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司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

会社の種類に関する英語表記

2009年07月29日 | いろいろ
定款には絶対的記載事項として商号を定めなければなりませんが、商号を英文にするときに、どのように表記するのか、ということも併せて定款に規定するのが一般的です。

商号については、何年か前にローマ字表記することが認められましたので、現在では結構ローマ字表記の商号の会社(特に外資系)が増えているように思います。
ただし、日本の会社の場合、会社の種類を示す部分を「株式会社」「合名会社」「合資会社」「合同会社」のように日本語で表記しなければならないことになっています。

すると、会社の種類を示す部分は相変わらず日本語のままなので、英語で表記する場合、「株式会社」の部分をどうするか迷われる会社さんも多いのではないでしょうか?

他の会社はどうしているんだろう? と思われる方もいらっしゃるでしょうから、今日はある会社のご担当者様からのメールとワタシからの返信メールをご紹介したいと思います。

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【ご担当者様からのメール】

平素より大変お世話になっております。****と申します。
先生にはこれまで同様、新会社設立に関連しましてお世話になることが多々あることと存じますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

さて、早速の質問で恐縮ですが、現在新会社設立に伴いまして英語表記をどのようすべきか社内で検討中でございます。
Co., Ltdや株式会社をそのままローマ字表記(Kabushikikaisha)で記載したりする場合をみかけますが、その他に一般的に「株式会社」として使用される英語表記がございましたら、より多くの例の中から考慮したいため、ご教示頂ければ幸いです。

また、多くの表記の仕方のなかで、通常、どのような場合にどの表記を使用するか、慣例・基準等ございましたら併せてご教示いたけますと幸いです。
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【ワタシからの返信メール】

ご連絡ありがとうございます。
色々とお世話になるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

お問い合わせの件ですが、残念ながら、私自身、あまり詳しくはないので基準や慣習に関してはご参考になるようなことは申し上げられません。

実務上は、おっしゃるとおり、「Co., Ltd.」「Kabushiki Kaisha」とする会社が多いように思います。
「Inc.」や「Corporation」は、感覚的には、大きめの会社が使っている傾向があるように思います。
なお、「K.K.」を使われる会社もそれなりにあります。
「Ltd.」ですが、弊事務所のクライアントでは、使用している会社はあまり多くありません。

結局は、日本の会社が「株式会社」という会社の種類を示す言葉をどういった英語で表記するかということなので、決まったルールはなく、好みの問題ではないでしょうか。
また、アメリカやイギリスでどのような使われ方をしているかということも参考になるかもしれません。
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メールのとおり、結局は好みの問題なんだと思います。(ご解説いただける方がいらっしゃれば、よろしくお願いいたします

日本の会社で、会社の種類を示す言葉が法律に定められているように、外国にだって、同じような規定があるはずです。でも、それはあくまでも外国の法律なのであって、日本の会社にダイレクトに当てはまるものではありません。

ですから、英語使用国の法令でどのような使われ方をしているかということを考慮することも一つの考え方ではありますが、そうしなければいけないワケではないですよね。

英語使用国の法律に出てくる会社の種類を示す言葉は、かえって紛らわしいので、ここは素直に「Kabushiki Kaisha」「KK」などを使うという会社も実務上はかなり多いですし、そういう会社は外資系だったりもします。

メールの中で「Ltd.」はあまり使わないと言っていますが、これは有限会社のイメージが強いせいかな。。と思います。

ちなみに、商号を英文表記にする場合、全く関連性のないような表記でも問題ありません。例えば、「株式会社 リス・インターナショナル」を「Realty Investors Services K.K.」のように、商号(本名)は頭文字にするけれど、英語表記では何の会社か想像しやすいように略さない、という会社も多いです。また、逆に英語にするときは頭文字をとる会社もあります。

それから、定款に定めずにテキト~に英文で表記している会社もありますが、日本語の読みをそのままローマ字表記する以外は、きちんと定款に規定されることをオススメします。
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