電脳筆写『 心超臨界 』

ひらめきを与えるのは解答ではなく質問である
( ウジェーヌ・イヨネスコ )

表現にいどみつづける魂をこめて――秋野不矩美術館

2024-05-08 | 04-歴史・文化・社会
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◆表現にいどみつづける魂をこめて――秋野不矩美術館


( 2005年8月9日投稿 )
おとといの日曜日、浜松市二俣にある秋野不矩美術館を訪問した。天竜石神の里で開かれた「東海円空芸術協会」の納涼会でしたたか飲んだ翌朝の帰り道である。8月2日から、第三回所蔵品展「薫る大地インドⅡ ~人・神々~」が開催されたばかりのところだった。

公民館の駐車場に車を止めて、約百メートルほどの急坂を右に一回、左に一回カーブしながら登りつめると美術館がある。9時30分の開館には早すぎたので、左カーブの手前にある休憩小屋で休息をとる。

美術館は、ヒノキ林に囲まれた丘の上に位置し、登りながら左カーブするとはじめてその全貌を現す。ヒノキは思い切り伐採され、残った一本一本の幹に陽射しが目一杯当たっている。そのかわり伐採されて木と木の間にできたスペースには広葉樹の若木が植栽されている。10年もすると針葉樹と広葉樹が理想的に組み合わされた森林に成長することだろう。

まるで隠し砦を思わせる美術館は自然素材をふんだんに取り入れて作られている。他に類をみない美術館として藤森照信氏により設計されたものだ。
天井・壁/わら入り漆喰
床/籐ござ、床暖、大理石
瓦/天然石

秋野画伯は、54歳の時にインドの大学へ客員教授として滞在して以来、インドに魅せられる。その後度々訪印し、風景・寺院などをモチーフに作品を残していく。今回の所蔵展では、インドの自然の中にたゆたう人、動物、家々といったものがそのまま美術館の中にたゆたうような不思議な印象を与えてくれる。駐車場から坂道を登り始めた途端に、秋野画伯の魂にすっぽり包まれたのかもしれない。

入館のときには気づかなかった秋野画伯のことばが退館のときに目に入ってきた。秋野不矩美術館は、表現にいどみつづける魂をそのまま永遠に残したかのようにヒノキ林の頂にそびえている。

絵を描きつづけて八十余年
それでもまだ満足のいく
作品が描けないのが現実だが
私もそれ故に生きてゆく
甲斐があるというものであらう絵とは
何であらうか
作家は自分の創作を期して
表現にいどみ一生を過ごすのが
使命でありそれが本望である

1997年10月
秋野不矩
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