高尾山などの「寅太の山野草」

中越地震で被災した小千谷市と長岡市にある戊辰史跡の復興を応援しています。
山野草を中心にしたブログです。

歴史の宝庫かしわざき(その3)

2008-10-20 06:45:15 | 四季
【いざ!越後路へ】

さて、まだ昔鍛えた体力には自信があり、柏崎を速くまわり過ぎたようである。
歴史のふるさと柏崎はそんなに浅くはないので、もう一度振り出しに戻ろう。

15日(水)朝9時に、最後の集合場所であるJR五日市線の秋川駅前を車で出発した。ここからは圏央道に入る秋川インターが近い。
柏崎に向かう仲間は3人で、いつも寅太が運転し、一人目の横浜の仲間はすでに助手席に乗り、ここで最後の一人を乗せる。どうしたことか勤務地は違うが、同じ会社に入社してしまった。
集合は遅くても午後5時までと先輩に厳命され、宴会の前にみんなで飲んで、宴会で先輩を前にしていつも無口な寅太でも、少しは口が滑らかになるようにと、朝日山酒造の久保田「万寿」の一升瓶を一つ空いている後部座席で冷やしている。

途中のサービスエリアで横川の釜飯を買い、3人並んで食べる。器の釜は益子焼で捨てるには惜しいし、旅の思い出にもなる。
ほしそうにする寅太が3個をゲットし、少し綺麗にして持ち帰ろうかと洗い場に走る。3つとも米は一粒も残してなく、戻ってから育った年代を思い出し会話が弾む。さすが米百俵の地元の出身で、一粒の米の重さがわかる。

前回ここを通ったのは同じ10月でも中越地震の直後で、上越道も不通で、牙を剥いた大地に飛び込むボランティアである。SAなどには寄らず前ばかり向いて走り続けた。
でも今回は思い出の地に仲間が待つと思うと、会話も弾み、外の美しいススキ(薄)を見る余裕もある。

来年のNHK大河ドラマ「天地人」は、我らのふるさと長岡も舞台の一つである。
柏崎に行くには上越道から信越道に入れば、春日山は途中になる。ここから直江津の「御館」(おたて)跡に寄って、その後は海岸線を走ればよい。
でも結果的には、春日山の史跡に興味が沸き、再び北陸道に入り、集合時刻を越えて宿の「天屋」に着いた。(春日山編は後日に譲る)


(ススキの揺れる穂に秋の深まり)

この天屋(てんや)旅館は、奥の細道に興味ある方ならば、ちょっと気になる宿である。おそるおそる質問すると、「よく聞かれるが関係がない。この旅館は120年前からです」と答えが返ってきた。

越後路に入った芭蕉と弟子の曽良(そら)は、7月5日に出雲崎から7里半(30km)の道のりを歩いて柏崎に着くが、天屋彌惣兵衛に宿を断わられる。よほど身なりがみすぼらしかったかったのか、それとも他に意図があったのかは謎とされている。
芭蕉は怒って天屋を後にし、雨の中を4里(16km)先の鉢崎(現柏崎市米山)まで歩いた。
天屋は2度までも宿の使いを走らせ芭蕉を呼び止めるが、芭蕉は前に進むばかりであった。
芭蕉の越後路は 、「この間9日、暑湿の労に神(しん)をなやまし、病おこりて事をしるさず」とある。
柏崎で手違いがなければ、七夕の名句、「文月や六日も常の夜には似ず」も「荒海や佐渡によこたふ天河」も柏崎の句になっていたかも知れない。

宴会前に「万寿」を飲んで体調を整えようとしたが、時刻に遅れて飲めなかった。いつもの張子の寅だったか、それとも牙を剥いた野性の寅だったかを綴るつもりはない。

 
(峠の釜飯を食べたSAと別途後日に綴る春日山)

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 歴史の宝庫かしわざき(その2) | トップ | 歴史の宝庫かしわざき(その4) »

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
昨日の夢 (信徳)
2008-10-20 19:45:35
信徳がドライバーをしていたら秋川駅で友人を拾ったら日の出インターに向かった。秋川駅は日の出ICと秋川ICのほぼ中間にある。宴会で無口な寅太さんて聞いた事がない。先輩と言えども一つだけ今では同年齢だその証拠に春日山でタップリ時間を費やして予定時刻を大幅に遅らせている。先輩よりも春日山が大切なのだ。(これは冗談です)
返信する
杉の木 (hanatetsu)
2008-10-20 21:04:57
空の青さと揺れるススキ。
秋ですねぇ~。
でも、素晴らしい杉の木に縛ってある「上杉戦国物語展」の看板、無神経な主催者ですね。
返信する
勿体無い (デコウォーカ)
2008-10-20 21:41:01
何時間も後の座席で冷やした「万寿」を飲まなかったのは勿体無いですね。その万寿はその後どうなったのでしょうか?
返信する
先輩を待たせたのは寅太にあらず (寅太)
2008-10-21 07:12:01
信徳さん、おはようございます。
おおきな勘違いがありました。向かった先は日の出インターでした。
サマーランドの隣の秋川インターは八王子寄りに戻ることになります。
間違えるなんて、トホホ・・・。
寅太は気はあせれど、春日山でタップリ時間を費やしたのは、高校で同じ科にいた横浜のSI君です。
その証拠にはそのうちに公開する集合写真に載ってない。でも遅れて風呂に入る根性は見上げたものである。
久しぶりに使うこの絵文字
返信する
奥が深い愛と義 (寅太)
2008-10-21 07:41:46
hanatetsuさん、おはようございます。
この杉の木は御神木ではない、尊敬すべき直江兼続にスキンシップされて喜んでいます。
ちゃんと支えてあげて、すべてが「愛」、そして「義」。
もうラブラブ
返信する
1升ビンに残ることは許されない (寅太)
2008-10-21 07:49:01
デコウォーカさん、おはようございます。
いくら酔っ払っても「万寿」を見逃す者はいない。
地元でも普段飲んでいるのは「千寿」どまりです。
部屋での2次会(3次会)では、ビンの中に安住することはできません。
腹の中で他の酒(でも名酒ばかり)と一緒です。
せっかく生き残ったのに
返信する

コメントを投稿

四季」カテゴリの最新記事