私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

掲載していなかった記録をアップし始めました。あっという間に1年が経ってしまうので。今シーズンの鳥の海の記録も。

2010年3月5日道東その1

2010年04月06日 | 北海道
■2010/3/5(金)14:18-17:01【天気】雪,霙
【行程・場所】釧路空港(12:00)~釧路(根釧国道)~茶内(14:00)~(MGロードR808)霧多布湿原(14:18)~霧多布岬~霧多布漁港(14:49)~(なぎさのドライブウェーR142)~(ムツゴロウの動物王国)~幌戸沼(15:11)~落石駅(16:13)~落石岬・落石漁港~(16:28)花咲漁港(17:01)~(17:30)根室イーストハーバーホテル
【種名】ヒメウ,ホシハジロ,オオホシハジロ,スズガモ,クロガモ,ビロードキンクロ,シノリガモ,コオリガモ,ホオジロガモ,トビ,オジロワシ,オオワシ,タンチョウ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,カナダカモメ,シロカモメ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(6科19種)
【メモ】仙台空港からJALとHACで新千歳経由のたんちょう釧路空港に11:30に着く予定だったが,この日は仙台は快晴にもかかわらず,札幌は雪,釧路は豪雪で,新千歳までは飛ぶがその後はわからないという話だった。新千歳に着くとその通りで10時を過ぎないと飛ぶか飛ばないかわからないという。電車でだけは行きたくないと思っても,仕方がないとあきらめていると,アナウンスがあり,引き返す条件で飛ぶという。「やった!」と思わず心の中で叫んで,小さいプロペラ機に搭乗した。たんちょう釧路空港に着き,レンタカーを借りたはいいが,すごい雪で心細かったが,とにかく行くことにした。
 釧路市内へは普通の道路を行けばよかったのだが(3年前に2月下旬に行ったので),誰も通ってなさそうな近道風の「釧路湿原道路」を行ったのが困難の始まりで,途中の橋近くではものすごく滑ったりして,何とか釧路市内に着いた。ここから根釧国道を根室に向かうのだが,厚岸までは雪でかなり苦労した。
 最初の探鳥地である霧多布漁港へ向かう途中,雪の霧多布湿原でエゾシカの群れを見た。漁港はいったんパスして霧多布岬へ向かった。平らな台地を10分ほど走ると,岬に着いた。風景はとても美しかったが,何しろ雪からみぞれになり,しかも強風で写真も撮らず,「見た」という感じで引き返した。
 霧多布漁港では大型カモメ類を撮影することにしたが,群れのいる場所が1m位の幅の防波堤の突端で,そのときは霙というよりは雨になっていて,かなり雑に撮影・観察して,強風に煽られて防波堤から海に落ちないよう注意して,這々の体で車に戻ったが,上着もカメラもレンズもびしょ濡れだった。そこから国道を安全策で行こうか迷ったが,どうせ来たのだからと,海岸沿いの道を行くことにした。この頃になるとまた雪で,途中,ムツゴロウの動物王国の看板矢印を見ながら,落石へ向かった。
 途中,後で地図を見たら幌戸沼というところがあり,そこで2羽のタンチョウを見た。片方は写真の通り足輪がしてあり,番号も読めたが,一方は何も付いていなかった。ここからがかなり長い距離で,しばらく海沿いにアップダウンのコースを走った。カーナビで目的地をJR落石駅としてしたのだが,着いたところは何もないところで,ナビは無視して標識を見ながら,落石漁港に行った。霧多布は意外にも今まで行ったことがなかったが,落石岬は大学時代夏に一度だけ行って,シマアオジやノゴマをたくさん見,岬の断崖でチシマウガラスが繁殖しているのを見た。今回は時間もなく,また雪と強風であまり行く気がしなかったので,漁港だけにしたが,スズガモくらいしかいなかった。落石は知り合いのSCの故郷でもある。
 ここから,花咲漁港へはすぐ近くで,チリ地震津波で漁港が冠水している様子をテレビでやっていたので,オオホシハジロなんかはもういないかもしれないと思っていたが,地元の鳥情報を毎日こまめにチェックしていたら,まだいるということだったのでとにかく行ってみることにした。もう4時半近くになり,だいぶ暗くなっていたが,最初の船揚場に行ってみると,ちょうどそこにオオホシハジロが陸に上がって羽繕いをしているところだった。車を止めると,ホシハジロと一緒にすーっと泳いで離れていったが,暗い中でもあえて撮影した。それから,漁協の方へ行ってみると目の前に2羽のカナダカモメの第1回冬羽がいた。車でそっと近づき,かなり近くでしばらく見ていた。ふと岸壁の下のカモの群れを見るとさきほどのオオホシハジロがいた。この時はもう5時近くになっていてまた明日来ればいいと思い,カナダカモメに集中してじっくり観察したり,撮影したりした。花咲漁港は全体でかなりの数の大型カモメがおり,とてもうれしくなった。
 明日はじっくり観察しようと思い,根室市内のホテルに向かった。ホテルに着き,夕食をすませて部屋に戻ると,次の日お世話になる知床ネイチャークルーズから電話があり,流氷の関係で,午後の便なしの10時出航という。地元の鳥情報で,シロハヤブサ,チシマシギ,ナキハクチョウが出ているという話だったが,流氷クルーズを優先させて,5時には羅臼に向けて出発することにした。
【写真】
  
■霧多布湿原のエゾシカの群れ/落石駅近くの道路沿いに出てきたエゾシカ。雪が積もると餌が採れないので,除雪した道路脇や線路脇に出てきて草を食うということだった。
  
■足輪をつけたタンチョウ/2羽のうち1羽は標識の足輪がなかった/霧多布漁港の大型カモメの群れとヒメウ
  
■オオホシハジロ成鳥♂/ホシハジロ,オオホシハジロ,スズガモ/カナダカモメ第1回冬羽
  
■カナダカモメ第1回冬羽。『カモメ識別図鑑』で言えばBがかったCタイプというところか。
  
■カナダカモメ第1回冬羽(上の個体)/別個体カナダカモメ。


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