ウィトラのつぶやき

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IT最大手企業が掲げるAI First

2016-05-12 08:54:48 | 経済

最近、Microsoft、Google、Facebookの幹部がこぞって「AI First」という言葉を発している。私はこれを単純に「AIは今後発展していく重要な技術だから優先度を高く開発しサービスとして提供していく」程度の意味に解釈していたのだが、どうもそれ以上の具体的な狙いがあり、競争の段階に入っているらしい。それは「ユーザのプラットフォームを抑える」という狙いである。

歴史的にプラットフォームを抑える、という戦略はMicrosoftのOSを抑えるところから始まった。競合他社はOSではMicrosoftの牙城を崩せないのでブラウザを抑える戦略に出た。ブラウザは最近Google ChromeがMicrosoftを抜いたが他の企業はなかなか抑えられない。そこで次にアプリを抑える狙いに出た。SNSがその典型だが、これらはアプリの一つに過ぎないのだが、アプリの中で様々な作業ができるようにしてアプリかな抜けださなくても必要な作業を殆どできるようにした。ブラウザもアプリの一つで、その面ではGoogle Chromeが最も進んでいるが、こういった使われ方を狙っている企業は多い。

そして彼らが次に狙っているのがAIである。ユーザが端末の電源を入れると、まずAIを起動し、そこに要件を入力する。AIは他のアプリや他社のAIなどともネットで連携していて必要な作業は殆どやってくれる。そうすればユーザーは自社のAI常時使い続けをるので様々な形での収入につなげることができる、ということのようである。

なるほど、ありそうな話だと思う。OSもブラウザも、SNSも使われ続けるのでどれが真の覇者になるかという決着はなかなかつかないのだろうが、利便性が高く皆が使うという流れができればその方向に一気に流れていくのだろう。消費者向けには広告収入を狙って大手IT企業は無料でサービスを提供するだろうからAIの普及は一気に進むような気がする。


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