを書き始めるまでは、経済学になんて何の興味もなかった。だが、ド素人であろうとも、感づくのが普通ですわ。おかしいな、ということは、分かる。そんなに長い時間、研究したりしなくともその程度にはなる。それなのに、日銀は敢えてそうではない方向へ行くのである。

『同じ過ちを繰り返すのは、真正の愚か者である。教訓を活かすということが出来ないからである。過去の失敗に、何も学んでいないからである。日銀は再び同じ道を歩もうとしている。そして、再現ビデオを見るか如くに、同じような過ちを繰り返すのである。』と書いていたが、当時から一歩も前進などしていないのだ。まさしくド素人以下、ということなのかもしれない。


同じ誤ちを繰り返し、結局デフレ脱却は一度たりとも実現できていないのである。異常だ、日本は。日銀も、政治も、エコノミストだか専門家面した連中も、揃いも揃っておかしいときている。


素人考えであろうと何だろうと、実行に踏み切るよりないという場面はあるはずだ。例えばFRBの実施した政策は、拙ブログで書いたのと似たものだったよ?
リーマン・ショックから約3週間後に書いたものだ。

08年10月>おバカなお上を持つと庶民が苦労させられる

この中で、米国債と「腐った債券」とのチェンジを提案したわけだが、流動性が失われている時には、やむを得ない措置だったと思う。
一部の連中は、ポールソンに反対して、危機を更に増強させようとしていたようだったが(笑)。大事なのは、時間との戦いなので、そういう中でも「実施」に漕ぎ着ける、ということだ。ちょっと違ったのは、日本の保有する米国債を貸し出すことはなかった、ということくらいだ。


米国は、実践的に考えて、現実の政策を実行してくる。それが強みだ。

だが、日本は、政治も頓馬かつ鈍間の決断力と実行力に欠ける最低の政府だが、日銀もそれに倣っているかのようである。

そうして、それを支援するダメ学者やダメエコノミストたちが、ごっそりいるという構図なのである。道理で日本が泥沼なわけだ。



経済学界という病~事例3

2010年07月05日 13時42分08秒 | 経済関連
また巧妙な論点ずらしを行うつもりなのだろうか。

金融政策と財政政策の間(その2) - 岩本康志のブログ - Yahoo!ブログ


岩本教授は、大きく以下の2つに分けて論じている。

部局A リスクのある資産を保有し,国債を発行する
部局B 国債を保有し,通貨を発行する


この話というのは、以前の論点や主張とはかけ離れていっているとしか思えないわけである。岩本教授は、以前には「リスク資産保有+国債発行」などという部分について論じていたわけではなかった。

財政法第5条(日銀の国債引き受け)について - 岩本康志のブログ - Yahoo!ブログ

通貨発行益 - 岩本康志のブログ - Yahoo!ブログ


貨幣の発行について、ということと、国債引受ということ、これを言っていたのであって、別に土地建物の不動産を買えだの、特定企業の株式を買えだのということを、真っ先にやれということではない。だから、以前の議論には、そんな話は「何処にも出てきていなかった」ではないか。それに、岩本教授が『リフレ派』と呼んでいる人々全員が、そうしたリスク資産の購入をいの一番に主張しているわけでもあるまい。

誤魔化しと同じではないか。
日銀が国債を買うのはおかしい、とか、紙幣発行はダメだ、ハイパーインフレになってしまうからだ、とか、散々そういうことを岩本教授は言ってきたわけである。それらは、岩本先生のいう「部局B」の役割なのであり、「紙幣を発行して国債を買え(保有しろ)」ということであって、ここで部局Aとかいうのを生み出して論ずる意図が分からない。

「日銀が国債発行しろ」なんて、誰か言ったのか?
日本政府は国債発行すると、それは見合いのリスク資産購入に充てられているのか?「部局A」のお仕事を現実に担っている機関は、岩本教授にとっては「どこ」に当たるんでしょうか?


説明を見る限り、適当な思いつきと何ら違いがない。

多くのリフレ派がどういう主張なのかは、ぼく自身正確に知るわけじゃない。
だが、巨額の国債を発行してリスク資産を買え、なんていうことを着手する前に、ごくごく普通のことをやれ、って言ってんだろが。日本国債の買入がそんなにまで言うほどの「リスク資産」と呼ぶのか?(一般的には安全資産として国債が買われてきたのではないか?)
だったら、貨幣発行はできないんじゃないのか。岩本先生の言い分では、金塊でも持ってその価値に見合う分だけの貨幣発行を認めろとかいう、金本位主義か何かでも信奉しているのではないかとしか思えないわけだが。

紙幣発行の根拠って何ですか?
岩本先生の主張からは、全く分からない。


岩本教授は、日銀の行う「長期国債買入消却」とか、国債買現先オペのようなものを、「財政政策」と呼ぶつもりなんですか?
負債サイドに紙幣発行、見合いの資産では長期国債買入とか買いオペでいいんじゃないですか、という話をしているんですよ。まずそこからやれ、って百万年前から言っているんですよ。そこもやってないのに、何故「部局A」の話だけクローズアップしてきて、議論の焦点をズラすような真似をするのか、理解できない。


素直に、供給オペというのは何か知らなかった、と言えばいいではないか。
国債の買いオペというのと、日銀の国債引受がどういう違いがあるのか知らなかった、と認めればいいのにね。


よく知りもしないことを、まるで事実であるかのように解説したり、学術的に正当であるかのように装って、単なる個人的主張を織り交ぜるのは、専門家としてどうなんですか、という話だ。