オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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2018年通信簿 40 島孝明

2018-12-20 01:01:56 | 千葉ロッテ

 

40 島孝明 投手 20歳 年俸595万円

【2018年成績】 E 11試合 0勝0敗0S 防御率10.80 11回2/3 16被安打 1被本塁打 12与四球 0与死球 8奪三振

昨年の秋季キャンプでキャッチボールすらまともにできていなかった島をなぜウインターリーグに参加をさせたのか、状態を悪化させただけで石垣島でもイップスを確信する酷い状態に絶望的な気分になりましたが、それでも川越コーチとマンツーマンで地道に復帰に向けた努力をしている姿を見ているだけに復活を祈るような気持ちでした。
その努力が報われたのか夏場になってようやく練習試合、そして公式戦での登板機会を得ての11試合は炎上をした試合もありましたが昨年に比べれば雲泥の差、フェニックスリーグでもそこそこの登板数で来季に期待を繋ぐピッチングができたようですから島のプロ野球人生はここからが本番のスタートです。

その石垣島では川越コーチから「頭の中と体がズレている」「横ブレしている」との指摘がされていたようにリリースポイントが一定せず、かなり時間がかかりそうにも見えました。
ブルペンに入っても捕手を相手ではなく川越コーチとのキャッチボールに毛が生えた程度のもので、また練習が始まる前の朝のウォームアップでは第二球場で遠投から入っていましたがそれでもボールがあっちゃこっちゃに散らばっていましたから、試合で投げれるようになっただけでも大きな一歩でしょう。
本人も手応えを感じていたのか今年の秋季キャンプでは表情も明るかったとのこと、フェニックスリーグでの経験で来季への意欲も高まっていると思います。
心配をしていたロッテ化はとりあえず140キロ台半ばのストレートを投げていたとの話も聞きましたので一安心、同期同い年の種市が一足先に一軍を経験してプロ初白星こそ逃しましたがホープとして豪州に派遣をされたことも刺激になっているはず、まだ実戦で投げているところをナマで見たことがないので一日も早く見てみたいです。
地元出身の期待の大器、フェニックスリーグでの起用はプレッシャーを与えないようにするために試合の大勢が決まってから投げさせただけかもしれませんが最後を締めくくることが多かったので守護神としての育成を考えているのかもしれず、しかし先発として大きく育てたい、 課長島ではなくエース島に向けて来季は大事な一年となります。

2017年通信簿


【オリオン村査定】 595万円 → 595万円 (±0%)



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野望の憑依者

2018-12-20 00:11:34 | 読書録

野望の憑依者

徳間書店

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高師直、の名前は聞いたことがあるとしても具体的にどういった武将か、を知る人はさほどに多くはないと思います。
ある程度の年齢の方であれば真田広之が足利尊氏、沢口靖子が尊氏の正室、宮沢りえが側室、また後藤久美子が北畠顕家を演じたことでも話題となった大河ドラマの「太平記」での柄本明、となれば何となく記憶にあるのではないかと、足利氏の執事の一族で尊氏実弟の直義と争った観応の擾乱のキーマンの一人です。
室町幕府の軍事面を握り絶大な権勢を誇りましたが最後は直義との争いに敗れて殺されたものの、傑出な武将であったことは間違いありません。

その師直が主人公とは、一般的にはさして知名度の高くない武将を取り上げることの多いこの作者らしいセレクトです。
この作品では欲こそが正義、と野望のままに権力を手にしてきた師直が、いつしかその欲を押し出せないままに没落をしていく姿が描かれています。
直義を秩序第一な官僚的な人物に描くことでそれと対立をする師直の存在を際立たせているところなどはさすがで、また後醍醐天皇の寵姫だった阿野廉子や架空ではありますが師直の配下の佐平次などやはり自らの欲望を隠さずに乱世を渡り歩く人物の変貌、凋落も師直の変化と重ね合わせて読めば深みが増します。
ただ英雄気質に富みながらも鬱気味な尊氏を巧みに操る手管などの描写は秀逸ながらも、肝心の師直の変化を「京の暮らしが長くなったせいか」と本人の述懐で終わらせてしまったのが惜しい、もう少し掘り下げて欲しかったのが正直なところで、また自らの死の後に訪れる直義の転落、その死に踏み込んでこその野望の輪廻、終焉となったでしょう。
大河ドラマの後半部分を一冊にまとめるには無理があったのかもしれず、とは言え野望全開だった室町開府以前を削ることもできず、なかなかに難しいところではあります。


2018年12月13日 読破 ★★★★☆(4点)



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