4/1~週の日経平均は、ジェットコースターのような、乱高下を演じるも、
日銀の「次元の異なる質的・量的緩和」表明を受け、週末にかけ大幅高と
なりました。
欧米市場は、週初イースター休暇で薄商いの中、円高進行と想定内の金融
政策決定会合の中身になるとの思惑から、日経平均12000円を割る場面も
ありましたが、4/4の政策決定会合の内容のインパクトの大きさから、欧米
市場状況を吹き飛ばす大幅高の流れとなり、週末は、一時13000円台を
つける展開も、上昇幅を縮める展開となりました。
結局、日経平均は、1週間で435円上昇(↑3.51%)して12833円の大引け
でした。
4月第2週の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
週末の米雇用統計は、弱い結果となり、NY株価は下落し、米国債利回りも
大きく低下しましたが、「黒田ロケット砲」のインパクトから、円安の勢いは
収まらず、ドル円は97円台半ばとなっています。
明日、為替が97円台を維持するようなら、日経平均終値で、13000円台
となる展開も想定されます。
欧州のキプロス問題は一服状況でも、失業率は改善しておらず、ユーロ/円で
円高方向へ動くのか、「黒田ロケット砲」の影響が勝り、円高是正が進むのか
チェックする必要はありそうです。
明日週の気掛かりは、北朝鮮の地政学リスク。4/10~14に、軍事行動を
起こすとすれば、日本市場への影響はさけられません。
日経平均、4月第2週(4/8~4/12)レンジは、12700円~13250円
程度を想定しています。
1.4月第2週(4/8~4/12)
4/8
日本 3月の景気ウォッチャー調査
日本 2月国際収支
日本 ユニー、イズミ 等決算
日本 日本・メキシコ首脳会談
米 バーナンキFRB議長、講演
米 アルコア 決算
世 世界経済フォーラム地域会議
4/9
日本 日銀議事録(3/6、7日分)
日本 3月工作機械受注
日本 Jフロント、ファミリーマート、高島屋 各決算
日本 2月卸売り在庫
米 国債入札 3年債(320億ドル)
中国 3月消費者物価
中国 3月生産者物価
英 2月鉱工業生産
英 2月製造業生産高
世 IMF世界経済見通し
4/10
日本 ローソン、ABCマート、サイゼリア、東洋炭素 各決算
日本 エルニーニュ監視速報
中国 3月貿易収支
米 2014年度予算教書
米 FOMC議事録(3/19、20日分)
米 ミネアポリス連銀 講演
米 アトランタ連銀総裁 講演
米 国債入札 10年債(210億ドル)
世 G8外相会議(~4/11、ロンドン)
北 北朝鮮、韓国への攻撃警戒?(~4/14)
4/11
日本 2月機械受注
日本 3月都心オフィス空室率
日本 ファーストリテ、良品計画、松屋、久光薬 各決算
米 新規失業保険申請件数(~4/6迄の週)
米 国債入札 30年債(130億ドル)
豪 3月雇用統計
伊 国債入札
EU ECB月報
4/12
日本 オプションSQ算出日
日本 吉野家HD、KLab 各決算
米 3月小売売上高
米 3月生産者物価
米 4月ミシガン大学消費者信頼感指数
米 ウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェース 各決算
EU 2月ユーロ圏鉱工業生産
EU ユーロ圏財務相会合
EU EU財務相理事会
2.NY市場、為替/債券 各結果(4/5)
5日のNY市場、この日発表になった米雇用統計が弱い内容だったことでドル
売りが強まった。
非農業部門雇用者数(NFP)が予想を大きく下回り、失業率は1ポイント改善
していただが、労働参加率は63.3%と1979年以来の水準に低下。職探しを
一旦諦めた人が増加したことによる改善とも推測される。前回、前々回の
NFPは上方修正されたものの、決してFOMCメンバーが励まされる内容では
ない。今日の米雇用統計の結果に第2四半期の米景気鈍化観測も台頭する中、
このところ高まっていたQE縮小観測は後退している。
ユーロドルは1.30台を回復し、一時1.3040近辺まで上昇し、ポンドドルも
強い動きを見せた。
一方、弱い米雇用統計にもかかわらず、円売りの動きは止まらない。統計発表
直後こそ、ドル円は売りが強まり、95円台まで値を落としたものの、動きが一巡
すると、急速に買い戻されている。一時97.80近辺まで急伸し、09年8月以来の
高値更新となった。米株も下落し、米国債利回りも10年債は1.7%を一時下回っ
た。決してドル円が上値を目指す外部環境ではない。
ただ、最近の相場は方向感が鮮明に出た場合は簡単には止まらない。
過剰流動性相場の特徴とも言える動きが出ているものかもしれない。
ユーロ円も高値を更新し、一時127円台まで上昇している。
ユーロ高・円安の二重の追い風が吹いた。一部には本邦投資家が前日の日銀
大胆な緩和を受けて、日本国債からフランス債などへの資金シフトが見られる
との指摘も聞かれる。
また、保有している豪ドル債やブラジル債から南欧債への資金シフトも
見られたという。本日の東京時間の日本国債の動きは、一旦買いが強まり、
10年債利回りは0.32%と史上最低水準に低下したものの、その後は急速に
売られ、0.53%で大方の取引を終えていた。
一方、資源国通貨が弱く、対ドルでも下落。上記の動きも関連しているのか、
対ユーロでの売りが豪ドル/ドルを圧迫。カナダに関してはきょう発表になった
カナダの雇用統計が予想外の雇用減少となったことが嫌気されている。需給
悪化懸念から原油の売りが続くなど、商品市場の軟調な動きも資源国通貨を
圧迫している模様。ただし、対円では上昇している。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=180162
米国債利回り
2年債 0.226(0.000)
10年債 1.711(-0.051)
30年債 2.875(-0.112)
期待インフレ率 2.470(-0.023)
*期待インフレ率は10年債で算出
5日のNY債券市場、利回りは大幅低下。この日発表になった米雇用統計が
弱い内容だったことで、FRBによるQE縮小観測が後退している。第2四半期の
米景気鈍化観測も台頭。
10年債利回りは一時1.68%台まで低下、30年債は2.84%まで低下し大幅な低下
となった。
2-10年債の利回り格差は148(前日+159)とイールドカーブはフラット化している。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=180161
3.NY株式市場 結果(4/5)
NY株式5日(NY時間16:29)
ダウ平均 14565.25(-40.86 -0.28%)
S&P500 1553.28( -6.70 -0.43%)
ナスダック 3203.86(-21.12 -0.66%)
CME日経平均 13165 (大証比:+355 +2.71%)
5日のNY株式市場、ダウ平均は反落。この日発表になった米雇用統計が弱い
内容だったことで、失望売りが強まった。非農業部門雇用者数(NFP)が予想を
大きく下回り、失業率は1ポイント改善していただが、労働参加率は63.3%と
1979年以来の水準に低下。職探しを一旦諦めた人が増加したことによる改善とも
推測される。前回、前々回のNFPは上方修正されたものの、決してFOMCメンバーが
励まされる内容ではない。
きょうの米雇用統計の結果に第2四半期の米景気鈍化観測も台頭する中、ダウ
平均は一時171ドル安まで急落。押し目買い意欲も根強、大引けにかけて下げ
渋ったものの、40ドル安で取引を終えている。
ダウ採用銘柄ではアメックス、シスコ、HPが下落。ボーイング、JPモルガン、
マクドナルドが堅調。ボーイングは787型機について、改良したバッテリーの
認証に向けた試験飛行を開始したと発表している。
アーチコール、ピーボディエナジーなど石炭株が揃って上昇。天然ガスが上昇
しており、発電用燃料として割安感が無くなって来ており、石炭の需要が復活
するとの見方が広まった。
JCペニーが上昇。きょうから家庭用品の新店舗第1弾がオープン。
苦戦が続いている同社だが、期待感が高まっている。
ナスダックも反落。アップルやグーグルなど主力ハイテク株は軟調に推移。
F5ネットワークスが商いを伴って大幅安。第2四半期の業績見通しが市場予想を
大幅に下回ったことが嫌気されている。北米での売上げが落ち込んだ。この発表を
受けて他のネットワーク株も軟調な動き。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=180160
4.NY市場、原油先物5月限/金先物6月限 各結果(4/5)
NY原油先物5月限(WTI)
1バレル=92.70(-0.56 -0.60%)
5日のNY原油先物相場は3日続落。需給悪化懸念が強まる中、この日発表に
なった米雇用統計が弱い内容だったことがダメ押しとなった格好。
5月限は一時92.00付近まで下落する場面も見られ、2週間ぶりの安値を更新。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=180153
NY金先物6月限(COMEX)
1オンス=1575.90(+23.50 +1.51%)
5日のNY金先物相場は反発。この日発表になった米雇用統計が弱い内容だった
ことから逃避買いが入っている。為替市場でドルが軟調だったことや、きょうの
米雇用統計でFRBの緩和縮小期待が後退。
6月限は一時1580ドル付近まで戻している。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=180154