10/26~週の日経平均は、日米金融政策の結果待ちの中、米経済指標が
思った程、悪くない状況。 FOMCの12月利上げの思惑が再浮上する中で、
NY株式市場が底堅く、週末の日銀金融決定会合で現状維持が伝わり、アク
抜け感から2カ月ぶり19000円台回復となった。
結局、日経平均は1週間で257円上昇(↑1.37%)の19083円の大引け。
明日から11月(霜月)相場スタートとなるが、11月第1週(11/2~11/6)
主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
注目のイベントでは、国内が11/4郵政3社の上場での初値、11/5の
トヨタ決算。米で11/4のイエレンFRB議長の議会証言、11/6の米雇用
統計。
その他 米で11/2のISM製造業景気指数、11/3の製造業受注、自動車
販売、11/4のADP雇用報告、11/5新規失業保険申請件数など 米経済
底堅さを示すような結果なら、FOMCによる12月利上げの確度もアップ。
週末のNY株式市場は小幅下落し、為替もドル/円で121円台から120円
中盤になっており、週明けは売り先行のスタートになりそうです。
ただ、米が12月利上げに含みを残しているので、12月にかけ、やや円安へ
移行するバイアスも働きそうです。
10/Eまでの企業決算で、6割の企業が業績上方修正を出しており、業績
良好銘柄の見直し買いや需給状況改善での買戻しもありそうです。
11月第1週末に、日経平均の19000円台値固めから+αできるか、注目。
日経平均、11月第1週(11/2~11/6)レンジは、18850円~19500円
程度を想定しています。
1.11月第1週(11/1~11/6)主なイベントと予定
11/1
米 米国冬時間(標準時間)に移行
11/2
日本 10月新車販売
日本 10月百貨店個別売上高
日本 帝人、LIXIL、日産 各決算
日韓 首脳会議(ソウル)
米 9月建設支出
米 10月ISM製造業景況指数
米 サンフランシスコ連銀総裁 講演
米 アメリカン・インターナショナルG 決算
中国 10月財新製造業PMI
香港 匯豐控股 [HSBCホールディングス]
英 10月製造業PMI
独 コメルツ銀行 決算
EU 10月ユーロ圏製造業PMI確報値
11/3
日本 休場(文化の日)
米 9月製造業受注
米 10月新車販売台数
米 オフィス・デポ、フレディマック、スプリント、テスラM 各決算
豪 中銀 政策金利発表
ス UBS 決算
伊 インテサ・サンパオロ 決算
EU ドラギECB総裁 講演(フランクフルト)
11/4
日本 日本郵政が東証1部に上場(公開価格は1400円)
日本 かんぽ生命が東証1部に上場(公開価格は2200円)
日本 ゆうちょ銀が東証1部に上場(公開価格は1450円)
日本 10月消費者態度指数
日本 アサヒ、小野薬品、ホンダ、ソフトバンク 各決算
米 10月ADP雇用者数
米 9月貿易収支
米 10月ISM非製造業景況指数
米 フィラデルフィア連銀総裁 講演
米 イエレンFRB議長 下院金融委員会で証言(銀行規制・監督)
米 フィッシャーFRB副議長 講演
米 アラガン、クアルコム、タイムワーナー、21世紀フォックス
メットライフ、プルデンシャル・ファイナンシャル
アメリカン・キャピタル 各決算
米 国債入札 2年債 260億ドル
中国 10月財新サービス業PMI
英 10月非製造業PMI
蘭 INGグループ 決算
ベ ベルギー アジアス 決算
EU 10月ユーロ圏非製造業PMI確報値
EU 9月ユーロ圏生産者物価指数
11/5
日本 日銀金融政策決定会合 議事要旨(10/6、7日分)
日本 テルモ、楽天、トヨタ、ドンキ 各決算
日本 ウエアラブル眼鏡JINS MEME発売
米 新規失業保険申請件数(~10/31までの週)
米 第3四半期労働生産性 速報値
米 フィラデルフィア連銀総裁 講演
米 NY連銀総裁、IMF専務理事、FRB副議長 講演
米 アトランタ連銀総裁 講演
米 シマンテック、ラルフローレン、コンピューターサイエンス
独 9月製造業受注
独 ミュンヘン再保険、決算
仏 クレディ・アグリコル、ソシエテ ジェネラル 決算
伊 ゼネラリ保険 決算
ス スイス チューリッヒ・インシュランスG 決算
英 中銀 金融政策発表
英 中銀 四半期インフレ報告発表
EU ECB 経済報告
EU 9月ユーロ圏小売売上高
EU 欧州委員会 経済見通し
EU ドラギECB総裁 講演(ミラノで)
11/6
日本 黒田日銀総裁 内外情勢調査会で講演
日本 9月景気動向指数
日本 大和ハウス、オリンパス、三井不動産、NTT 各決算
米 10月雇用統計
米 セントルイス連銀総裁 講演
米 ブレイナードFRB理事、IMFのパネル討論会に参加
米 ファニーメイ、ウォルト・ディズニー、エヌビディア 各決算
独 9月鉱工業生産
独 アリアンツ 決算
11/7
日本 国際サイバーセキュリティ会議(~11/8)
2.NY市場、為替/債券 各結果(10/30)
今日のNY市場は序盤はドル売りが優勢となったものの、日本時間午前1時の
ロンドンフィキシングを挟んでドルの買い戻しが優勢となっている。
今週のFOMC以降、年内の米利上げ期待が復活しておりドル買いが続いた。
しかし、きょうは月末ということもあり、実需のドル調整売りが活発に出ていた
模様。この日発表になった米経済指標は弱い内容もあったが、特にドル売りを
誘うまでの材料ではない。あくまで月末要因のフローだったようだ。
今後は12月FOMCでの利上げがどうなるか、来週の米雇用統計を皮切り年末
向けての指標を確認して行くことになる。
ドル円は一時120円台前半迄下落していたものの、フィキシング後は120円台
後半まで戻す動き。ただ、きょうは米株も米国債利回りも下げていたことから、
上値追いまでは見られなかった。
ユーロドルは上に往って来いの展開。一時1.1070近辺まで上昇したものの、
1.1000付近まで戻してる。
ポンドが堅調。ポンドドルは1.5465近辺まで一時上昇しており、100日線が
控える1.54台後半の水準を試す動きも見られている。
10月のポンドは好パフォーマンスた。ドラギ総裁の会見で、ECBの追加緩和
期待が高まり、対ユーロで上昇した他、結果は違っていたが、FRBはハト派に
転じるのではとの期待が高まっていたことから対ドルでも上昇している。ポンド
ドルの月足は4ヵ月ぶりに陽線を示現。ポンドの実効為替レートも2%近く上昇。
FRB、ECB、日銀、そして、中国人民銀行(PBOC)の目先の政策判断が出
揃った中、来週は英中銀の政策委員会(MPC)が予定されており、更に注目
インフレ報告も発表になる。英中銀が利上げに前向きな姿勢を堅持している
か注目となりそうだ。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=283197
米国債利回り
2年債 0.724(+0.000)
10年債 2.144(-0.029)
30年債 2.925(-0.034)
期待インフレ率 1.530(+0.008)
*期待インフレ率 10年債で算出
きょうのNY債券市場、利回りは低下。月末ということもありFOMC後の上げが
一服した。全体的には月末の調整の雰囲気が強かった。
政策金利に敏感な2年債は横ばいだったものの、10年債は2.14%台まで低下
している。
2-10年債の利回り格差は+142(前日+145)http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=283196
3.NY株式市場 結果(10/30)
NY株式30日
ダウ平均 17663.54(-92.26 -0.52%)
S&P500 2079.36(-10.05 -0.48%)
ナスダック 5053.75(-20.52 -0.40%)
CME日経平均 18915 (大証終比:-175 -0.92%)
今日のNY株式市場、ダウ平均は続落。終盤にかけて利益確定に押されている。
きょうは月末の取引となったが、今月の株価は中国経済への懸念による夏場の
急落から立ち直る動きが強まり、ダウ平均は10%超上昇している。さすがに
きょうは利益確定売りが強まった格好。
FRBによる利上げや中国経済も依然として懸念が燻る中、年末にかけて買戻し
の動きを継続できるか注目される。
ダウ採用銘柄ではファイザーやユナイテッド・ヘルスなどヘルスケア関連株が
下落した他、JPモルガンなど金融株が下げをリードした。
へルスケアのCVSヘルスが商いを伴って下落。第3四半期の決算を発表して
おり、利益は予想通りだったものの、2016年の暫定見通しが予想を下回った
事が嫌気されている。2016年の1株利益の見通しは5.68ドル~5.88ドルと
予想(5.98ドル)を下回っている。
バイオ医薬品のアッヴィが10%超の大幅高。決算が予想を上回った他、通期
見通しも上方修正。何よりも好感されているのが、2020年までの長期目標で、
2020年まで利益が2桁の伸びを続けると予想しており、売上高は370億ドル
前後になるとの見通しを示した。
ビジネス向けSNSのリンクトインが大幅高。決算を発表しており、赤字が予想
ほどでもなかったことや、売上高も予想を上回った。また、通期見通しの売上高
が予想以上だった事が特に好感されている。営業力の強化や、教育・企業向け
サービスへの進出が奏功した。
ナスダックも下落。フェイスブックやマイクロソフト、アルファベットといった主力株
一角が軟調。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=283195
4、NY市場、原油先物12月限/金先物12月限 各結果(10/30)
NY原油先物12月限(WTI)
1バレル=46.59(+0.53 +1.15%)
ブレント先物12 月限(ICE)(終値)
1バレル=49.56(+0.76 +1.56%)
ブレント-WTI 2.97(前日2.74)
今日のNY原油先物相場は3日続伸。月末に向けた動きかもしれないが、今週
入って原油は悪材料にもかかわらず急速に買い戻されている。きょうもその動
きが継続した。
また、ベーカー・ヒューズが発表した米石油掘削リグ稼働数が9週連続で減少した
ことが買い戻しをサポートしている。
12月限は一時47ドル台に上昇する場面も見られ、75日線の水準を上回る場面も
見られたが、さすがに戻り売りも出て46ドル台に戻している。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=283190
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1141.40(-5.90 -0.51%)
今日のNY金先物相場は続落。年内の米利上げ期待が復活する中、金はFOMC
後の売りが続いている。
12月限は1138ドルまで下落し100日線に到達している。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=283191