昨晩、旅先で求めて来たハンカチーフを、しばらくご無沙汰していた知人の女性(私よりかなり若いけれど立派な教育者で、私はこの人の生き方に尊敬の念を抱いている)に手紙をしたためて、先ほど郵便局からゆうパッに入れて投函して来ました。
心を込めて手紙をしたためましたし、その手紙と気持ちばかりのハンカチーフですが、喜んでもらえれば嬉しい、と思っています。
これは先日、日帰り旅行に出かけて立ち寄った温泉ホテルで、ちょっと気に入ったものが見つかり、求めて来たものです。山形県の谷あいにある、大きくて広々とした温泉ホテルでした。思い切りゆったりとお風呂に浸かって、身も心もリフレッシュしました。
おいしい山形牛のしゃぶしゃぶや、プリプリのお魚のお刺身、河魚の西京焼きや山菜料理で、パンフレットに「海・山・河の幸」とありましたが、その通りのお料理が出て大変満足しました。
その後そこから少し先の、珍しいクラゲをたくさん集めた水族館へも寄りました。このようなクラゲがいるのかと、初めて見る小さなクラゲに感動しました。山形大学の学生が、生後一日目・二日目などのクラゲを水槽に入れて研究していました。足が体の何十倍もあるものや、ひらひらしたレースのような足を持つクラゲ・傘の周りに針先よりも細い糸状のものをぐるりと下げているものなど、たくさんの水槽に、珍しい様々なクラゲが展示されていました。
勿論水族館ですから、一般の河や海の魚類の水槽もあり、イルカの曲芸も観たりして、久しぶりに子供に還ったような楽しい時間を過ごしました。クラゲが珍しいのか、とても大勢の観客で混んでいました。神様は誰のためにこのような見事な芸術品をお作りになるのかと、ひたすら感心するばかりでした。
聞くところによると、来客が少なくて倒産しそうな水族館でしたのに、ある日魚に混じってクラゲが一匹水槽に泳いでいましたら、それを見た観客がそのクラゲが珍しいと、次々と集まって人だかりが出来たのだそうです。その時係員が、これはクラゲのおかげだと思い、クラゲを沢山集めて展示するというアイディアが生まれたのだそうです。それが日本には一つしかない水族館と言われるようになって、有名になったということです。「全く一匹のクラゲのおかげです」とボランティアの説明員が、水槽のクラゲを愛しむように話しておられました。
私たちは以前は日帰り温泉(車で片道約65キロほど)で、露天風呂のすぐそばの川でカジカが鳴く、静かな谷あいの温泉に足繁く通っていて、帰りに山菜や取れたての野菜を産地直産のお店で求めて来ていました。安全志向の夫が車の運転をしなくなって、日帰り温泉行きは無くなっていました。このようなバスによる小さな旅も良いものだと、改めて思いました。
一泊での温泉目当ての時は、山の麓のまるで隠れ宿のような静かでこじんまりとした温泉旅館によく行き、または幾日もの旅行帰りに、わざとまっすぐ家に帰ることをせず、途中下車して大きくて見晴らしの良いリゾートホテルなどに立ち寄ったりするのですが、このような日帰りの温泉と観光の旅行は、したことが無かったのです。このような旅行も悪くないな、と思えるような経験でした。
さてその際に求めたハンカチーフを送るべく、家から10分くらいの郵便局へ立ち寄った時のことです。ここは何時もウォーキングコースの中程で、小さな郵便局なので、職員の皆さんとは顔見知りです。来客の少ない時には、夫がよく窓口で係りの人などに話しかけたりしていました。
その日は局長さんが、ニコニコして出てこられて、「これは要りませんか」と暑中見舞いのはがきを手にして、微笑みかけられました。私はちょうどはがきが切れて、30枚ほど買う積もりで、他に切手などをお願いしたところでした。今はメールの時代で暑中見舞いのはがきは多くは必要がなかったのですが、折角ですので買い求めて来ました。そう言えば毎年少し買うのだったと、忘れていたことに気づきました。
ここの局員さんは、皆さん感じがよく、ニコニコしていて親しみを感じます。このあたりが銀行と郵便局の違いの一つかしら、などと歩きながら話していたのです。勿論順番札を取って待つような大きな郵便局は、窓口も判別しがたい感じもしますが、考えてみると庶民には親しい感じがあるのかもしれません。
今年新入の局員さんも、4月に記念切手を買いに来た時は緊張して指導を受けておられたのに、今回から窓口に座っておられて「立派な一人前になられましたね」と夫が声をかけ、その方も嬉しそうに微笑んで「はい」と答えられて、一陣の涼しい風が吹いたようでした。
思えば、先の旅行の時のボランティアの説明の時も今回も、ごく普通の会話がその人の心を伝え、それが幸せを運びもします。当たり前の事ではありますが、大切なことだとしみじみ思いました。
その人の言葉も、その人の声も、電話でさえも、その人の心を現します。鎧を身に着けるということではなく、ごく自然に素直に自分の心が伝わる、そして伝わって来る温かさに感謝する、そんな日を過ごしたいと思います。
日日是好日
ふっても てっても
日日是好日
泣いても 笑っても
今日が 一番いい日
わたしの一生の中の
大事な一日だ
相田 みつを
心を込めて手紙をしたためましたし、その手紙と気持ちばかりのハンカチーフですが、喜んでもらえれば嬉しい、と思っています。
これは先日、日帰り旅行に出かけて立ち寄った温泉ホテルで、ちょっと気に入ったものが見つかり、求めて来たものです。山形県の谷あいにある、大きくて広々とした温泉ホテルでした。思い切りゆったりとお風呂に浸かって、身も心もリフレッシュしました。
おいしい山形牛のしゃぶしゃぶや、プリプリのお魚のお刺身、河魚の西京焼きや山菜料理で、パンフレットに「海・山・河の幸」とありましたが、その通りのお料理が出て大変満足しました。
その後そこから少し先の、珍しいクラゲをたくさん集めた水族館へも寄りました。このようなクラゲがいるのかと、初めて見る小さなクラゲに感動しました。山形大学の学生が、生後一日目・二日目などのクラゲを水槽に入れて研究していました。足が体の何十倍もあるものや、ひらひらしたレースのような足を持つクラゲ・傘の周りに針先よりも細い糸状のものをぐるりと下げているものなど、たくさんの水槽に、珍しい様々なクラゲが展示されていました。
勿論水族館ですから、一般の河や海の魚類の水槽もあり、イルカの曲芸も観たりして、久しぶりに子供に還ったような楽しい時間を過ごしました。クラゲが珍しいのか、とても大勢の観客で混んでいました。神様は誰のためにこのような見事な芸術品をお作りになるのかと、ひたすら感心するばかりでした。
聞くところによると、来客が少なくて倒産しそうな水族館でしたのに、ある日魚に混じってクラゲが一匹水槽に泳いでいましたら、それを見た観客がそのクラゲが珍しいと、次々と集まって人だかりが出来たのだそうです。その時係員が、これはクラゲのおかげだと思い、クラゲを沢山集めて展示するというアイディアが生まれたのだそうです。それが日本には一つしかない水族館と言われるようになって、有名になったということです。「全く一匹のクラゲのおかげです」とボランティアの説明員が、水槽のクラゲを愛しむように話しておられました。
私たちは以前は日帰り温泉(車で片道約65キロほど)で、露天風呂のすぐそばの川でカジカが鳴く、静かな谷あいの温泉に足繁く通っていて、帰りに山菜や取れたての野菜を産地直産のお店で求めて来ていました。安全志向の夫が車の運転をしなくなって、日帰り温泉行きは無くなっていました。このようなバスによる小さな旅も良いものだと、改めて思いました。
一泊での温泉目当ての時は、山の麓のまるで隠れ宿のような静かでこじんまりとした温泉旅館によく行き、または幾日もの旅行帰りに、わざとまっすぐ家に帰ることをせず、途中下車して大きくて見晴らしの良いリゾートホテルなどに立ち寄ったりするのですが、このような日帰りの温泉と観光の旅行は、したことが無かったのです。このような旅行も悪くないな、と思えるような経験でした。
さてその際に求めたハンカチーフを送るべく、家から10分くらいの郵便局へ立ち寄った時のことです。ここは何時もウォーキングコースの中程で、小さな郵便局なので、職員の皆さんとは顔見知りです。来客の少ない時には、夫がよく窓口で係りの人などに話しかけたりしていました。
その日は局長さんが、ニコニコして出てこられて、「これは要りませんか」と暑中見舞いのはがきを手にして、微笑みかけられました。私はちょうどはがきが切れて、30枚ほど買う積もりで、他に切手などをお願いしたところでした。今はメールの時代で暑中見舞いのはがきは多くは必要がなかったのですが、折角ですので買い求めて来ました。そう言えば毎年少し買うのだったと、忘れていたことに気づきました。
ここの局員さんは、皆さん感じがよく、ニコニコしていて親しみを感じます。このあたりが銀行と郵便局の違いの一つかしら、などと歩きながら話していたのです。勿論順番札を取って待つような大きな郵便局は、窓口も判別しがたい感じもしますが、考えてみると庶民には親しい感じがあるのかもしれません。
今年新入の局員さんも、4月に記念切手を買いに来た時は緊張して指導を受けておられたのに、今回から窓口に座っておられて「立派な一人前になられましたね」と夫が声をかけ、その方も嬉しそうに微笑んで「はい」と答えられて、一陣の涼しい風が吹いたようでした。
思えば、先の旅行の時のボランティアの説明の時も今回も、ごく普通の会話がその人の心を伝え、それが幸せを運びもします。当たり前の事ではありますが、大切なことだとしみじみ思いました。
その人の言葉も、その人の声も、電話でさえも、その人の心を現します。鎧を身に着けるということではなく、ごく自然に素直に自分の心が伝わる、そして伝わって来る温かさに感謝する、そんな日を過ごしたいと思います。
日日是好日
ふっても てっても
日日是好日
泣いても 笑っても
今日が 一番いい日
わたしの一生の中の
大事な一日だ
相田 みつを