私は定年退職後の4年生で年金生活をしている身であるが、
身勝手な日常を過ごしている。
今朝から初雪をぼんやりと眺め、歌を詠(よ)めないのに、
一句、二句とつたない句などを戯(たわむ)れたりしていた。
樹木の枝葉は雪化粧となり、地上の黒土は数センチの白い情景となって折、
空から雪が舞い降りて、白き化粧を重ねている光景であった。
昼時になると、お酒を呑みながら初雪を誉(ほ)めよう、と家内に云いながら、
私は徳利とぐい呑みを準備した。
結果として、庭の眺めのよい居間のテーブルで、
家内と鍋物を頂きながら、
初雪の舞い降りる情景を眺め、
私達夫婦が国内旅行で訪れた雪の時節の思い出話を語り合ったりした。
私は人肌に温めた地酒を呑みながら、
そうだったよね・・あの時は・・とうなづきながら、
ぐい呑みを重(かさ)ねたりした。
その後、雪は小降りとなった。
昼下りからは、小雨に変わると報じられていたので、
私は寝室で布団の中で、
榊原英資・著の『日本は没落する』(朝日新聞社)を5ページ前後読んでいるうちに、
地酒が眠り薬となったのか、2時間ばかり寝てしまった。
目覚めた後、居間にいる家内に、
雪やんだみたいだね、と私は云った。
『あれから雪は一端止(や)んだ後、再び降(ふ)りましたのよ・・
なごりおさそうに・・』
と家内は微笑みながら、私に云った。
私は庭のテラスに下り立ち、煙草を喫いながら、
空をみつめたりした。
小雨が降り、樹木の枝葉の雪化粧は消えてまったが、
雪が黒土の上にまだら模様のように大半が残っていた。
初雪を誉め、眠っている間はなごり雪のように降り、
一夜の夢ならぬ日中の夢かしら、と私は微笑んだ。
身勝手な日常を過ごしている。
今朝から初雪をぼんやりと眺め、歌を詠(よ)めないのに、
一句、二句とつたない句などを戯(たわむ)れたりしていた。
樹木の枝葉は雪化粧となり、地上の黒土は数センチの白い情景となって折、
空から雪が舞い降りて、白き化粧を重ねている光景であった。
昼時になると、お酒を呑みながら初雪を誉(ほ)めよう、と家内に云いながら、
私は徳利とぐい呑みを準備した。
結果として、庭の眺めのよい居間のテーブルで、
家内と鍋物を頂きながら、
初雪の舞い降りる情景を眺め、
私達夫婦が国内旅行で訪れた雪の時節の思い出話を語り合ったりした。
私は人肌に温めた地酒を呑みながら、
そうだったよね・・あの時は・・とうなづきながら、
ぐい呑みを重(かさ)ねたりした。
その後、雪は小降りとなった。
昼下りからは、小雨に変わると報じられていたので、
私は寝室で布団の中で、
榊原英資・著の『日本は没落する』(朝日新聞社)を5ページ前後読んでいるうちに、
地酒が眠り薬となったのか、2時間ばかり寝てしまった。
目覚めた後、居間にいる家内に、
雪やんだみたいだね、と私は云った。
『あれから雪は一端止(や)んだ後、再び降(ふ)りましたのよ・・
なごりおさそうに・・』
と家内は微笑みながら、私に云った。
私は庭のテラスに下り立ち、煙草を喫いながら、
空をみつめたりした。
小雨が降り、樹木の枝葉の雪化粧は消えてまったが、
雪が黒土の上にまだら模様のように大半が残っていた。
初雪を誉め、眠っている間はなごり雪のように降り、
一夜の夢ならぬ日中の夢かしら、と私は微笑んだ。