オールスター前の中間報告ではシーズン中の退団となった大嶺翔、ペゲーロは対象外、昨年末までにチームを離れた選手を対象としていましたが、期限ギリギリにトレードで移籍をした藤岡貴、そしてペゲーロもその後に新しいチームでプレーをしていますので取り上げることとしました。
この両選手についてはシーズン半ばからと言うこともありその真価を問われるのは来季以降でしょうから、やや異例ではありますが来年の対象にも含める予定です。
また当然ですがロッテでも二軍のみではありますがプレーをしましたので、そちらの通信簿にも掲載をしますので多少の被りはご容赦ください。
■藤岡貴裕(北海道日本ハム)
4試合 0勝2敗0S 防御率6.52 9回2/3 12被安打 0被本塁打 8与四球 0与死球 6奪三振 被打率.353
ドラフトの目玉として3球団の抽選からの当たりくじ、うれし涙の会見とロッテファンの期待を一身に背負った藤岡貴でしたが、残念ながらロッテで花開くことはありませんでした。
先発として6勝の壁を破れずに絵を描いたような右肩下がりで今季は一軍での登板はゼロ、それでもトレードで放出をされるとは本人も思っていなかったでしょう。
ただかつてのストレートの球威を失い、中継ぎでの生き残りこそが残された道だったはずの先発志望でミスマッチだったのが現実ではあり、まさかシーズン中の同一リーグとは思いませんでしたが決まってみればロッテで腐らせるよりは本人のためにはよかったのかなと、そう考えるようにしています。
その移籍から半月ちょっとでロッテを相手の一軍初登板初先発、とは日本ハムらしいえぐさに危うくやられかけましたが、やはりという感じで四球から始まった連打で撃沈、その後も中継ぎとして投げましたが毎試合のように失点をして、栗山監督の期待に応えることはできませんでした。
それでも二軍での数字はロッテのときよりも大きく改善をしていますし、やはり終わりかけていた杉浦を一年かけて再生をした日本ハムですから藤岡貴も勝負はこれから、来季に手応えを掴めるようであればロッテを踏み台にして本来の輝きを見せることもあるかもしれません。
■ジミー・パラデス(斗山→ランカスター)
21試合 65打数 7得点 9安打 打率.138 2二塁打 1三塁打 1本塁打 4打点 1盗塁 4四死球 17三振 得点圏打率.059 (斗山)
21試合 80打数 15得点 29安打 打率.363 3二塁打 0三塁打 3本塁打 15打点 1盗塁 5四死球 20三振 (ランカスター)
斗山での評価は中間報告をご参照いただくとして、ロッテのときとさして変わらない待遇で入団をしながらも不振であっさりと解雇となったパラデスは帰国、アトランティックリーグはアメリカの独立リーグですが、そのランカスターで数字だけを見れば素晴らしいものがあるものの、しかし2ヶ月弱のそれと考えれば微妙なところではあります。
まだ30歳ですのでメジャーの下部組織にもぐり込めればメジャー復帰の道も開けるでしょうが来季はどこに所属をするのか、できるのか、そのあたりが鍵になりそうです。
■フランシスコ・ペゲーロ(モンクローバ)
52試合 212打数 42得点 78安打 打率.368 14二塁打 2三塁打 13本塁打 60打点 0盗塁 14四死球 51三振
二軍ではドミンゲスに勝る数字を残しながらも一軍に呼ばれない境遇に嫌気がさしたのか自ら退団の道を選んだペゲーロは、メキシカンリーグでその鬱憤を晴らすかのような猛打をふるってチームの優勝に貢献、またロッテでやってくれよと声をかけたくなるぐらいの活躍です。
このメキシカンリーグの仕組みが今ひとつ分からないのですが二期制なのか、60試合のうちの52試合の出場ですので堂々たるレギュラーとして遇されたようです。
もっともKBOに勝るとも劣らない超打高投低なのか首位打者は.441で4割打者が5人、この数字でペゲーロはリーグ14位ですから額面どおり受け取るのは危険かもしれません。
それでもメキシカンリーグは3Aと同等の扱いのようですからメジャー復帰への道も開けるかもしれず、何よりも本人が楽しんでプレーができているのが一番でしょう。