大隣の引退試合は敵地ながらも古巣でのものですのでZOZOマリンでやるよりはらしいかなと、ありがちな八百長三振ではなく真剣勝負の結果は痛烈なヒットをライト前に運ばれて僅か2球で終わってしまったのは両チームのファンからしても短く感じたでしょうが、いろいろなものがこもった密度のある2球だったのではないかと思います。
ロッテでは2戦2敗と黒星しか残せませんでした難病から復帰をしたその経験、意欲、不屈の精神、そういったものが選手たちの心に響いてくれていればと願わずにはいられません。
そんな試合は二番手の酒居がピリッとせずに大敗、ストレート、変化球ともさして悪くはなかったのですが粘りきれなかった、昨年はカウントを悪くしても歩かせることがなかったものが今季はあっさりとしていると言いますか、外中心のリードの影響があるにせよ投げ切れていない印象があります。
安田の悪送球があったにせよそもそも3四球では「攻めていない」と井口監督に繰り返されるのも仕方なし、ただその評価はバッテリーとしてでなければ可哀想ではあります。
伸びのあるストレートを投げていた東條も一つぐらい内に投げれば組み立てが楽になるのではと思ってしまいますが、そんなことは田村も分かっていてのリードでしょうからかえって根が深そうな気がしてならず、また橋本将を失った晩年の里崎に似てきたような気がしますので吉田、江村らの頑張りが必要なのでしょう。
あるいは思い切って2巡目ぐらいでマリーンズジュニアの石橋を獲るのもありかなと、中位から下位ではなく上位でスケールの大きい捕手が欲しかったりもします。
一方で打線は球数を決めていたらしい工藤監督の非情で高橋礼にプロ初勝利を献上するのは免れましたが、アンダースローの術中にはまって凡打の山を築きました。
珍しくもストレートにスピードがありますので慣れないタイプということもあってか芯で捉えられず、またしても地元出身のキラーが誕生をしそうで気が滅入ります。
そして走者が出なければ打点を稼げない井上は今日の1打点でのM8はかなり厳しく、また走りまくった西川に3差をつけられた中村も出塁ができなければ盗塁はできません。
明日はまた地元に戻ってきて連敗記録を更新してしまうのか、金澤から始まり根元、岡田と続く引退セレモニーは勝って見たいので残りあと数試合、もう一踏ん張りです。
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◆10月3日(水) ソフトバンク−千葉ロッテ23回戦(ソフトバンク13勝9敗1分、18時、ヤフオクドーム、33,565人)
▽勝 二保 34試合1勝1S
▽敗 大隣 2試合2敗
▽バッテリー
千葉ロッテ 大隣、酒居、東條、陳冠宇、西野、高野—田村、吉田
ソフトバンク 高橋礼、二保、寺原、大竹—甲斐、栗原