京都市交通局は21日、市バスのブザーを押して乗ろうとした小学4年生の男児(9)を無視して発車し、転倒したのに救助もしなかったとして、男性運転手(34)を停職6カ月の懲戒処分にし、発表した。運転手は辞職した。市バスでは今年、客らへの暴言、運転中のスマートフォン操作が発覚。調査や指導を続けるなか、新たな不祥事が起きた。
交通局や東山署によると、東山区の東山三条停留所で8日午前8時20分ごろ、扉が閉まった瞬間、男児が近づいてブザーを押した。運転手は乗車の意思を示したことに気づいたが、発車。男児はブザーを押し続けながら並走し、数メートル先で縁石につまずいて転んだ。転倒に気づいたが、止まらず声もかけなかった。男児は足を打撲した。
目撃した50代男性が110番通報。運転手と上司はこの日、自宅を訪れて男児と両親に謝罪した。
朝日新聞 2018年11月22日03時00分