電脳筆写『 心超臨界 』

想像することがすべてであり
知ることは何の価値もない
( アナトール・フランセ )

読むクスリ 《 牛のサラリー――時雨音羽 》

2024-06-30 | 05-真相・背景・経緯
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料亭などの玄関先に、塩がこんもり盛ってあるのをみかけることがある。盛り塩、といい、一山だけでなく三山くらい並んでいることが多い。一般的には、掃除したあとの玄関先を清めるため、と説明されている。古来、純白の塩は不浄を清める、と考えられ、神前にも供えられてきた。また、防腐性があることから、悪をしりぞける魔力を持つともされた。


◆牛のサラリー

『読むクスリ 21』
( 上前淳一郎、文藝春秋 (1994/06)、p86 )

このごろはビジネスマンといって、サラリーマンとはあまりいわなくなったが、英語で「俸給」を意味するSALARYは、「塩」のSALTと語源が同じ。

昔ローマ帝国では、兵士の給料は塩で支払われ、これをSALARIUMと呼んだ。

貴重品の塩が貨幣代わりだったわけで、ここから給料のことをサラリーと呼ぶようになった。

     *

料亭などの玄関先に、塩がこんもり盛ってあるのをみかけることがある。盛り塩、といい、一山だけでなく三山くらい並んでいることが多い。

一般的には、掃除したあとの玄関先を清めるため、と説明されている。

古来、純白の塩は不浄を清める、と考えられ、神前にも供えられてきた。また、防腐性があることから、悪をしりぞける魔力を持つともされた。

だから大相撲では、勝負の前に力士が塩をまいて、土俵を清める。料亭が塩を盛るのも、それと似ているというわけだ。

     *

ところが、時雨音羽という人が1943(昭和18)年に書いた『塩と民族』という古い本をたまたま読んでいたら、面白い説があったので紹介しておく。

昔中国に、たくさんの妾妃を持つ皇帝がいた。

夜ごと牛車に乗って、今晩はあちら、明晩はこちら、と通うのだが、そのうち牛車が同じ妾妃のところばかりへ行くようになった。

おかしいな、と調べてみると、彼女の家の門前には塩が山盛りにされていて、車を引いてきた牛がおいしそうになめている。

牛や馬など草食動物は塩が好きで、掌に乗せて鼻先へ近づけてやると非常に喜ぶ、牛もサラリーが欲しいらしい。それを知っていたその妾妃は、皇帝の牛車を毎晩わが家へまねき寄せるため、塩を盛っていたのだ。

日本の料亭が盛り塩するようになったのは、この故事にあやかって客を招く縁起をかついでのことだという。
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