11/4~週の日経平均は、3連休中の海外株高の流れを受け、反発して始まるも
ザラ場に円の高い止まりを受け、上値が思い展開で、週末の10月の米雇用統計の
結果を、本家である米国よりかなり神経質になり、先物主導が暗躍する格好で、下げ
を主導したものの14000円台を割り込む事は無かった。
結局 日経平均は、1週間で114円下落(↓0.81%)の14086円の大引けでした。
注目の週末のNY市場、10月米雇用統計は、予想を超える上方修正となり、この
結果を受け、ダウは最高値更新の大幅高で、ドル買いが強まり99円台突入です。
雇用結果は、失業率は7.3%(予想 同じ)非農業部門雇用者数は20.4万人増
(予想 12万人増)を大きく上回り、経済指標の改善だけでなく、雇用もジワリと
持ち直していることを示しています。
10月は、政府機関の影響も警戒されていただけに、影響が出なかった事になり、
市場は、一旦3月以降と見ていたQE縮小開始を、小生は、1月の可能性も視野に
入ったと見ています。
また、企業決算はピークを超え、上方修正や好決算が続出しています。これで、
ヘッジファンドの決算売りが一巡すれば、日経平均のリバウンドの糊しろは大きく
月末には、15000円台に乗せる動きを想定しています。
日経平均の11月第3週(11/11~11/15)レンジは、14100円~14700円
程度を想定しています。
1.11月第3週(11/11~11/15)主なイベントと予定
11/11
日本 9月国際収支
日本 10月景気ウオッチャー調査
日本 東急、浜ホト、光通信、千葉銀、京都銀 各決算
米 ベテランズデー(為替、債券は休場)株、原油、金は通常通り
中国 第18期中央委員会第3回総会(三中全会、~11/12)
世 COP19国連気候変動枠組条約(~11/22、ワルシャワ)
11/12
日本 ルー米財務長官来日、日米財務相会談
日本 10月消費者態度指数
日本 10月工作機械受注
日本 大成建、鹿島、いすず、太平洋セメ、三井住友FG 各決算
米 ダラス連銀総裁 講演
米 アトランタ連銀総裁 講演
米 ミネアポリス連銀総裁 講演
米 国債入札 3年債(300億ドル)
英 10月消費者物価/生産者物価
英 10月小売物価
11/13
日本 9月機械受注
日本 電通、大塚HD 各決算
日本 帝国繊維(1000株→100株変更)
米 バーナンキFRB議長、講演
米 国債入札 10年債(240億ドル)
英 10月失業率
英 中銀四半期インフレ報告
伊 国債入札
11/14
日本 第3四半期GDP1次速報
日本 9月鉱工業生産/設備稼働率 確報値
日本 三菱UFJ、みずほFG、アマダ、第1生命、T&D 各決算
米 新規失業保険申請件数(~11/8までの週)
米 上院銀行委員会、イエレン次期FRB議長の指名承認公聴会
米 フィラデルフィア連銀総裁、講演
米 国債入札 30年債(160億ドル)
独 第3四半期GDP
仏 第3四半期GDP
伊 第3四半期GDP
ギ 第3四半期ギリシャGDP
EU ECB月報
EU ユーロ圏財務相会合
11/15
日本 あおぞら銀行、ソニーFG HD 各決算
日本 ソニー、北米でPS4発売
米 10月鉱工業生産
米 10月設備稼働率
米 11月NY連銀製造業景況指数
米 国債 償還 3年債(328億ドル)
10年債(306億ドル)
EU 10月ユーロ圏消費者物価
EU EU財務相理事会
2.NY市場、為替/債券 各結果(11/8)
今日のNY市場、この日発表になった10月の米雇用統計が予想以上に強い内容と
なったことで、ドル買いが強まっている。
米雇用統計の非農業部門雇用者数(NFP)は20.4万人増と予想(12万人増)を大きく
上回り、20万の大台を上回っている。前回、前々回分も計6万人上方修正された。
10月は政府機関の影響も警戒されていただけに、その影響が出なかった事になるが、
市場は今日の結果に、一旦3月以降と見ていたQE縮小開始を12月、1月での可能性も
再燃させている。
ただ、失業率は7.3%に悪化し、特に労働参加率は労働人口が72万人減少し、労働
参加率は62.8%と1978年3月以来の水準に低下していた。
その他、あまり注目されなかったが、9月のPCEデフレータも発表になっており、
こちらは前年比0.9%と4月以来再び1%を割り込んでいる。平均賃金も伸びが緩い
ままで、気掛かりな点も多いものの、きょうはNFPの結果が全てを凌駕したといった
状況。
ドル円は99円台に再び上昇し、利益確定売りに押されたものの、99円台を維持して
終えている。この動きに他のクロス円も上昇し、円安の動きも見られた。
この日は株価もプラスに反応していたが、金融株など景気敏感株の上昇が目立って
いる。
きょうの市場は強い米雇用統計で米緩和長期化期待は後退させたものの、それが
景気回復への期待にシフトしていた面もあったように思われる。
ユーロドルは一時1.33台前半まで下落。その後は買い戻しも入り1.3370近辺に戻す
動き。ユーロ円の上昇がサポートした面もあったようだ。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=201592
米国債利回り(NY時間16:40)
2年債 0.310(+0.028)
10年債 2.750(+0.150)
30年債 3.850(+0.142)
期待インフレ率 2.175(+0.005)
*期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、利回りは大幅上昇。この日発表になった10月分の米雇用統計が
予想外に強い内容となったことが好感されている。
米雇用統計に関しては10月は政府機関閉鎖の影響が出ると見られていただけに、今日
発表の数値は予想外の強さとなった。
また、緩和長期化期待が後退しただけでなく、景気回復への期待感も高まったようだ。
10年債は一時2.75%台まで大幅上昇し、30年債も3.85%台まで上昇している。
2-10年債の利回り格差は244(前日+231)に大きく拡大。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=201597
3.NY株式市場 結果(11/8)
NY株式8日
ダウ平均 15761.78(+167.80 +1.08%)
S&P500 1770.61( +23.46 +1.34%)
ナスダック 3919.23( +61.90 +1.60%)
CME日経平均 14280 (大証比:+190 +1.34%)
今日のNY株式市場、ダウ平均は反発。この日発表になった米雇用統計が予想外に
強い内容となったことが好感されている。
序盤は緩和長期化期待の後退から売りが先行したものの、次第にきょうの強い指標が
景気回復期待へシフトしている。景気に敏感な銀行株が上げを先導する格好で上昇し、
米国債利回りも上昇したことで保険株も上昇した。一方、住宅建設は下落。
ダウ平均は引けにかけて上昇が加速し、一気に最高値を更新。
また、前日上昇し好調なスタートとなったツイッターはさすがに利益確定から反落
している。
ダウ採用銘柄は27銘柄が上昇。JPモルガンや、前日決算を発表したディズニー、
メルクなどが上昇。ホームデポ、マクドナルドが軟調。マクドナルドは既存店売
上高が嫌気されている。
ギャップが上昇。決算が予想を上回ったことが好感されている。デニムの新商品や
フィットネス・ウェア、そして、カジュアルブランド「オールドネイビー」が好調
だった。
太陽光など電子機器のサンエジソンが大幅高。決算を受けたアナリストの投資判断
引き上げが好感されている。
ナスダックも反発。テスラは続落しているものの、その他の主力株は揃って上昇。
インターネット旅行代理店のプライスラインが商いを伴って上昇。決算が好調な
事が好感されている。ボイドCEOの後任に、ブッキング・ドット・コム部門を率
いるヒューストン氏が昇格する人事も発表。
グルーポンが上昇。決算が予想ほど悪くなかったことが好感されている。
韓国のチケット・モンスターの買収に合意したことも発表された。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=201594
4.NY市場、原油先物12月限/金先物12月限 各結果(11/8)
NY原油先物12月限(WTI)
1バレル=94.60(+0.40 +0.42%)
今日のNY原油先物相場は反発。この日発表になった米雇用統計が強い内容となった
ことや、ケリー米国務長官がイランとの交渉に対する楽観視をけん制する発言をして
いたことも材料視された。
今日は強い米雇用統計で市場全体に米景気への期待感も強まっている。
12月限は通常取引終了間際に一時95ドルをうかがう動きも見せている。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=201587
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1284.60(-23.90 -1.83%)
今日のNY金先物相場は大幅続落。この日発表になった米雇用統計が強い内容と
なったことで、米緩和長期化期待が後退したことや、きょうは強い米雇用統計で
市場全体に米景気への期待感も強まっている。金への安全資産買いは後退した。
12月限は1300ドルを割り込み、ストップを巻き込む形で1280ドル付近まで下落して
いる。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=201589