ウィトラのつぶやき

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大阪、桜の宮高校の対応はやりすぎではないか

2013-01-22 08:01:57 | 社会

体罰問題で揺れている大阪の桜の宮高校で体育科の入試を中止して普通科に組み入れるという決定がなされた。これは橋下大阪市長の強い要請によるものだが、この件に関しては橋下市長の勇み足であり、失政だと私は思っている。

以前にも書いたが体罰の是非を取り上げ、「体罰は絶対いかん」というような態度は教育の現場に硬直化をもたらし、必ずしも良くないと思っている。しかし、反論する人の声は取り上げられず、体罰反対派の声ばかりがマスコミに取り上げられている流れに乗って起こった現象だと私は考えている。

一番大切なのは実際に教育を受けている生徒たちがどのように捉えているかだろう。詳しくは分からないが、少なからぬ人数の生徒たちは容認しているように感じる。入試中止に反対を唱える体育科の生徒の声も紹介されているが、桜の宮高校に対する愛着のようなものを私は感じている。つまり、「先生の行動は自分たちのためにやっていることだ」ということが伝わっているように感じるのである。それを「体罰をやってもスポーツはうまくならない」等といった声を取り上げた動き方には疑問を感じている。

橋下市長は校長や教育委員会と言った教育現場の上層部の隠ぺい体質に以前から問題を感じており、この機会に荒療治をしようという意図だったのではないかと感じている。確かに教育委員会にはそういった体質があり今回の決定のように「運動能力を重視はするが、体制としては体育科ではなく普通科に組み込む」といった、問題回避型の解決策が得意なのが教育委員会だという感じがする。これは本来は橋下市長が求めているものとは違う行動パタンのように思うのだがそれを「良い決定をしてくれた」と言わざるを得ないところに今回の大きな問題があると思う。おそらく橋下市長の失政として今後も付きまとうだろう。

前回も書いたが、私はマスコミの報道姿勢に問題を感じている。アルジェリア問題についても同様である。

同じことを言ってもAさんが言ったときは黙っていて、Bさんが言った時には批判する、というような人の言動は本物とは言えないだろう。今回のアルジェリア政府の対応についても、アルジェリア政府を非難する意見を私は聞いていない。政府は「残念だ」という賛成はしないが仕方がない、という消極的容認の姿勢である。今、アルジェリア政府に抗議する日本人は出ていない、ということを日本人の一つの態度として銘記しておくべきだと思う。私自身の気持ちはイギリスのキャメロン首相に近く、日本政府よりはもう少し積極的な容認である。


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