ウィトラのつぶやき

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囲碁の十段戦が面白い

2012-04-06 07:55:26 | 囲碁

今、囲碁の十段戦の挑戦手合い5番勝負が進んでいる。井山十段に張栩棋聖が挑戦していて、井山2連勝の後、昨日の第3局で張栩棋聖が1勝を返した。

この二人の対局は面白い。少し前には張栩棋聖に高尾九段が挑戦する棋聖戦の挑戦手合いがあり、第7局まで行く熱戦だった。棋聖戦のほうが十段戦よりも格が上で賞金額も大きく持ち時間も長いのだが、私は見ていて今一つ内容的に盛り上がらないと感じていた。

十段戦はどの碁も面白い。お互いに取るかとられるか、というような厳しい戦いに踏み込んでいくのだが、常に取られるのではなく「捨てる」という判断が入っていて、意思を取ったほうが悪くなるような想定図がある。読みの勝負と同時に判断力の勝負が入っていて、それも大きく局面を見た判断力の戦いが読みの戦いの向こうに垣間見えるような気がして面白いのである。

以前は張栩が仕掛けて井山が受けるという戦いが中心だったが今は両方が仕掛ける。結果がどうなるかは予断を許さないように思う。

話しは違うが、将棋で米長永世棋聖がコンピュータに負けて話題となり、囲碁では武宮九段が負けた。もっとも囲碁はハンデ戦で4子置かせてである。将棋で言うと角落ちか飛車落ち位に相当するだろうか。それでもプロに勝ったのは立派なものだが、将棋のようにプロ棋士が脅威を覚えるようになるにはまだかなり時間がかかるだろうと思う。それは判断力のほうをうまくプログラムできないからだと思っている。将棋の形勢判断は「駒の損得」「駒の働き」「玉の安定度」で測定できると言われており、比較的プログラム化が容易である。囲碁にはこれに相当するものが無く、かなり難しいだろうと思っている。


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