半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

プレパーク 天野さんの講演

2015年05月08日 | 素敵な空間・イベント
金曜日は、世田谷のプレパークを立ち上げた1人、プレパーク界では有名だと思うのですが、天野さんという方の講演会でした。

主催は、成田おむすびプレパーク。

ママさん達が主催していて、普通のプレパークとは違う同好会のようなところで、色々な企画をやっているところです。

今回も自分達で企画し、事前打ち合わせをし、市役所にもかけあい、チラシも作り、募集もし、運営もし、まあ相変らず大変なこと


ただ、講演会は「さすが」と思わせる素晴らしい内容でした


もう30年も前(?)から「子供たちの遊び場がなくなっている」という危機感が世の中にはあって、子供たちが思いっきり騒いで遊んではしゃぎまわれる、大人の介入が基本的には無い遊び場としてプレパークが世田谷に常設としては日本で始めて誕生しました。

その頃から「危機感」があったそうですが、天野さんいわく、「今はもう子供たちには絶望的な状況になっている」と言います。

どういうことかと言うと、まだ当時は大人の目をかいくぐって、子供たちだけで色々ないたずらや遊びが出来るスペースがあったと言います。

しかし、今は、世間的には「少子化」と言われていますが、天野さんから見れば「大人包囲網」が見事に完成して、子供の居場所がもう絶望的に無い、と言います。

つまり、大人の数の方が子供より多いから、社会は大人のために構成されていて、子供が何をするにも大人の目が光っている、という社会になってしまった、ということなんですね。

「大人の包囲網」、、、う~ん、言い得て妙です。

確かに、今の私達親世代は、昔の親と違って「子どもが大好き」な親も多いし、「子供と遊びたい」という願望が強いと思います。

私が子供の頃は、親から放ったらかしでしたけど、今、自分が親になってみて、「子供と関わりたい」という思いがありますもんね。


そういった「親のための子供」というだけでなく、社会的にも「子供の悪さ、いたずらをどう防ぐか」といった網が張りめぐらされているといいます。


私も根本さんと「田んぼと畑の耕育教室」を開催して今年で4年目になりますが、この4年間で、心底「子供にとっては用意された遊びや大人がいない自由時間の空き地スペースでの遊びの方が、よっぽど楽しいよね~」ということは感じています。

子供たちも、子供たちで遊んでいる方が夢中ですし楽しいですものね~


東京では1990年代前半に、暴走族は壊滅に追いやられ、大人に軍配が上がった、つまり大人包囲網が完成した、と天野さんは言います。

そして、プレパークをやっているときのエピソードで、小学校の子供とかが「俺、家では仮面を1つかぶっているんだよね。でもここなら普通に居られる」とか、「俺、学校では2つの仮面をかぶっているんだよね」とか言う子がいるそうです。

つまり、学校では荒れているけど家では良い子ちゃん、とか、色々あるわけです。

あるいは、まだプレパークに来たばかりの子が、もう何年も通っていて自由に自分を解放しながら遊びまくっている子供たちに対し、突然「なんで、お前達はそんなに楽しそうにしているんだ自由に笑ったり、楽しんだり、俺はずっと我慢してきたんだぞ」と泣き叫び怒り出すということもあったそうです。


そんな現場にいた天野さんだからこそ、語れるエピソードがたくさんあって、とても勉強になりました

あと、プレパークに関わる親に対し「自分の子供以外で、かわいいと思える子供が何人いる?」というアンケートで、ほとんどが「10人以上」に○をつけるそうです。

天野さんいわく「親以外に頼れる大人がどれだけいるか」ということが大切で、天野さんも他の家の子供の家出の場所になるように心がけてきたといいます。

天野さんのお子さん2人も、大きくなってから「プレパークに行っていた小さいころの時代が宝物。あの時代があったから、中学校、高校でもがんばれた」と2人とも言うそうです。


なるほどね~。


プレパークというものを作らなければいけない社会がそもそもおかしいのだけれど、そういった居場所作りに、私も色々な形でこれからも関わっていけたらな~、と思います。

それは決して、何かのサークルや活動をするだけでなく、普段の生活から出来ることだと、思っています
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