5月最終週(~5/31)の日経平均は、5/23の大暴落の余波が残り、また
しても、5/30に大幅下落の流れで、不安定な相場展開の中、終了しました。
ヘッジファンドのアルゴリズム取引や先物主導による売り仕掛けにより5/30
後場に急落するという、厳しい相場環境で、調整と言うには下げすぎの感。
10日前まで、5月も月足陽線がほぼ確定、と思っていたら「青天の霹靂」で
昨年7月以来の陰線が確定し、連続10カ月連続陽線の記録はストップです。
海外市場は、5/31のNYダウが200ドル超下落(経済指標の上振れが金融
政策の縮小懸念を想起)しましたが、5/30までは比較的穏やかの相場展開と
なっていました。ただ、為替の円高是正一服からドル/円の100円台が重し。
結局、日経平均は、1週間で約838円下落(↓5.73%)の13774円の大引け
となりました。
6月第1週(6/3~6/7)の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
国内では、6/5に政府の成長戦略第3弾発表が予定されており、インパクトを
与える事ができれば、市場の混乱も沈静化し、上昇トレンドへの回帰になりそう。
海外は、6/5に米ADP雇用統計や週末の5月米雇用統計が注目されます。
週明けは、下押しから陽線引となるかポイントです。
日経平均、6月第1週(6/3~6/7)のレンジは、13450円~14000円
程度を想定しています。
1.6月第1週(6/3~6/7)主なイベントと予定
6/1
中国 5月中国製造業PMI
6/2
米 バーナンキFRB議長、講演
6/3
日本 法人企業統計
日本 5月新車販売台数
日本 伊藤園、ファースト住建、アマガサ、ピープル 各決算
日本 クロスマーケティングG 新規上昇
日本 エスエス製薬 西洋ハーブを使った国内初の大衆薬 発売
米 5月ISM製造業景気指数
米 FRB副議長・SF連銀総裁、講演
米 5月新車販売台数
中国 5月非製造業PMI
豪 4月小売売上高
英 5月製造業PMI
EU 5月ユーロ圏製造業PMI確報値
6/4
日本 5月マネタリーベース
日本 モロゾフ、泉州電業、さんえい、東日本ハウス 各決算
日本 14年サッカーW杯アジア最終予選 日本VS豪州
米 4月貿易収支
米 カンザスシティ連銀総裁 講演
米 ダラス連銀総裁、講演
豪 中銀政策金利
台 台北国際コンピュータ見本市(~6/8)
EU 4月ユーロ圏生産者物価指数
6/5
日本 安倍首相、成長戦略第3弾 発表予定
日本 ティーライフ、ユークス 各決算
米 5月ADP雇用者数
米 5月ISM非製造業景気指数
米 ベージュブック(米地区連銀経済報告)
豪 第1四半期GDP
英 中央銀行 金融政策決定会合(~6/5)
英 5月非製造業PMI
EU 5月ユーロ圏非製造業PMI確報値
EU 第1四半期ユーロ圏GDP確報値
6/6
日本 5月都心オフィスビル空室率
日本 積水ハウス、アルチザ、ケア21、総合臨床 各決算
仏 ホランド大統領 来日(~6/8)
米 新規失業保険申請件数(~6/1までの週)
米 フィラデルフィア連銀総裁、講演
英 中銀政策金利
西 スペイン国債入札
EU ECB政策金利
EU ドラギECB総裁 記者会見
6/7
日本 4月景気動向指数
日本 カナモト、スバル興、クックパッド、HIS 各決算
米 5月米雇用統計
米 米・中 首脳会談(~6/8)
6/8
日本 AKB48選抜総選挙 開票
2.NY市場、為替/債券 各結果(5/31)
31日のNY市場でドル円は米経済指標と米株動向で上下動した。4月の個人消費
支出は-0.2%と予想外の減少で、11ヶ月ぶりの低水準だったことからドル売りが入り
ドル円は発表直後に100.22近辺と、今月9日以来の水準まで下落した。
その後は自立反発的に100円台後半まで戻し、5月のシカゴ購買部協会景気指数が
58.7と予想50を上回り14ヶ月ぶりの高水準、さらに5月ミシガン大学消費者信頼感
指数確報値は予想・速報値を上回り約6年ぶりの高値だったことで101.10台まで上昇。
ただ、東京市場に付けた本日高値の101.28近辺には届かず、米株が値を崩すとドル
円は再び100円台前半に値を落とした。
ドル円は月足ベースで昨年10月から8ヶ月連続の上昇で、8ヶ月で約22円(約28%)の
上昇となった。
ユーロドルは軟調に推移した。不調だったドイツ小売売上高と過去最悪だったユーロ
圏失業率が重石となっている。一部では来週のECB理事会での利下げ観測が強まって
いる。
カナダ3月のGDPは前月比で0.2%と予想0.1%を上回りカナダドルに買いが入る
場面があった。ただ上値は限定されている。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=185646
米国債利回り
2年債 0.293(+0.000)
10年債 2.132(+0.021)
30年債 3.277(+0.005)
期待インフレ率 2.189(+0.020)
*期待インフレ率は10年債で算出
31日のNY債券市場で米10年債利回りは上昇した。好調だった米景況感指数を
受けて上昇し、さらに米株が下落に転じたことで2.21%まで上げ幅を広げた。
ただ、2.2%近辺では買いが入ってくるようで、今週に入って2度、同レベルで上昇が
止まっており、今後も意識されそうだ。
2年債と10年債の利回り格差は183BP(前日は182BP)
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=185644
3.NY株式市場 結果(5/31)
NY株式31日
ダウ平均 15115.57(-208.96 -1.36%)
S&P500 1630.74( -23.67 -1.43%)
ナスダック 3455.91( -35.38 -1.01%)
CME日経平均 13510 (大証終比:-190 -1.40%)
31日のNY株式市場でダウ平均は安値引け。前日比208.96ドル安の15115.57ドルで
引けた。米経済指標で個人消費支出が前月比-0.2%と11ヶ月ぶりに減少したことから
売り先行で始まったが、シカゴ購買部協会景気指数が14ヶ月ぶりの高水準だった事や
ミシガン大学消費者信頼感指数が約6年ぶりの高水準となったことで買いが膨らみ、ダウ
平均は60ドル超高の15392.38ドルまで上昇した。
ただ買い一服後は一転、好調な景況感から米金融緩和の早期縮小観測が強まり値を崩す
展開となった。
先週のバーナンキFRB議長発言と米FOMC議事録を受けた緩和策縮小の思惑が続き、ダウ
平均は2週連続の下落となった。月足では6ヶ月連続の上昇。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=185641
4.NY市場、原油先物7月限/金先物8月限 各結果(5/31)
NY原油先物7月限(WTI)
1バレル=91.97(-1.64 -1.75%)
31日のNY原油先物市場で中心限月7月限は前日比1.64ドル安(1.75%安)の91.97
ドルで引けた。一時91.83ドルまで下落し、時間外取引に入って91.77ドルまで値を
落としている。シカゴ購買部協会景気指数は予想以上の上昇で14ヶ月ぶりの高水準、
ミシガン大学消費者信頼感指数は約6年ぶりの高水準だったことから米FRBの緩和策
早期縮小の思惑が強まり、相場を押し下げた。
OPECは本日総会を開き、加盟国の生産量の目標を1日当たり3000万バレルのまま当面
据え置くことで合意した。特に目立った反応はなかった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=185635
NY金先物8月限(COMEX)
1オンス=1393.00(-19.00 -1.35%)
31日のNY金先物市場で中心限月の8月限は前日比19ドル安(1.35%安)の1393ドル
で引けた。時間外取引に入って1386.20ドルまで下げ幅を広げている。米経済指標で
景況感が好調だったことから米緩和策の早期縮小観測が強まりドル高が進んでいる事
から、ドルの代替投資先とされドル相場と反比例しやすい金先物に売りが入った。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=185636