ウィトラのつぶやき

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うまくいくとは思えない菅総理の経済政策

2010-06-28 08:51:58 | 経済
参議院選挙が公布され、新総理の「第3の道」という経済政策のことを耳にする機会が多くなった。
これは、
政府が福祉に投資→就業人口が増える→経済活性化→財政再建
という流れを言っている。

この政策に限らず、一般に政府が100万円投資したらそれ以上の経済効果が無いと財政赤字が膨らむのに対して収入を見込むことができない。子供手当や高速道路無料化、農家の個別補償で国民の手元に残ったお金はその一部しか出回らず、財政赤字を拡大させるだけだと私は思っている。
税収はもろもろ全て入れても所得の50%を超えることは無いので、100万円使えば200万円以上の経済効果が無いと国の赤字は膨らむと見るのが普通だろう。

政府が人を雇って福祉に金を使うとその収入は福祉に携わる人にわたる。その人が全てを生活費として使って100%の効果、貯金に回せばその分目減りする。政府が土木工事を行えばその金が土木業界に回って、それをどれだけ使うかというのと同じことである。問題は土木工事で作った道路などがどの程度の経済効果を生むかということだろう。

菅総理は例えば保育所を作れば女性が働きに出られる点が2次的効果だとしている。しかし、今の日本ははたして人出不足だろうか?今の日本は仕事があるのに人が集まらない状況では無いと思う。問題は雇用を作り出す強い経済を作ることが先であって、働ける人材が増えれば経済が強くなる、というのは順番が逆だと思う。

私は、強い経済のカギは国際競争力を高めることだと思っている。その点に明示的に触れている政党が無いのが残念である。