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トヨタ問題と米国の異常

2010年02月18日 14時17分38秒 | 社会全般
米国議会が公聴会を要求するとか、ここぞとばかりに最大限の利用をしている米国ですが、彼らの言い分にはかなり疑問が多い。


①米国側の調査結果について、公開情報はあったのか?

どれも似た報道ばかりだが、米運輸省が「調査に着手」みたいな話だけ。調査結果がないのはどうしてなのか?再現性のないものであれば、車両に起因するものではないかもしれない。それは、製造側に責任を負わせるものなのか?

フロアマットの異常とか、アクセルペダルの形状の問題とか、そういうのはあくまで技術的論点なので、設計上とかの問題点として正確に記述できるはずだし、まさしく「ピンポイント」で指摘できることであるはずだ。本当に事故原因がそういうものなのかは、かなり疑わしいとしか思えないが。


②プリウスのブレーキの話とは全く別問題

企業の対応の仕方という、問題の本質部分とは違うことの批判というものが多いわけだが、そもそもは「車の問題」ということであるので、殆どが技術的な話になってしまうだろう。事故調のような専門的な検討をやらない限りは、答えなんか見つからないと思うけど。
プリウスのブレーキについては、設定の問題とかであるので、止まらないとかアクセルが開きっぱなしになるとか、そういうことではない。特定条件下でのソフトのセッティングの問題、ということだ。車両の異常、という話ではない。

なのに、レクサスのアクセル問題というのを同列に論じるのは、おかしい。他の苦情と一緒にするのも変だ。個別の問題である。


③冷凍餃子の毒物問題との共通点

以前に中国で製造された冷凍餃子の汚染問題というのがあった(参考記事:薬害利権はこうして拡大する・2)。メタミドホスなどに汚染された餃子を食べた為に中毒症状を呈したというものだ。あの騒動の時にも、問題が公表されてから寄せられた苦情件数は、千件を超えるほどになった。元は数人程度だったはずなのだが、被害の訴えというのは拡大するということだ。それは、どうしてか?

得になるということがあるからだ。更には、本人の思い込みとか勘違いなどもよくある話である。

条件としては、
 ア)問題となった冷凍餃子を購入し食べた
 イ)食後に腹痛や体調不良など、具合が悪くなった
という「本人の訴え」があるというだけである。

原因の特定が困難であるばかりか、具合が悪くなったことの確認さえも難しいことがあるのである。製品自体が回収されて薬物の存在が確認できていたものは明らかであるが、そういう確認のできない事例については、本人の弁を受け入れるかどうかでしかない。果たして、全件で本当に健康被害をもたらしたのだろうか?その原因は冷凍餃子だったのか?

トヨタ車についても、同じように言えるだろう。トヨタ車を購入し運転した、すると異常な動作が起こった、という運転者の弁があるというものだ。それは、車両に起因するものであれば、同一車種の他車両でも同じように再現できる。毒餃子であれば、同じく汚染された餃子を食べるとやはり中毒症状などが「再現できる」(実際にはそういう再現を行わないけど)はずである。しかし、汚染されてない餃子を食べたって、同一製品であろうとも中毒症状などは起こらない。

だが、米国マスメディアや米議会や米運輸省は、単に「同じ餃子を食べた」ということを言うだけで、誰も「この餃子は○○に汚染されていた」という証明を出していないのだ。誰も挙証責任を負うことなく、ただ単に「餃子を食べた後で腹痛の人がいた」という事実を取り上げているだけだ。それは本当に餃子のせいなのか?


④運転者のミスはかなりある

日本でも時々起こるのが、「急発進」だ(笑)。
特に、高齢者に多い。本来はブレーキを踏むべきところを、誤ってアクセルを踏んでしまい、何人も薙倒す事故などがある。駐車場などで転落事故が起こったり、店舗に突っ込んだりという事故がある。バックギアに入れて勘違い、みたいなことなんかもあるのかもしれない。

要するに、かなりの数の運転者はブレーキとアクセルを踏み間違えて事故を起こす。ギアの入れ間違いなどもある。米国で大騒ぎしている人たちは、本当に「そうした人為的ミス」をすることなく、急加速したということを確認できているのだろうか?似たような事故は、他メーカーの異なる車種でも起こったりしてないのか?

本当に、エンジン関係の改造やソフトの追加などを行ったりしてはいないか?
よくあるのが、ソフトの改造(書き換え)なんじゃないの?漫画なんかでも出てくるくらいだしね。あと、スターターとか。

オーバーステアとかにしても、自分の運転技術が未熟であれば、そうなるだけではないのか?
米国あたりでは、よく免許交付を受ける為の初心者なんかがハンドルを切りすぎて、縁石を踏んだり、カーブで後輪が脱輪したりするんじゃないのか?(笑)

そういう未熟までも、「車のせいだ」「車両が悪いからだ」とか言い出す人がいないとも限らないわけで。運転者の操作ミスや未熟までもカバーせよ、という国がアメリカなのかもしれないが、そうすると他のメーカーの車種でも同じようにするべきだろうね。
「腹が痛くなったのは、餃子を食べたせいだ」と主張する人たちとそっくりなんだよ。


⑤終わりに

今回のトヨタの対応が遅い・悪いとか、謝罪の仕方がなってないとか、色々と文句をつける人たちが、米国にはかなり多い。だが、謝罪の仕方には関係なく、事故の原因というものは存在している。おじぎの角度には無関係に、事故が起こるのだということ。本質部分とは無関係のことをいくら批判しても、心証が変わるだけで、問題解決にも至らないし原因特定にも繋がらない。

車両に特有の問題というものを指摘しない限り、事故原因の特定には至らないのである。

米国運輸省は全ての自動車メーカーについて、どのフロアマットの組み合わせであれば問題であるか特定できているのだろうか。そのフロアマットがどういう状態になれば、アクセルが戻らなくなるのか実証できたのか?それは、他のメーカーの車では起こらない、ということであるはずだろう。もし、他のメーカーの車でも起こせるなら、トヨタに求めたのと同じくリコールをさせるんだろうね。もしそれをしないのなら、特定企業への狙い撃ちという恣意性が問題になるだろう。

ある特定条件であれば、こんなことが起こります、というのは、作れないわけじゃないよ。それが「GMの車では起こりません」ということであるはずだ。同一条件を課した時、他社の車でも起こるなら、その事実を当然公表すべきだ。

本当にトヨタ車に特異的な現象なのか?
その立証は米運輸省が負うものであるのに、何らの証明もないのはどうしたことか。




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