ウィトラのつぶやき

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原子力規制委は責任逃れに走っていないか?

2012-12-27 06:55:49 | 社会

今日は、安倍内閣について書こうと思っていたのだが、昨夜、ラジオを聞いていて東北電力の東原原発に活断層があるかどうか、という原子力規制委員会の議論を聞いていて以前から気になっていたことを書きたい。

「活断層がある」というのは原子力規制委員会によると、何らかの断層が見つかり、「活断層では無いとは証明できない」ということだとしか思えない。「活断層がある」と「活断層が無いとは証明できない」は天と地ほど違うと私には思える。大部分の場所は証明できないのであってこの言い方だと日本の殆どの場所に活断層があるということになってしまうと思う。活断層の定義も原発を建設するときには何万年程度の期間に活動の痕跡がない、という考えだったのが何千万年前までさかのぼる、と変更したと聞いている。

ここから浮かび上がるのは原子力規制委員会の「責任逃れ」の姿勢である。委員会のメンバーは大部分が大学教授だろう。専門家として「安全である」といって問題が起これば責任を問われる。一方、「安全であるとは証明できない」と言っておけば安心である。政府がその結果をどう判断するかは政府の責任になる。責任逃れの心理が働いているとしか私には思えない。しかし、これでは情報は無いに等しい。大量の時間とカネをかけて何をやっているんだ、という思いが私にはある。

自民党は国土強靭化法案というのを出して公共投資をして景気回復の特効薬にしようとしている。しかし、1万年に1度しか起こらないような大災害を想定して、それでも安全な建物、それも利用期間は50年というような建物を設計することは私には馬鹿げていると思える。「どこまでの安全を求めるのか」を確率論を入れてきちんと考えるべきであると思う。

安全というものに対する科学的な考え方が出来上がっておらず、すぐ責任論になるので皆責任逃れをするために過剰設計に走る、という傾向があるように私は思っている。


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