2024/08/15 読売新聞オンライン
春日大社の「中元万燈籠」
奈良市の春日大社で14日、約3000基の灯籠に火をともす「 中元万燈籠」が始まった。朱塗りの社殿や回廊が柔らかな明かりに包まれ、浴衣姿の参拝者らが見入っていた=写真=。15日まで。
無病息災や家内安全を願う行事で、東日本大震災や紀伊水害、能登半島地震の犠牲者の 冥福めいふく も祈る。平安時代から毎晩火がともされていたが、明治以降は神事として盆と節分の時期に行われるようになった。
この日は午後6時頃、 花山院弘匡かさんのいんひろただ 宮司が本殿前の灯籠に点火すると、神職や献灯者らが次々と石灯籠や釣灯籠に明かりを入れた。訪れた人たちは、暗闇に浮かび上がった社殿など幻想的な光景を楽しんでいた。