11/2~週の日経平均は、底堅くジリ高の様相となった。イエレンFRB議長の
議会証言で、経済・雇用状況により12月利上げを示唆した事により、円安方向
トレンド転換を暗示する中、郵政3社の上場も好調でのスタートで、投資マインド
向上しました。
日経平均は、1週間で182円上昇(↑0.96%)の19265円の大引けでした。
週末の19000円上での値固めで、週明けに繋がった格好です。
11月第2週(11/9~11/13)の主なイベントと予定は、下記1.の通り。
ドル相場が押し上げる中、注目の米雇用統計の発表。非農業部門雇用者数は
前月比27.1万人増(予想 18.5万人増)を大幅に上回る着地で、失業率は
5.0%に低下し、08年4月以来の低水準となりました。
12月利上げ確度が高まる中、週末のNY市場は、アク抜けの底堅い終了でした。
為替がドル/円で123円台となっており、週明けは上昇スタートになりそうです。
日経平均は、75日線や長期線の200日線を上回った上、ローソク足(日足)が
一目均衡表の「雲」上限を突破しており、8/Eにかけて空けたマド埋めに動く、
上放れの期待大。
また、ここまで好決算発表銘柄も多くあり、明日から大手ゼネコン、メガバンクと
通期見通しを上方修正するようだと、師走の年末高相場へのプロローグの予感も。
日経平均、11月第2週(11/9~11/13)レンジは、19250円~19750円
程度を想定しています。
1.11月第2週(11/9~11/13)主なイベントと予定
11/8
中国 10月貿易収支
11/9
日本 大成、清水、東急不、ブリヂストン、三越・伊勢丹、SMC、横浜銀行 等決算
米 労働市場情勢調査
米 ボストン連銀総裁、講演
米 国債入札 3年債(240億ドル)
独 貿易収支
EU ユーロ圏財務相会合
世 OECD経済見通し
11/10
日本 10月景気ウオッチャー調査
日本 9月国際収支
日本 国際帝石、大林、鹿島、明治、東レ、住友鉱、東急 等決算
米 D.R.ホートン 決算
米 国債入札 10年債(240億ドル)
中国 10月消費者物価指数
中国 10月生産者物価指数
EU 財務相理事会
11/11
日本 10月マネーストック
日本 10月工作機械受注
日本 長谷工、DeNA、電通、近鉄、りそな 等決算
米 債券市場 休場(ベテランズデー祝日)
米 メーシーズ 決算
米 国債入札 30年債(130億ドル)
中国 10月小売売上高
中国 10月鉱工業生産
伊 ウニクレディト 決算
EU ドラギECB総裁、講演
11/12
日本 9月機械受注
日本 10月都心オフィス空室率
日本 日清食、マツキヨHD、昭和シェル、ソニーFH、T&D、西武HD 等決算
米 新規失業保険申請件数(11/7までの週)
米 NY連銀総裁 講演
米 シカゴ連銀総裁 講演
米 セントルイ連銀総裁 講演
米 リッチモンド連銀総裁 講演
米 シスコシステムズ、アプライドマテリアルズ 各決算
豪 10月雇用統計
印 インド市場 休場
EU EU首脳会議、移民政策について
EU ユーロ圏鉱工業生産指数
11/13
日本 オプションSQ算出日
日本 三菱UFJ、三井住友、みずほ 各行、第一生命、大塚HD 等決算
米 10月小売売上高
米 10月生産者物価指数
米 11月ミシガン大学消費者信頼感速報値
米 クリーブランド連銀総裁、講演
米 JCペニー 決算
ギ 第3四半期ギリシャGDP速報値
EU 第3四半期ユーロ圏GDP速報値
2.NY市場、為替/債券 各結果(11/6)
今日のNY市場はこの日発表になった米雇用統計が予想外に強い内容と
なったこでドル高が強まっている。
前回、前々回の弱さを一気に取り戻している。失業率も5.0%に低下し、
平均時給の伸びもインフレ期待を高めそうな伸びとなっている。不振が
伝えられていた製造業の雇用も前月から変わらずの水準ではあるが、減少
は止まっている。
きょうの米雇用統計はFRBが可能性を言及している12月の利上げ開始を
十分に裏付ける内容であるだろう。過去2ヵ月間の米雇用統計の弱さを
理由に利上げは来年以降と見ていた向きも、一気に見方を変えて12月利
上げ開始に傾いているようだ。FF金利先物市場では12月利上げの確率を
70%で織り込む動きとなった。
ドル円は123円台に上昇。ここ数日、強い動きが見られていたこともあり、
123円台では短期筋の利益確定売りも出ていたが、上向きの流れに変化は
なく、125円を目指す展開に完全に変化したものと思われる。
一方、ユーロドルは一時1.07を割り込む場面も見られた。5、7月に強い
サポートとなっていた1.0800の水準をブレイクしてきたことで下へのレベル
シフトの可能性も出てきている。ただ、先日のECB理事会後のドラギ総裁の
会見以降の急速な下落で過熱感が高まっていることも確かで下値では、利益
確定の買い戻しも出るようだ。今後は来月のECB理事会をにらんで、年初来
安値の1.0500水準を目指すか注目される。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=284211
米国債利回り
2年債 0.886(+0.060)
10年債 2.327(+0.095)
30年債 3.088(+0.088)
期待インフレ率 1.590(+0.030)
*期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、この日発表になった米雇用統計が予想を大きく上回る
強い内容となったことで、利回りは大幅に上昇している。
今週はイエレンFRB議長の議会証言などもあり、市場は12月利上げ期待を
更に高める展開となっているが、きょうの米雇用統計はその期待を裏付ける
内容となっている。
2年債は0.94%台まで一時上昇し、10年債も一時2.34%台まで上昇した。
2-10年債の利回り格差は+144(前日+142)http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=284218
3.NY株式市場 結果(11/6)
NY株式6日
ダウ平均 17910.33(+46.90 +0.26%)
S&P500 2099.20( -0.73 -0.03%)
ナスダック 5147.12(+19.38 +0.38%)
CME日経平均 19480 (大証比:+220 +1.13%)
今日のNY株式市場、ダウ平均は小反発。この日発表になった米雇用統計が
予想を遥かに上回る強い内容となったことで、市場は12月の米利上げ期待を
高めている。
株式市場にとっては利上げは短期的にマイナス要因であることから売りが先行
したものの、銀行株や証券株の上昇が指数を支えている。
12月利上げの可能性が高まったことで、債券市場では利回りが上昇しており、
市場の動きに方向感が出てきたことが金融株にとってはプラス材料と見られて
いるようだ。直近の決算では利上げの方向性が不透明だったことから、投資家が
ポジション形成を控えており、金融機関の収益を一部圧迫してた。
一方、原油の下げが続いていることから、資源関連株は軟調。
ダウ採用銘柄ではゴールドマンやJPモルガンが上昇した他、決算を発表した
ディズニーが上昇。一方、ユナイテッド・ヘルスやP&Gは軟調。
紳士服小売のメンズ・ウェアハウスが急落。暫定決算が発表になっており、
予想の半分程度の結果となったことで失望りが広がっている。同社の「JOS・
A・BANK」ブランドの販売不振が打撃となっており、アナリストの投資判断
引き下げも相次ぎ、売りが売りを呼ぶ展開となった。
ナスダックも反発。アマゾンやマイクロソフトが上昇した他、前日決算を
嫌気して売りが強まっていたクアルコムも反発している。
バイオ医薬品のインサイトが大幅安。がん免疫学会議で、がん免疫治療薬
「Epacadostat」の治験データを提出したが、全奏効率が53%、病勢コント
ロール率が74%と、前回の結果よりも率が低下したことが嫌気されていた。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=284217
4.NY市場、原油先物12月限/金先物12月限
NY原油先物12月限(WTI)
1バレル=44.29(-0.91 -2.01%)
ブレント先物12 月限(ICE)(終値)
1バレル=47.42(-0.56 -1.17%)
ブレント-WTI 3.13(前日2.78)
今日のNY原油先物相場は大幅続落。この日の米雇用統計が予想を大きく
上回る強い内容となったことで、市場は12月利上げ期待を更に高めている。
為替市場はドル先高感を強めており、原油は戻り売りが強まっている。
12月限は44ドル台前半の水準まで下落しており、意識されるポイントとなっ
ている45ドルを下回った。供給過剰懸念が根強い中、再び40ドル割れを目指す
か注目される。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=284212
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1087.70(-16.50 -1.49%)
今日のNY金先物相場は続落。この日の米雇用統計が予想を大きく上回る強い
内容となったことで、市場は12月利上げ期待を更に高め、為替市場はドル先高
感を強めている。
金は売りが強まり、12月限は1100ドルを割り込む展開となった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=284214