能見堂の先も、ハイキングコースは緑の中を歩きます。
このまま歩き続けると、鎌倉・天園から瑞泉寺まで行けるのですが
今日は「かねさわ道」なので、鎌倉へ戻っちゃダメですね(笑)
途中から、能見台住宅街へ下りて行きます。
能見台北公園の前を通って金沢区から磯子区に入り、
氷取沢(ひとりざわ)高等学校のグランド脇を上って行くと
峠道の左側に小さな赤いお堂。
「岩船地蔵」
船酔いや航海安全にご利益があるというお地蔵様。
旅人の道中を見守ってこられたお地蔵様なのでしょう。
「享保4年 中里村同行八人」と刻まれてあります。
今も、お花がたくさん供えられていますね。
峠を下り、車の道を横断して更に進んで行くと
次第に古道の雰囲気を残す川沿いの道になってきます。
大岡川と高い崖に挟まれた静かな道です。
崖の下に、水の出ている所があります。
「一杯水」
昔からの湧水だそうです。
旅人の渇きを癒した恵みの水だったのでしょうか。
コンクリートで固められた崖の上は、住宅が
建ち並んでいるようなので、多分 今は・・・
古道の雰囲気が残る切通しも・・☆
江戸時代には、寺社への参詣や鎌倉・江ノ島遊覧の人々で
この道は賑わっていたようです。また、黒船来航で騒然とした
幕末には飛脚や沿岸警備の武士が頻繁に往来した道でした。
「向坂庚申塔」
右へ行く道は「杉田道」。 「かねさわ道」は左へ。
庚申塔には「正徳3年」「享保元年」の銘。
右から2番目は中里念仏講中の碑。
「左 新まち*」 「右 杉田みち」と読めます。
R22(笹下・釜利谷道路)へ出て、「栗木」交差点を過ぎた先の
「栗木町」バス停から右に入り、川沿いの道を歩きます。
やがて、右側にお寺へ上がる石段があります。
途中の左に、「享保十八年」銘の庚申塔。
「常林山 妙蓮寺」
日蓮宗のお寺のようです。
ガラス張りのご本堂が、深い緑の中に静まっていました。
古道は、「新川橋」の信号でR22に合流します。
ここから「関ノ下」交差点まで、この道を歩きます。
まもなく、環状2号線と立体交差の「打越」交差点を過ぎると・・
右側の柵の中に、
「鰻の井戸」。
説明板によると;
文永年間(1264~75) 北条実時が六浦荘金沢の居館で病に倒れ
日頃信仰する紀伊国那智山の如意輪観音に祈念したところ、
「西北にある腐れ井戸の水を飲めば快復する」とお告げがありました。
使者がこの井戸水を汲もうとすると、2匹の鰻が浮かび出て水を飲んだ
とか。この水を館に持ち帰り、実時が一盃飲むと一夜で全快したので
「鰻の井戸」と名付けられました。その後評判が諸国に流布し、人々が
水を汲んで病を癒しましたが、実時死後 鰻は姿を消してしまいましたトサ。
右手の奥まった所に
「関宮山 東樹院」
真言宗のお寺です。
ご本堂の横に、大きな狸の置物。
言い伝えによると;
ある寒い夜 住職が1人の美女に宿を貸したところ、数日後に
その美女がやって来て先日のお礼にと茶釜を差し出しました。
住職の勧めで、美女はそれからお寺に滞在することになりました。
ある晩のこと、村の近くで犬に噛み殺された1匹の狸が美女と
同じ着物を着ており、以来2度と美女の姿は見られなかったそうな・・
住職は狸を懇ろに葬り、茶釜と美女が描いた絵を寺宝にしました。
その後 火災で絵は焼失しましたが、茶釜は今でもあるそうです。
この焼物は「横浜焼」といって、明治時代 主に海外輸出用に作られ
一時期は窯・製陶所など横浜焼に携わる人は数百名いたといわれますが、
関東大震災や横浜大空襲などでその歴史は途絶えてしまったそうです。
街道に戻って進むと、左手の広い敷地にきれいな建物。
「横浜刑務所」
やがて、
「関ノ下」交差点でR21(現・鎌倉街道)に交わります。
交差点を右へ行くと、京急線「上大岡」駅です。
今回は、此処をゴールといたしまセウ☆
また機会があれば、次は保土ヶ谷まで・・・行けるカナ~?
28,915歩
3万歩弱?! すごいです。
このような歴史的な建造物や古道(生活の道も)がずっと残り続けるには…。
ふと、震災と重ね合わせてしまいました。
きっと、この先も歩かれますよネ。
帰宅後に歩数計を見て、ドッと疲れました(笑)
歩くのより、どうupすればいいかの方が疲れます~
内容は地味だし・・あ、いつものことか(爆)
>きっと、この先も
ふふふ・・・
研究心、考察力、文章力あってこそ、+根気かな?
いえいえ、もっといろいろでしょう。
(わたしの場合、家を出るとき、なんとなくだるい日でも、「あっ、ここにこんな花が…」で急に体が軽くなります。でも、1万歩を超えると帰路は疲れを感じることが多いです。夜猫子さんにはとうていかないませんヮ。)
その時点ですでに思い出せなかったりして・・ちょっと苦労することも(笑)
ひとの記憶、っていうか‘猫’の記憶力はこんないい加減なものかと
呆れながら、そんな自分をおもしろがったりして楽しんでいます。
途中で歩数計を見なくても、疲れ方でおおよその数値がわかりますよね。
そろそろ1万歩超えたな~なんて。