今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

横浜の神奈川県立歴史博物館

2022年11月13日 | 東京周辺

帰京した週末の日曜、山に行きたかったが、午後から雨の予想なので、雨が降っても大丈夫な”ローカル博物館巡り”に切り替えた。

今回は横浜の旧市街(中区)にある神奈川県立歴史博物館
県ではなく横浜市の歴史博物館はずっと山側で新興住宅地の都築にあって建物も新しく充実した展示だったが、神奈川県立の方は旧市街地の歴史的建造物を使っているので、きっと狭く、横浜市に比べて見劣りするに違いない。
ただ付近には横浜港関連の資料館もあるので、それらをハシゴすれば少しは充実するだろう。

そう見込んで、東横線経由でみなとみらい線の「馬車道」で降り、地上に上がると、付近は横浜旧市街の風情で、石造りの装飾のあるビルが立ち並ぶ。
その中でもひときわ異彩を放つ横浜正金銀行本店跡のビルはすでに国の重要文化財になっていて、そこが今では神奈川県立歴史博物館(写真)になっているのだ。
※:横浜での外国との取引のために設立された政府系の銀行で、後の東京銀行。ということは私も口座を持っている今のUFJ銀行につながる。

まずは昼食を摂りたいが、せっかくの”横浜”なので、いつもの駅そばや町中華でなく、ちゃんとした中華飯店で食べたい。
店が開く11時半になろうとしているため、博物館を素通りして、少し先の広東料理を謳う中華飯店「生香園新館」に入り、迷わず私定番の「五目焼きそば」を注文する。

この店は、もともと五目焼きそばが有名らしく、周囲のほとんどの客もそれを注文している。
また神奈川では珍しく?内税で、店頭の値段のままで食べれた。

腹を満たして、歴史的建造物の側面に廻って、県立博物館に入る。
鎌倉の廃寺である永福寺についての特別展(12/4まで)もやっていて、そっちも含めると入館料は1200円なのだが、なんと私は”老人割”が効いて特別展合わせてたった250円(950円引き!)。
昨日の話題に続いて、年取った事のメリットを享受した(まだ慣れない)。

まずは特別展に入る。
鎌倉の永福寺跡は、瑞泉寺の入り口近くにあり、廃寺ながら敷地は鎌倉最大級で、頼朝肝煎りの由緒ある寺だったことは知っている。
廃寺なので、展示も瓦などの発掘品中心だが、運慶作と推定される大日如来坐像や鶴岡八幡宮所蔵の着衣弁財天(いずれも重要文化財)を拝めた。
頼朝が開いた関東の鎌倉が、政治のみならず文化的にも京都に対抗する地にすべく力を入れた象徴がこの永福寺だったということがわかり、思ったより充実した内容だった。

気分を変えて、常設展に向かう(エスカレータに乗って3階から見て回る)。
ここも他所と同じく旧石器時代から始まるが、関東ローム層の展示は実物ではなく写真パネル(この点豊島区に劣る。”自然”が入らない歴史博物館だから仕方ないか)。
ただ縄文時代の大きな顔面土偶は地元出土だし、縄文・弥生・古墳時代の住居・集落を模型で示している点は比較しやすい。
そして何より、展示と連動したスマホアプリ「ポケット学芸員」による音声の説明が充実しているのがいい(いわゆる特別展の「音声ガイド」と違って無料だが、ヘッドホン持参のこと)。

あと県立ということもあって県全体が展示の範囲だから、中世の鎌倉、戦国の小田原、江戸時代の東海道、そして幕末明治の横浜がそれぞれ詳しく展示されているので、他県にない充実感がある。
特に、国宝建築の鎌倉・円覚寺の舎利殿の内側が再現されていたのは嬉しく、じっくり味わいたくて二度入った。

最後は民俗展示で終わって、出口に達したときは15時半になっていた。
正午頃に入館したので、全部見るのに3時間半もかかったことになる(最長記録更新!)。
実際、途中で休憩を入れたくなって、自販機で「午後の紅茶」を買って、ベンチで休憩した。

この後、近くの開港資料館に行こうとしたが、16時で閉館なので諦め。
実は時間だけでなく、気力も残ってない。

結局、今日は神奈川県立歴史博物館だけで終わってしまった。
千葉でもそうだったが、やはり”県立”レベルは充実している。
甘く見過ぎた。

帰途は、横浜乗り換えで京急線経由で帰る。
横浜駅構内で、横浜土産の定番「崎陽軒のシウマイ」を買う。
実は東京駅や上野駅でも崎陽軒の売店があって売っているのだが、やはり「シウマイ」は地元”横濱”で買いたい。
なのであえて行列(横浜に来た人はみんなそう思っているようだ)に並んで買った。



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