東京の郊外は、日中は早春の陽気となった。
遅い朝食後、私は散策に出かけた。
冬のスポーツ・シャツに綿入れの外出用の袢纏(はんてん)、
マフラーにせず、冬用のズボン、そして足袋と下駄の容姿で家を後にした・・。
川沿いの遊歩道を歩いたが、のどかな陽気で、
日曜日であり、ときおり家族連れが見かける程度で、
殆ど平日の同じ様だった。
駅前の本屋に寄ったが、これといった本が見当たらなかったが、
何とか一冊の興味のある本を見つけたのである。
飯倉晴武・編の『日本人のしきたり』(青春新書)であり、
四季を重んじ、人生の節目を大切にする和のこころ、伝統の原点、
と帯に明示された本である。
正月行事、年中行事、結婚、懐妊・出産、祝い事、贈答、手紙、葬式、縁起のしきたりが、
細分化した解説されている。
私が購入した動機は、最終章に『しきたりに関することわざ』があり、
無知なことが多かったからである。
例えば、縁起のことわざ、などのひとつとして、
【吉凶は人によりて、日によらず】
人は成功したり、失敗したりするのは、
時や日によるのではなく、その人の行いによって決まる。
たとえ凶の日であっても、きちんとした行いをしていれば心配ない、
ということ。
私は立ち読みしていて、思わず襟をただし、
齢を重ねた63歳の私は、世の中の常識なことに無知が多く、恥ずかしく思い、
今から学んで人生遅くないかしら、
とため息をしながら、購入したのである。
帰路は住宅街を通り過ぎて、自宅の最寄のスーパーに寄った。
家内からは、野菜とパンなど、と厳命されていたので、
キャベツ、ホウレン草の選定に少し時間を要した。
付近の棚には七草がパックになった品、
一番驚いたのは七草サラダと称し、七草がスライスされパック状、
それぞれが山積みとなっている。
私は現実主義なので、遠い昔は何かと冬の時節は野菜不足であったので、
新春のひととき七草粥(ななくさがゆ)を召し上がったのであり、
現世はキャベツ、レタス、セロリ、ホウレン草、ダイコン、カブ等が多品種にあるので、
私達夫婦は七草粥には興味がないのである。
私は幼年期の時代、叔母と兄の後を追いながら、
我家の田畑の畦道で七草を採った体験があり、
子供心にお気に召さない食べ物であり、
食べすぎで、大人になっても敬遠している食べ物のひとつなのが本音である。
そして日本人の古来からの行事のひとつの食べ物と、
私達夫婦は和事に関心は多いが、ときには矛盾することもある。
結果として、いつもの野菜物、バンを選定し終え、
帰宅した。
歩き回ったのが4キロ前後で、早春の陽射しにつつまれて、
2時間ばかり外出となった。
私の散策と買物は、殆どこのような形で廻っていることが多いのである。
遅い朝食後、私は散策に出かけた。
冬のスポーツ・シャツに綿入れの外出用の袢纏(はんてん)、
マフラーにせず、冬用のズボン、そして足袋と下駄の容姿で家を後にした・・。
川沿いの遊歩道を歩いたが、のどかな陽気で、
日曜日であり、ときおり家族連れが見かける程度で、
殆ど平日の同じ様だった。
駅前の本屋に寄ったが、これといった本が見当たらなかったが、
何とか一冊の興味のある本を見つけたのである。
飯倉晴武・編の『日本人のしきたり』(青春新書)であり、
四季を重んじ、人生の節目を大切にする和のこころ、伝統の原点、
と帯に明示された本である。
正月行事、年中行事、結婚、懐妊・出産、祝い事、贈答、手紙、葬式、縁起のしきたりが、
細分化した解説されている。
私が購入した動機は、最終章に『しきたりに関することわざ』があり、
無知なことが多かったからである。
例えば、縁起のことわざ、などのひとつとして、
【吉凶は人によりて、日によらず】
人は成功したり、失敗したりするのは、
時や日によるのではなく、その人の行いによって決まる。
たとえ凶の日であっても、きちんとした行いをしていれば心配ない、
ということ。
私は立ち読みしていて、思わず襟をただし、
齢を重ねた63歳の私は、世の中の常識なことに無知が多く、恥ずかしく思い、
今から学んで人生遅くないかしら、
とため息をしながら、購入したのである。
帰路は住宅街を通り過ぎて、自宅の最寄のスーパーに寄った。
家内からは、野菜とパンなど、と厳命されていたので、
キャベツ、ホウレン草の選定に少し時間を要した。
付近の棚には七草がパックになった品、
一番驚いたのは七草サラダと称し、七草がスライスされパック状、
それぞれが山積みとなっている。
私は現実主義なので、遠い昔は何かと冬の時節は野菜不足であったので、
新春のひととき七草粥(ななくさがゆ)を召し上がったのであり、
現世はキャベツ、レタス、セロリ、ホウレン草、ダイコン、カブ等が多品種にあるので、
私達夫婦は七草粥には興味がないのである。
私は幼年期の時代、叔母と兄の後を追いながら、
我家の田畑の畦道で七草を採った体験があり、
子供心にお気に召さない食べ物であり、
食べすぎで、大人になっても敬遠している食べ物のひとつなのが本音である。
そして日本人の古来からの行事のひとつの食べ物と、
私達夫婦は和事に関心は多いが、ときには矛盾することもある。
結果として、いつもの野菜物、バンを選定し終え、
帰宅した。
歩き回ったのが4キロ前後で、早春の陽射しにつつまれて、
2時間ばかり外出となった。
私の散策と買物は、殆どこのような形で廻っていることが多いのである。