私は東京の調布市の片隅に住む年金生活している72歳の身であるが、
昨夜の9時過ぎ、愛読しているネットの【現代ビジネス 】を見ている中で、
【 ああ、相続で銀行員にダマされた!【怒りの実例集】 いまや揉めるのは身内ではなく銀行員 】
と見出しを見たりした・・。
私は相続は兄弟、親族間で揉めるのは、幾たびか聞いたりしたり、私自身も少しばかり体験してきたが、
どうして銀行員なのょ、と思いながら精読してしまった・・。
この記事の原文は、『週刊現代』の2016年12月24日号に掲載された記事のひとつであり、
【現代ビジネス 】に12月21日の配信された記事のひとつであり、無断ながら転載させて頂く。
《・・ああ、相続で銀行員にダマされた!【怒りの実例集】 いまや揉めるのは身内ではなく銀行員
相続で揉めるのは、身内と相場が決まっていた。
だが近年、その相続の場で、銀行員がトラブルを起こしているという。
アコギな金融商品を売りつけて、手数料を荒稼ぎ。その驚愕の実態をリポートする。
☆霊柩車を追いかけろ!
銀行の支店にいる営業マンの朝は、新聞に掲載された訃報に、目を通すことから始まる。
取引先の不幸に同情して、お悔やみを伝えるためだけではない。
新聞に訃報が載る名士の場合、まとまった額の資産を相続する遺族が、存在するからだ。
「外回りの最中に、町で霊柩車を見かけたら、ついていくこともあります。
亡くなられた方の名前と住所を確認し、お通夜、葬儀に顔を出し、お悔やみに伺う。
もちろん、名刺と営業用の商品パンフレットを持って。
当日は取り込んでいますから、その日はすぐに失礼しますが、
四十九日の法要が終わった頃を見計らって、再び自宅を訪ね、相続に関する営業をかけるのです」(元大手銀行員)
銀行員は相続した遺産を自行に預けてもらい、預金額を増やしたいわけではない。
肉親を失って心にぽっかり穴が空いたり、冷静な判断ができなくなったりしているところに、
金融商品を売りつけて、手数料を稼ぐのが、本当の目的だ。
本来、銀行は預金を集め、それを融資して、金利を得ることで稼いできた。
だが、現在の銀行は、そんなビジネスモデルとは程遠いと、金融商品に詳しい弁護士の本杉明義氏は話す。
「銀行が販売する金融商品で、トラブルが後を絶たない最大の原因は、
銀行が手数料ビジネスに、大きく舵を切ったことが挙げられます。
メガバンクなどは、手数料が稼げるという理由から、かつては考えられなかったようなリスクの高い商品を
販売するようになっています。
しかし、金融知識の豊富な人や判断力の高い人は、
銀行に勧められても、簡単にはリスクの高い商品を購入しないので、
銀行は高齢者や金融知識の乏しい人に、リスクの高い商品を推奨する傾向があります。
たとえば、相続で思わぬ大金を手にした遺族や、
夫を亡くしたりして一人暮しをしている高齢の女性などは、被害に遭いやすいですね」
例えばこんな具合だ。
神奈川県に住む小島薫子さん(67歳・仮名)は、7歳年上で元会社役員の夫を亡くした。
遺産分割協議書を銀行に持っていき、亡くなった夫名義の銀行預金を妻名義の口座に振り替えた。
相続した現金は約3000万円。
翌日、その銀行の営業担当が自宅を訪ねてきた。
「奥様名義の預金残高が大きくなりましたが、これはどのように運用するご予定ですか」
薫子さんは運用など考えておらず、定期預金にでもするつもりだった。
そう告げたが、銀行員は一歩も引かない。
「今は預金では、利息も付きませんし、奥様がこれから長生きをされますと、必要なおカネは増えます。
何かで運用しないと、年を取ってから、お子様に迷惑をかけることに、なりかねませんよ」
「皆さん買ってますよ」
銀行員は、国内外の株や債券で運用する投資信託と、一時払いの外貨建て変額個人年金を勧めてきた。
それまで投資や運用の経験がない薫子さんは、商品の内容をほとんど理解できなかったため、
「自分には、何がなんだかわからない。損をすることは、ないのか」と尋ねると、
銀行員は、
「この投資信託は、過去の利回りが、年利5%以上なんです」と繰り返し強調し、
個人年金については、
「5年間据え置き型の個人年金保険は、5年満期の定期預金のようなものです。
定期預金の場合は、今の低金利では預けた額とほとんど変わりませんが、こちらは十分に増える可能性があります」
と説明。
話がうますぎる気がしたが、迷う薫子さんに銀行員はこう畳みかけた。
「預金と違って、リスクはありますが、多くのお客様がこの商品を買っていますし、
うちの銀行では、売れ筋の商品なんです」
それを聞いた薫子さんは、みんなが買っているなら安心だろうと思って、それぞれの申込書類にサインをした。
ファイナンシャルアソシエイツ代表の藤井泰輔氏は、銀行の勧める投資信託を買うべきではないと断言する。
「販売実績やこれまでの利回りを強調する投資信託には、要注意です。
過去の実績は、将来の利回りを保証するものではありません。
最近は円安になっているので、銀行は外貨建ての投資信託を勧める傾向にありますが、
今後、反転して円高になる可能性は十分にある。
そのときは為替と価格変動のダブルリスクがあることを肝に銘じてください」
そもそも、銀行が勧める投資信託は、手数料が高すぎる。
ファイナンシャルプランナーの紀平正幸氏が解説する。
「海外で運用する投資信託は、国内の株や債券だけで運用する投資信託に比べて、手数料が非常に高い。
販売手数料は3%以上で、それ以外に信託報酬が毎年2%もかかる。
これだけのコストを差し引いて、安定的に運用益を出せる可能性は、少ないでしょう」
また、一時払いの外貨建て変額個人年金保険も、「年金保険」という名前とは裏腹に、
遺された人間の老後資産として、相応しい金融商品ではない、と紀平氏は言う。
「販売時にかかる手数料が7%で、運用期間中も1・5~2%の運用手数料を取られます。
これは5年間で、計15%程度の手数料がかかる計算です。
しかも、5年以内に解約すると、8%程度を別に取られるペナルティもあります。
相続した人が病気になった場合など、一時的にまとまった現金が、必要になる可能性もありますが、
そうした時に解約すると、損が出る可能性が高い。
こういった商品を『定期預金のようなもの』と説明することは悪質です。
定期預金は、絶対に元本割れをしないのですから。
夫を亡くした女性が、これだけリスクの高い金融商品で、運用しなければいけない理由は、どこにもありません」
結局、薫子さんの虎の子の3000万円は、わずか2年間で1000万円以上の含み損を、
抱えるようになってしまった。
異変に気づいた息子が、リスクの高い商品をすべて解約。
弁護士を通じて銀行に損害の賠償をするように交渉した結果、和解が成立し、損失の8割を取り戻したという。
☆銀行は絶対に損をしない
銀行は、常にあなたの銀行口座を監視している。
誰それが死亡したという情報を知れば、相続で、何か儲けられないかと考える。
金融に無知な遺族にしてみれば、ハイエナのような存在といっていいかもしれない。
別の元大手銀行員が振り返る。
「まとまった土地などの不動産を相続した人には、アパート経営を勧めてきました。
アパートを建てるための資金を融資するのです。
『毎月安定した収入になる』といって、銀行員に勧められるままにアパート経営をする人が増えています」
都内に住む深田隆史さん(55歳・仮名)も80歳の父親を亡くし、
相続した土地に6000万円の融資を受けて、アパート経営に乗り出した。
当初は満室になり、月々のローン返済も順調だった。
しかし、1年もすると、近隣には続々とアパートが林立するように。
入居者が新しいところへ引っ越ししてしまい、家賃を下げざるをえなくなった。
銀行が当初描いたような家賃収入にならず、ローンの返済のために、結局、自分の貯金を取り崩すことになった。
「仮にローンを返せなくなれば、担保の不動産が手に入りますし、順調であれば、金利が入る。
銀行は、どっちに転んでも、損をしない仕組みなのです」(元大手銀行員)
自分が死んだ後、遺族が相続で銀行にダマされるのが心配だ。
そういった生前の悩みに対しても、銀行はつけこもうとしている。
それが最近、各行が力を入れている「遺言信託」だ。
相続に詳しい行政書士の寺田淳氏が解説する。
「遺言書作成への助言や遺言書の保管から、相続発生時の諸手続きの執行までのサービスです。
とくに執行手続きに関しては、近親者のしがらみがないので、
確実に遺産の分配も行えるし、相続財産が知らないうちに使い込まれる危険もないというのが
セールストークになっているようです。
それ自体は、間違いではないのですが、一方で遺言信託にかかる手数料は、決して安いとは言えません。
ある大手信託銀行の場合、申し込み時に32万4000円かかり、その後も毎年6480円の遺言書保管料を取られます。
その上、相続が発生した時点で、最低でも108万円の遺言執行報酬がかかるのです」
仮に1億円の相続資産があり、遺言信託をしてすぐに亡くなった場合だと、
実に222万円が銀行の手数料として、持って行かれるのだ。
「遺言信託を利用するのは、自分が死んだ後に、相続人の間で争いが起こらないようにするのが、目的だと思います。
しかし、そこまでの費用をかけて、利用する価値はあるのでしょうか。
費用対効果の面から十分な検討が必要です」(寺田氏)
残念ながら銀行員も、ノルマに追われるサラリーマンにすぎない。
あなたが相続した遺産を、大事に守ってくれるなどと考えないほうがいい。
前出の紀平氏が総括する。
「遺された家族にすれば、これから先の暮らしを考えただけで、不安な状態になります。
到底、冷静な判断はできません。
そんなときに、複雑な金融商品を売り込まれても、理解できるはずがない。
言葉は悪いですが、そうした状態につけこんで、セールスをしているとしか思えないのです。
投資をするのは個人の自由だし、銀行が運用商品を勧めるのも、一概に悪いとは言えませんが、
少なくとも夫を亡くした直後の妻など、特別な状況にある相手を、
狙い撃ちにするような営業は、するべきではないでしょう」
笑顔の銀行員が、亡くなった親族の代わりに、あなたの人生を本気で考えてくれるわけではない。
相続をしたからといって、銀行の言うがままに金融商品を購入するのは、やめたほうがいい。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私は投資信託、据え置き型の個人年金保険に準拠した少しささやかな思いでを秘めている。
過ぎし2004年(平成16年)の秋に定年退職し、年金生活を始めた直後、私たち夫婦は齢を重ねるとボケたことを配慮して、
銀行、郵便局、生命保険等を出来うる限り集約を始めた・・。
こうした時、ある銀行の窓口で私の退職金を引き出した時、支店長から応接間のような広い部屋に招待され、
支店長から『一時払い終身保険』を私たち夫婦に説明して頂ながら、勧誘させられたりした。
しかし10年間の運用利回りが良いと言われても、長期に及び資金が固定されてしまうので、
魅力は感じることなく、対象外とした。
この直後、支店長から3分の2はある投資信託で高い金利、残りの3分の1を安全利回りで運用されれば確実に増えます、
と勧誘するようにアドバイスを受けたりした。
そして支店長が自分もしていますよ、と自身の投資額と金利の推移表のカードを
私たち夫婦に見せて、先月は5万少し・・と提示して、微笑みながら勧誘した。
しかし私たち夫婦は、もとより金利の変動は良いことあれば悪いこともあり、
悪化しマイナスになった場合は、残された人生に狂いが生じるので、
結果的には、国債の元本保証プラスわずかな金利とした。
私は気弱のせいか株、投資信託などのハイリターン、ハイリスクで、
残された大切な人生に一喜一憂するのは、何よりも心身によくないと思ったりした。
そして、貯金関係も定期貯金の元本保証プラスわずかな金利に選定した。
こうした私たち夫婦の根底には、バブル期の終了まじかに、投資信託に失敗したことがあったことが主因であった。
バブル期、私は現役のサラリーマンであり、同僚たちが盛んに株の売買で、高揚していた。
そして私は基本的な私たちの生活資金として、この当時は預貯金は1000万に到達していない上、
小心者の為か株のハイリターン、ハイリスクは避けて、ボーナスを頂くたびに定期貯金に加算したりしていた。
やがてある証券会社より、投資信託の勧誘のパンフレットが郵送され、
何かしら四半期毎に8%~12%の利回りがあった、と直近の四半期実績推移表が添付していた。
こうした中で、私は天下のXX証券が、世界中の資金を運用するプロの集団だから、と信頼して、
取りあえず100万円だけ、我が家は投資した。
やがて一年過ぎた頃、結果として元本の100万円の消えて、精算は85万円にお詫び状が付いていた。
そして我が家は少なくとも15万円も損失したので、これ以来どのような証券会社、銀行より勧誘が来ても、
無視をしたりして、ここ数年も銀行より幾たびか勧誘があっても、微苦笑しながら断(ことわ)っている。
我が家は国債に関しては、程ほどに所有しているが、絶対的に大丈夫、と問われれば、
『国債が駄目になった時は、日本が滅びる時である・・その時は私たちの生命財産はもとより保障されないので・・』
と私は今でも公言をしている。
このように我が家は預貯金に関しては、元本保証プラスわずかな金利主義となっている。
「遺言信託」に関しては、遅ればせながら10年前 の頃に知ったりしたが、
我が家は無念ながら裕福でないので、 代わりに遺言書を公正証書としている。
母が亡くなる前に、親戚の誰それの家は相続で裁判になった、と相続の難題を教えられてきた。
やがて私の母は、婦人系の癌で1998(平成10)年1月中旬に亡くなり、私は53歳の時であった。
そして母は、自助努力で幾ばくか財産を残され、相続人の私たち兄妹で話し合ったが、少し長引いたりした。
やがて私は相続に関して、私が亡くなった後に、家内、私の兄妹の間で、揉めることなく的確にしたい為に、
私たち夫婦は、公正証書の遺言書を作成できる処に出向いたのは、年金生活を始めて、まもない時であった。
このように私は小心者の為か、こうした対処をしてきたが、
近年の銀行の悪しき風潮を学び、動顛したりした後、微苦笑を重ねたりしている。
そして国債の金利以上の投資信託の商品には、
世界の金融事情の中、たとえば無理難題を超すリーマン・ショックのような波乱に満ちたこともあり、
私は何かしら落とし穴がある、と小心者の私は思い、年金生活を13年ばかり過ごしている。
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と見出しを見たりした・・。
私は相続は兄弟、親族間で揉めるのは、幾たびか聞いたりしたり、私自身も少しばかり体験してきたが、
どうして銀行員なのょ、と思いながら精読してしまった・・。
この記事の原文は、『週刊現代』の2016年12月24日号に掲載された記事のひとつであり、
【現代ビジネス 】に12月21日の配信された記事のひとつであり、無断ながら転載させて頂く。
《・・ああ、相続で銀行員にダマされた!【怒りの実例集】 いまや揉めるのは身内ではなく銀行員
相続で揉めるのは、身内と相場が決まっていた。
だが近年、その相続の場で、銀行員がトラブルを起こしているという。
アコギな金融商品を売りつけて、手数料を荒稼ぎ。その驚愕の実態をリポートする。
☆霊柩車を追いかけろ!
銀行の支店にいる営業マンの朝は、新聞に掲載された訃報に、目を通すことから始まる。
取引先の不幸に同情して、お悔やみを伝えるためだけではない。
新聞に訃報が載る名士の場合、まとまった額の資産を相続する遺族が、存在するからだ。
「外回りの最中に、町で霊柩車を見かけたら、ついていくこともあります。
亡くなられた方の名前と住所を確認し、お通夜、葬儀に顔を出し、お悔やみに伺う。
もちろん、名刺と営業用の商品パンフレットを持って。
当日は取り込んでいますから、その日はすぐに失礼しますが、
四十九日の法要が終わった頃を見計らって、再び自宅を訪ね、相続に関する営業をかけるのです」(元大手銀行員)
銀行員は相続した遺産を自行に預けてもらい、預金額を増やしたいわけではない。
肉親を失って心にぽっかり穴が空いたり、冷静な判断ができなくなったりしているところに、
金融商品を売りつけて、手数料を稼ぐのが、本当の目的だ。
本来、銀行は預金を集め、それを融資して、金利を得ることで稼いできた。
だが、現在の銀行は、そんなビジネスモデルとは程遠いと、金融商品に詳しい弁護士の本杉明義氏は話す。
「銀行が販売する金融商品で、トラブルが後を絶たない最大の原因は、
銀行が手数料ビジネスに、大きく舵を切ったことが挙げられます。
メガバンクなどは、手数料が稼げるという理由から、かつては考えられなかったようなリスクの高い商品を
販売するようになっています。
しかし、金融知識の豊富な人や判断力の高い人は、
銀行に勧められても、簡単にはリスクの高い商品を購入しないので、
銀行は高齢者や金融知識の乏しい人に、リスクの高い商品を推奨する傾向があります。
たとえば、相続で思わぬ大金を手にした遺族や、
夫を亡くしたりして一人暮しをしている高齢の女性などは、被害に遭いやすいですね」
例えばこんな具合だ。
神奈川県に住む小島薫子さん(67歳・仮名)は、7歳年上で元会社役員の夫を亡くした。
遺産分割協議書を銀行に持っていき、亡くなった夫名義の銀行預金を妻名義の口座に振り替えた。
相続した現金は約3000万円。
翌日、その銀行の営業担当が自宅を訪ねてきた。
「奥様名義の預金残高が大きくなりましたが、これはどのように運用するご予定ですか」
薫子さんは運用など考えておらず、定期預金にでもするつもりだった。
そう告げたが、銀行員は一歩も引かない。
「今は預金では、利息も付きませんし、奥様がこれから長生きをされますと、必要なおカネは増えます。
何かで運用しないと、年を取ってから、お子様に迷惑をかけることに、なりかねませんよ」
「皆さん買ってますよ」
銀行員は、国内外の株や債券で運用する投資信託と、一時払いの外貨建て変額個人年金を勧めてきた。
それまで投資や運用の経験がない薫子さんは、商品の内容をほとんど理解できなかったため、
「自分には、何がなんだかわからない。損をすることは、ないのか」と尋ねると、
銀行員は、
「この投資信託は、過去の利回りが、年利5%以上なんです」と繰り返し強調し、
個人年金については、
「5年間据え置き型の個人年金保険は、5年満期の定期預金のようなものです。
定期預金の場合は、今の低金利では預けた額とほとんど変わりませんが、こちらは十分に増える可能性があります」
と説明。
話がうますぎる気がしたが、迷う薫子さんに銀行員はこう畳みかけた。
「預金と違って、リスクはありますが、多くのお客様がこの商品を買っていますし、
うちの銀行では、売れ筋の商品なんです」
それを聞いた薫子さんは、みんなが買っているなら安心だろうと思って、それぞれの申込書類にサインをした。
ファイナンシャルアソシエイツ代表の藤井泰輔氏は、銀行の勧める投資信託を買うべきではないと断言する。
「販売実績やこれまでの利回りを強調する投資信託には、要注意です。
過去の実績は、将来の利回りを保証するものではありません。
最近は円安になっているので、銀行は外貨建ての投資信託を勧める傾向にありますが、
今後、反転して円高になる可能性は十分にある。
そのときは為替と価格変動のダブルリスクがあることを肝に銘じてください」
そもそも、銀行が勧める投資信託は、手数料が高すぎる。
ファイナンシャルプランナーの紀平正幸氏が解説する。
「海外で運用する投資信託は、国内の株や債券だけで運用する投資信託に比べて、手数料が非常に高い。
販売手数料は3%以上で、それ以外に信託報酬が毎年2%もかかる。
これだけのコストを差し引いて、安定的に運用益を出せる可能性は、少ないでしょう」
また、一時払いの外貨建て変額個人年金保険も、「年金保険」という名前とは裏腹に、
遺された人間の老後資産として、相応しい金融商品ではない、と紀平氏は言う。
「販売時にかかる手数料が7%で、運用期間中も1・5~2%の運用手数料を取られます。
これは5年間で、計15%程度の手数料がかかる計算です。
しかも、5年以内に解約すると、8%程度を別に取られるペナルティもあります。
相続した人が病気になった場合など、一時的にまとまった現金が、必要になる可能性もありますが、
そうした時に解約すると、損が出る可能性が高い。
こういった商品を『定期預金のようなもの』と説明することは悪質です。
定期預金は、絶対に元本割れをしないのですから。
夫を亡くした女性が、これだけリスクの高い金融商品で、運用しなければいけない理由は、どこにもありません」
結局、薫子さんの虎の子の3000万円は、わずか2年間で1000万円以上の含み損を、
抱えるようになってしまった。
異変に気づいた息子が、リスクの高い商品をすべて解約。
弁護士を通じて銀行に損害の賠償をするように交渉した結果、和解が成立し、損失の8割を取り戻したという。
☆銀行は絶対に損をしない
銀行は、常にあなたの銀行口座を監視している。
誰それが死亡したという情報を知れば、相続で、何か儲けられないかと考える。
金融に無知な遺族にしてみれば、ハイエナのような存在といっていいかもしれない。
別の元大手銀行員が振り返る。
「まとまった土地などの不動産を相続した人には、アパート経営を勧めてきました。
アパートを建てるための資金を融資するのです。
『毎月安定した収入になる』といって、銀行員に勧められるままにアパート経営をする人が増えています」
都内に住む深田隆史さん(55歳・仮名)も80歳の父親を亡くし、
相続した土地に6000万円の融資を受けて、アパート経営に乗り出した。
当初は満室になり、月々のローン返済も順調だった。
しかし、1年もすると、近隣には続々とアパートが林立するように。
入居者が新しいところへ引っ越ししてしまい、家賃を下げざるをえなくなった。
銀行が当初描いたような家賃収入にならず、ローンの返済のために、結局、自分の貯金を取り崩すことになった。
「仮にローンを返せなくなれば、担保の不動産が手に入りますし、順調であれば、金利が入る。
銀行は、どっちに転んでも、損をしない仕組みなのです」(元大手銀行員)
自分が死んだ後、遺族が相続で銀行にダマされるのが心配だ。
そういった生前の悩みに対しても、銀行はつけこもうとしている。
それが最近、各行が力を入れている「遺言信託」だ。
相続に詳しい行政書士の寺田淳氏が解説する。
「遺言書作成への助言や遺言書の保管から、相続発生時の諸手続きの執行までのサービスです。
とくに執行手続きに関しては、近親者のしがらみがないので、
確実に遺産の分配も行えるし、相続財産が知らないうちに使い込まれる危険もないというのが
セールストークになっているようです。
それ自体は、間違いではないのですが、一方で遺言信託にかかる手数料は、決して安いとは言えません。
ある大手信託銀行の場合、申し込み時に32万4000円かかり、その後も毎年6480円の遺言書保管料を取られます。
その上、相続が発生した時点で、最低でも108万円の遺言執行報酬がかかるのです」
仮に1億円の相続資産があり、遺言信託をしてすぐに亡くなった場合だと、
実に222万円が銀行の手数料として、持って行かれるのだ。
「遺言信託を利用するのは、自分が死んだ後に、相続人の間で争いが起こらないようにするのが、目的だと思います。
しかし、そこまでの費用をかけて、利用する価値はあるのでしょうか。
費用対効果の面から十分な検討が必要です」(寺田氏)
残念ながら銀行員も、ノルマに追われるサラリーマンにすぎない。
あなたが相続した遺産を、大事に守ってくれるなどと考えないほうがいい。
前出の紀平氏が総括する。
「遺された家族にすれば、これから先の暮らしを考えただけで、不安な状態になります。
到底、冷静な判断はできません。
そんなときに、複雑な金融商品を売り込まれても、理解できるはずがない。
言葉は悪いですが、そうした状態につけこんで、セールスをしているとしか思えないのです。
投資をするのは個人の自由だし、銀行が運用商品を勧めるのも、一概に悪いとは言えませんが、
少なくとも夫を亡くした直後の妻など、特別な状況にある相手を、
狙い撃ちにするような営業は、するべきではないでしょう」
笑顔の銀行員が、亡くなった親族の代わりに、あなたの人生を本気で考えてくれるわけではない。
相続をしたからといって、銀行の言うがままに金融商品を購入するのは、やめたほうがいい。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私は投資信託、据え置き型の個人年金保険に準拠した少しささやかな思いでを秘めている。
過ぎし2004年(平成16年)の秋に定年退職し、年金生活を始めた直後、私たち夫婦は齢を重ねるとボケたことを配慮して、
銀行、郵便局、生命保険等を出来うる限り集約を始めた・・。
こうした時、ある銀行の窓口で私の退職金を引き出した時、支店長から応接間のような広い部屋に招待され、
支店長から『一時払い終身保険』を私たち夫婦に説明して頂ながら、勧誘させられたりした。
しかし10年間の運用利回りが良いと言われても、長期に及び資金が固定されてしまうので、
魅力は感じることなく、対象外とした。
この直後、支店長から3分の2はある投資信託で高い金利、残りの3分の1を安全利回りで運用されれば確実に増えます、
と勧誘するようにアドバイスを受けたりした。
そして支店長が自分もしていますよ、と自身の投資額と金利の推移表のカードを
私たち夫婦に見せて、先月は5万少し・・と提示して、微笑みながら勧誘した。
しかし私たち夫婦は、もとより金利の変動は良いことあれば悪いこともあり、
悪化しマイナスになった場合は、残された人生に狂いが生じるので、
結果的には、国債の元本保証プラスわずかな金利とした。
私は気弱のせいか株、投資信託などのハイリターン、ハイリスクで、
残された大切な人生に一喜一憂するのは、何よりも心身によくないと思ったりした。
そして、貯金関係も定期貯金の元本保証プラスわずかな金利に選定した。
こうした私たち夫婦の根底には、バブル期の終了まじかに、投資信託に失敗したことがあったことが主因であった。
バブル期、私は現役のサラリーマンであり、同僚たちが盛んに株の売買で、高揚していた。
そして私は基本的な私たちの生活資金として、この当時は預貯金は1000万に到達していない上、
小心者の為か株のハイリターン、ハイリスクは避けて、ボーナスを頂くたびに定期貯金に加算したりしていた。
やがてある証券会社より、投資信託の勧誘のパンフレットが郵送され、
何かしら四半期毎に8%~12%の利回りがあった、と直近の四半期実績推移表が添付していた。
こうした中で、私は天下のXX証券が、世界中の資金を運用するプロの集団だから、と信頼して、
取りあえず100万円だけ、我が家は投資した。
やがて一年過ぎた頃、結果として元本の100万円の消えて、精算は85万円にお詫び状が付いていた。
そして我が家は少なくとも15万円も損失したので、これ以来どのような証券会社、銀行より勧誘が来ても、
無視をしたりして、ここ数年も銀行より幾たびか勧誘があっても、微苦笑しながら断(ことわ)っている。
我が家は国債に関しては、程ほどに所有しているが、絶対的に大丈夫、と問われれば、
『国債が駄目になった時は、日本が滅びる時である・・その時は私たちの生命財産はもとより保障されないので・・』
と私は今でも公言をしている。
このように我が家は預貯金に関しては、元本保証プラスわずかな金利主義となっている。
「遺言信託」に関しては、遅ればせながら10年前 の頃に知ったりしたが、
我が家は無念ながら裕福でないので、 代わりに遺言書を公正証書としている。
母が亡くなる前に、親戚の誰それの家は相続で裁判になった、と相続の難題を教えられてきた。
やがて私の母は、婦人系の癌で1998(平成10)年1月中旬に亡くなり、私は53歳の時であった。
そして母は、自助努力で幾ばくか財産を残され、相続人の私たち兄妹で話し合ったが、少し長引いたりした。
やがて私は相続に関して、私が亡くなった後に、家内、私の兄妹の間で、揉めることなく的確にしたい為に、
私たち夫婦は、公正証書の遺言書を作成できる処に出向いたのは、年金生活を始めて、まもない時であった。
このように私は小心者の為か、こうした対処をしてきたが、
近年の銀行の悪しき風潮を学び、動顛したりした後、微苦笑を重ねたりしている。
そして国債の金利以上の投資信託の商品には、
世界の金融事情の中、たとえば無理難題を超すリーマン・ショックのような波乱に満ちたこともあり、
私は何かしら落とし穴がある、と小心者の私は思い、年金生活を13年ばかり過ごしている。
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