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続々・日本の外務省とマスコミは日米関係を破壊するつもりなのか~カート・キャンベル国務次官補を巡る疑問

2010年01月07日 18時13分02秒 | 外交問題
遂に「本尊登場」ということでしょうか?
「読売新聞の単独会見」ということらしいです。公式会見ではなくて?
何故、単独会見なんでしょうね。

今朝の読売に出た記事ですが、ネット上では見つけられないので、以下に一部引用します。


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米国務次官補会見要旨

【普天間移設】
米国は、日米合意の履行という迅速な決断を求めている。日本からは、もう少し時間が必要だと聞いている。首相と彼のチームが日米関係のために「責任と信頼」の精神を堅持すると信じる。(「私を信じて」という首相の発言は)普天間問題の間違いのない対処を含め、この関係を強化・維持する、という表明だと受け止めた。(負担軽減策は)完全に一体として扱われることが重要だ。一定の軽減を調査・検討する用意は当然ある。

【大使呼び出し】
こちらから呼び出した。クリントン国務長官が大使クラスと会談することはほとんどない。しかし、普天間に関する米国の考え方を直接伝えるため、長官が呼んだ。

【海兵隊グアム移転】
普天間に関するプロセスの前進がない限り、グアムもそれ以外も、これ以上進めるつもりはない。

=====


とりあえず、キャンベル氏の会見コメントはおいておく。
以下に個別の論点を見てゆくこととする。


①普天間の補修工事について

年末のコレね>普天間補修は差し止めろ

その後、工事の説明等はあったのか?
海兵隊の公式HPには、この発表は見つけられませんでした。プレスリリースにもありませんでした。

さて、本当に海兵隊が工事をするよ、と言ったんでしょうか?
おかしいですね。公式発表の形跡が残っていないなんて、ヘンじゃありませんか?(笑)
工事すると言ったのは、本当は誰だったんですか?
海兵隊広報部ですか?その担当者は誰ですか?

日本の特定報道機関が作り出したニセ情報とかいうことではありますまいね?


②普天間代替地は「20分以内」説

ワザとらしいコレ>普天間基地の重ヘリ中隊は何という部隊?(訂正部分あり)

よく知らんけど、共同通信だけの「特ダネ」らしいですぜ。
他がどこも報じてないみたいですから。ふーん、何でだろうね?
これも海兵隊の公式HPには掲載されていませんな。そんな「軍事上の見解」なんて発表されてないみたいですけど。まあ、ネット上に掲載するとは限らんから、口頭で敢えて証拠を残さないように言いました、ということかもしれんがね。

で、沖縄から岩国は、「ヘリで20分以内」なのか?(笑)
HMH-463は沖縄に20分で行けると?

カネオヘはどうですか?
HMH-362、HMH-363は沖縄に20分で到達できると?

グアムはどうでしょうか?20分ですか?
HMM-262、HMM-265はグアムに移転した後も20分で来るわけですか?(笑)

もし、本当に「ヘリで20分以内」という軍事上の制約が「最重要」ということなら、他には転出させたり移転対象としたりはできんわな。そんなことは、共同通信さんには判りっこないだろうけど。

おかしいですね。
そんなに「20分以内」という要件が重要であるなら、ヘリが他に行くなんてことは矛盾するんじゃないですか?

調子のいい情報操作の類ってヤツですか?


③藤崎駐米大使は誰が呼んだか?

読売の特ダネみたいですけど、キャンベル国務次官補は「長官が呼んだ」と言った、と記事にしているわけです。
んー、ならば、どうしてクロウリー国務次官補はブリーフィングでウソを言わねばならなかったのでしょうか?

日本の外務省とマスコミは日米関係を破壊するつもりなのか

クロウリーさんは、「キャンベル国務次官補とクリントン長官に会いに立ち寄った」ということで、彼(藤崎大使)は向こうからやって来たんだ、ということを言ったわけですな。当時には、そういう説明だったのに、ここに来て今度はキャンベルさんが否定して「長官が呼んだ」ということを言った、と。つまり、誰かはウソをついている(笑)。

考えられるのは、外務省の北米局とキャンベル方とが結託している、という場合だな。
そうすると、合点が行くわけなんですよ。

元々は、キャンベル国務次官補が来日して、ゲーツが来るまでの地均しをして帰ったわけでしょう?
やけに「期日を区切れ」ということになったのは、11月からですからね。
つまり、キャンベル方と北米局1課が「下絵」を描いて、ゲーツに「オバマ大統領来日までに答えを出すように」迫らせたというわけですな。外務省は、過去の「汚点」が蒸し返されるのを恐れたんでしょうか?まあ、ロクでもないことをやってきていた可能性はあるので、そうすると、利害関係が一致する人たちは「同じ船に乗る」ということになるわけで。

外務省はマスコミを動員して、情報操作の加担をやってきたというわけだ。フムフム、なるほど。
そうであれば、
 キャンベルさんが呼んだことにして、クリントン長官に面通しの手引き頼む
→藤崎大使(外務省)は会見をセッティングし、マスコミに大々的にアピール
→クリントン長官に怒られた、ということを「演出」できる
ということになるわけで。
この経緯を知らないクロウリーさんは、「いや、向こうからやってきた、長官も呼んでないし」という事実を答えてしまうわけです。
だって、クリントン長官が呼んだわけではないし、クロウリーさんから見れば「立ち寄った」程度としか思ってないはずですよ。

でも、本尊のキャンベル次官補の所に来て、クリントン長官に数秒でも顔を通させると、「目的達成」ということになるわけで。外見的には、「カート・キャンベル国務次官補とクリントン長官に会いにきた」という事実は残せるわけですからね。しかも、読売だけが「長官が呼んだ」と報じたとして、情報源はキャンベルさんで、公式会見でもないなら「証拠は残らない」し海外メディアに嗅ぎつけられないなら、どうってことないからね。もし「長官が駐米大使を呼びつけた」というのが本当なら、国務省の公式HPでキャンベル氏の公式会見を開いて、そのように海外メディアの前で公表できるはずだ。その形跡がない限りは、信用できない。


また、米政府高官(誰かは不明)は幾度か「激怒している」という脅し文句を使ってきたらしいのですが、
 ルース駐日大使、オバマ大統領、クリントン長官
ということで、何度かやったけれども、思ったより効果を挙げなかったので、「テレビの絵」的なインパクトやマスコミに語らせるという手法を使った、ということですな。こうした準備工作は、主に日本の外務省北米局の1課が中心となってやっていたのではないか?

で、年明けには、外務事務次官、自民石破ご一行、読売記者、などの、「ちょうちん行列参加者」たちが、「キャンベル詣で」にでも行ってきたわけですか?
そうすると、カート・キャンベル国務次官補の単独会見の報道も、なるほどピッタリ一致してますね、ということが手に取るように判るわけです。

現実には、沖縄の海兵隊の方は何らの関係もなくて、政治的工作に振り回されているだけなのではないのか?
だとすると、海兵隊公式HPに工事予定が何も書かれていないことなんかも、辻褄が合うわけなんですわ。


④カート・キャンベル国務次官補は強硬な「辺野古移設」論者なのか?

確かに、昔のSACOに関与していた経歴はあることはあるみたいですね。
でも、必ずしも県内移設とかを求めていたわけでもないのではないですか?

(以下、記事の引用部は『』で示す)

◎1998年3月>普天間移設非公式協議 98年3月当時、米「県外可能」を伝達 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース
キャンベル氏は次のように述べていた。

『キャンベル国防次官補代理:それは違うのではないか。事実は、日本政府が、沖縄以外で海兵隊のプレゼンスを支える基盤を米側に提供することが政治的に不可能だ、ということだろう。日本側の政治的事情と米側の作戦上の理由を混同してはならない。

防衛政策課部員:仮に日本政府が北九州や四国なりに適当な基地や厚生機能など軍事インフラを提供すれば、沖縄の第3海兵機動展開軍(3MEF)は、そこに移駐することが可能か。

キャンベル氏:当然だ。沖縄以外にそのような場所があれば、われわれは瞬時に移駐を決断するであろう。』


◎2000年12月>基地の分散化必要キャンベル氏が講演 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

『「アジア全体の平和安定の意味からは、柔軟性が必要だ。(在沖基地や兵力の)分散化も情勢の変動に併せて考える必要がある」「一つのかご(沖縄)にあまりにも多くの卵(米軍基地)を入れている。戦略的に柔軟に対応することが負担軽減につながる」と述べ、沖縄の過重負担の軽減に向け、米軍の訓練や兵力のアジアへの分散を推進すべきであるとの考えを示した。』


◎2004年12月>キャンベル氏 「辺野古移設」見直しを - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

『辺野古以外の選択肢については「県内、日本本土、アジア地域、米国といろいろな選択肢がある。しかし沖縄の負担を減らす必要からも県外に移す選択肢を考えるべきだろう。1996年のSACO合意から大きな変化があった。沖縄への対応もこの変化を反映しなければいけない」と述べ、県外や国外移転の必要性を説いた。
SACO合意当時と現在との違いについては「テロとの長い戦いやイラク戦争などがあり、米軍を取り巻く状況は大きく変わった。当時は沖縄の海兵隊がイラクに行くことなど考えもしなかったことだ」と述べ、米戦略の変化を挙げた。
米軍再編による海兵隊の削減の可能性については、在沖海兵隊の多数がイラク派遣されている現状に触れ「多くの海兵隊やほかの軍が他の地域に駐留したり訓練することの選択肢は可能だ。私たちはワシントンのグループでいくつかの選択肢を検討している」と述べ、海兵隊の沖縄駐留の必要性が薄くなっているとの認識で対案を検討していることを示した。』

つまりキャンベル次官補は、一貫して、「辺野古案」ということへのこだわりはない、という姿勢や考え方が垣間見えるわけです。むしろ、日本の政治家や外務省官僚の叱咤さえしている。「海兵隊の沖縄駐留の必要性が薄くなっている」という認識なのは、キャンベル氏だけに留まらない、ということ言っている。


どうして、米国側がやや態度を硬化させたのか、というのは、正確には判りませんが、あるとすれば、外務省の連中が良からぬニセ情報を吹き込んだり、あることないこと並べて騙そうとしているか利用しようとしているといった、北米局の策謀があるのではないのか?
日本の鳩山政権や一般国民が全然言ってもいないようなことや望んでもいないことなんかを、意図的に捻じ曲げたり、ありもしないような情報を流し込んで、キャンベル氏その他の知日派さえも騙したりしているのではないのか?


何故なら、外務省を守り、過去の失敗を隠そうとする為とか、マスコミも噛んできたことがバレると困るからとか、つまらん動機や理由で、日本の外交が壊されようとしているのではないのか。




普天間基地に重ヘリ中隊は存在してるか?

2010年01月07日 14時26分22秒 | 防衛問題
結局、振り出しに戻る、ですか。
いもしないヘリ部隊の役割やら、軍事的意義の解説やらがあっても、あんまり役立たないとしか思えませんけど。
台湾有事がどうの、中国軍の特殊部隊が侵攻するだの、色んなもっともらしい理屈を並べてみたけれども、問題はハナからそういうことではなかったのではないか?


昨日には読めなかった海兵隊の公式HPが読めました(どうしてなのかな?)。
英語版も読めるようになりましたので、一応、調べてみたんですよ。


そうするとですね、普天間基地に以前はいたであろう、HMLA-369の軽攻撃ヘリ部隊も何処かに行ってしまったみたいで、普天間には残ってないみたいなんですよ。シーコブラだか、恐らくそういうのだろうと思いますけれども、UDPで来ていたのが戻ったんでしょうね。

第36海兵航空群の残りは、MALS-36(ロジ中隊)、VMGR-152(給油中隊)、で、やっぱりHMM-262とHMM-265の”中ヘリ中隊”ですわな。
岩国からハワイへ移したって、前に書いた(朝鮮半島有事の際における邦人救出)けれど、やっぱりカネオヘに移動していたみたですよ。第24海兵航空群のHMH-463中隊は、既に岩国にはいないようです。やっぱり、米軍の元々の公式HPを見ると、ある程度情報が判るというものですな。

で、台湾有事の際には、重ヘリで出動ですか。
軍オタの方々は、是非とも "based on facts"でご議論をお願いしたいですな。
彼らの「当然の理屈」は、本当に「事実」なんでしょうか?
「当たり前のこと」とか豪語している連中に、本当にその立証や説明ができるんでしょうか?


配備されてない幽霊部隊だかシャドー部隊でもあると言うのかもしれません。
まあ、軍の極秘任務につき、たとえ配備されていても意図的に伏せてある、とか、特殊コマンド任務遂行の為敢えて非公表としている、とか、言い訳だけなら色々と可能ではあるでしょうけど(笑)。

英語雑誌に書かれたというだけの筋の悪い「架空戦記もの」みたいな話を、これほどまでに有り難がるという気持ちは理解できませんね。確かにボクも英語は超苦手だから、本文を読むのは苦痛なんですけれども、少なくとも自らの頭で考えてみようとは思いますけど。
しかし、かなりの数の軍ヲタの方々はそうじゃないらしいですな。


多くの軍ヲタの残念なところは、マスコミの情報操作と同じで、いつまでも過った情報が流布され続ける、ということですわな。
誤りが見直されないし、認識を改めるということもない。
つまりは、「●●の壁」みたいなもんですわ。

そういうのが永続するわけだ。


例えば、「給油活動が停止されると、日米同盟は崩壊する」とか、散々喚いていた連中がいましたよね?
あんなに大騒ぎをしていたにも関わらず、給油活動停止後のことについて、何か報じられていますか?今は、殆どが普天間基地問題しか取り上げられていないでしょう?別な国が給油艦を派遣するとか、そういう話はどうなのか、全然報道されないわけなんですよ。

そういうことなんですわ。

結局は、都合よく利用されているだけに過ぎない。
外交、防衛関連の利権者たちの、恰好のネタということだ。