半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

どんな子供にも自然体験を

2024年05月15日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。

 1年で最も忙しい田植えの季節、3日連続×2週=6日間の田んぼの教室を無事終えました

 昨年は大風や雨ばかりだったのですが、今年は教室の前後は雨が多いのに当日は青天続き。この前の(日)だけは朝は小雨が降っていましたが開始前には雨は止み、6日間、天気に恵まれ無事に開催が出来ました

 今年も沢山の家族が初参加し、子供と一緒に田んぼではしゃぐ親子もいれば、泣き出す子に困りながら自分は田んぼに入りたくて困っているお母さん、その横で黙々と1人で田植えに集中しているお父さんなど、色々な家族模様が見られて楽しかったです。

 また、リピーターも多いのがこの教室の特徴で、最長のご家族は今年で8年目。幼稚園の頃から通い始めた子が今年で5年生、あるいは中学1年生となって田んぼにまた来てくれる。私からすれば親戚の子供のような感じですし、その子から見ればこの教室は毎年通う田舎のようになっています。

 小さい頃から思春期まで毎年同じ農村の田んぼに通い、農家の根本さんや私と交流する。そして広がる青空やそこに浮かぶ雲、稲やミニトマトなどの農作物の成長、そしてカエル等の生き物と戯れる時間は、その子にとって生きる糧になっていると思います。幼少期にとっての自然体験は、人間の考えだしゲームやアトラクションなど比較にならないほど大きな影響を与えているはずです

 その思いが教室を続けている私の原動力です

 また、実は私にとって密かな楽しみは家族観察です。世の中、様々な家庭がいるわけで、夫婦間や親子のやりとりを見ていると千差万別で本当に興味深いのです。

 例えば受付1つとっても、わざわざ参加費や食費を別々に封筒に入れて金額まで記載してご夫婦でご挨拶をされる丁寧な親御さんもいれば、お母さんが受付をしてお金は後からお父さんが出すパターン、うっかり参加費が足りないなんて方もいます

 田んぼでは、子供と一緒に積極的に入り泥んこを楽しんでいるお母さんもいれば、自分は入らず畦で写真撮影と子供に指示を出すだけのお母さんもいます。

 運転手として連れて来られたようで疲れ果てているお父さんは畳でお昼寝。それを冷たい視線で見つめるお母さんもいれば、ゆっくり休めるよう気遣いしているお母さんもいます。

 子供にきちんと田んぼをやらせたく怒り気味の親御さんもいれば、一緒に楽しむことを大事に常に笑顔で子供と接っしている親御さんなど、様々な家族模様を見ることが出来ます。

 色んな家族がいますが、田んぼに入るとほとんどの方が心が解放されるのでしょう、お帰りの際は素敵な笑顔になっています

 何年も通う方のお話では「田んぼを出来るところを探して他の所にもいくつか行ったのですが、みんなきちっと田植えをさせるというかプログラムがきちんとしていて。ここみたいに子供達を自由にさせてくれてのんびり過ごせる所は無かったんです」との事。

 そうなんですよね、子供は田植えをしにきているのではなく、自然や泥んこを体で味わいに来ているんですよね。自分のペースで自然に浸る時間が心地よい家族にとっては、プログラムありきでは施設物のアクティビティーと同じ感覚になってしまうんでしょうね。

 様々な家族があるように子育ても千差万別です。ただ、共通しているのは、子供は大人が思っている以上に自然を理屈じゃなくて体で感じる事が出来るという事。というより、頭でっかちになる前の感性豊かな子供時代にこそ自然体験が必要だと思うのです。

 そんな経験が出来る場を今年も提供し続けていきたいと思います

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