今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

鎌倉穴場の寺

2024年04月29日 | 東京周辺

GWさなかの休日に鎌倉に行く事にした(母のアクシデントで一日順延)。
まず第一の訪問先は前回訪れたら閉館中の極楽寺宝物殿のリベンジ。
それと鎌倉観光案内サイトを見たら、光明寺で期間限定の寺宝展をやっていてさらに山門に上れる。

光明寺は、鎌倉材木座にある浄土宗の関東総本山で、かように格の高い(増上寺よりも上?)※寺でありながら、
いわゆる鎌倉の観光ルートから外れている。
※:翌日訪れた「法然と極楽浄土」展で分かったのだが、光明寺の”関東総本山”は江戸期までで、江戸期以降は増上寺が関東檀林の最上位となった。

実は、高校時代、鎌倉が好き過ぎて日帰りでは物足りず、どうしても泊り旅で鎌倉を味わいたいと思い、
その時に泊ったのが光明寺の宿坊(鎌倉で泊れる寺はここだけだった。今は廃業しているようだ)。
このときは、高校の友人を誘い、二人で鎌倉山内の寺をほとんど巡り潰した。
貴重な鎌倉の夜をここで過し、朝は勤行に参加という思い出深い寺だ。

その光明寺の寺宝と山門内部は宿泊当時も経験していない。
なので、極楽寺よりもこちらを優先する。


鎌倉駅に降り立ち、まずは私の日帰り旅の定番”町中華で五目焼そば”を実行すべく、
駅近くの老舗中華「あしなや」で五目(かた)焼きそば(900円)を食べる。

駅前から逗子行きのバスに乗り、「光明寺」で下車。
ここは材木座海岸が目の前で、寺町というよりサーファーの町。
津波ハザードマップの看板があったので見ると、この付近一帯(海抜4m)は頭上5mの津波に覆われる。
そういう海沿いに光明寺の高さ20mの立派な山門が建っていて、その2階に人がいる。

山門をくぐって、庫裡に行ってまずは書院の寺宝展を見る(寺宝・山門合わせて1000円)。
室内で見ているのは私一人。
法然上人をはじめとする浄土宗にまつわる僧の肖像、阿弥陀如来を中心とする数種類の浄土曼荼羅などを人がいないからマイペースで観賞。

本堂は改築中で、その代わりの開山堂に入ると、本尊の阿弥陀三尊の他、如意輪観音や八臂弁才天も拝める。
さらに開山堂の裏、本堂に続く渡り廊下から庭園の向こうに建つ大聖閣2階の窓から顔を出している阿弥陀如来を遥拝(写真)。
この場所は確かに落ち着く風景で、椅子も用意されていてじっと座って庭を見ている人もいる。
それでも数人なので、鎌倉にしてはいたって空いている。

山門の階段を頭をぶつけないように慎重に登ると、二階には釈迦三尊・四天王・十六羅漢の像が並ぶ。
最近修復されたらしく、特に羅漢さんたちの彩色がド派手。
2階から外を見ると、材木座の海はボードセイリングが林立。

光明寺の脇にある千手院は、その名の通り、本尊の千手観音が本堂入り口から拝める。

バス道を戻ると、通りを行く人たちもウエットスーツのままで、民家にもサーフボードが立てかけられていて、この付近は古都鎌倉ではなく、湘南〜三浦海岸の一画という所。


九品寺を見学して、そこからバスで鎌倉駅に戻り、満員の江ノ電に乗って極楽寺駅で降りる。
江ノ電に乗る観光客(外国人も多数)は大仏のある「長谷」で多少の入れ替えはあるものの、
多分新名所「鎌倉高校前」を目指すのだろう。

数人降りただけの極楽寺駅から、極楽寺の門をくぐると、前回よりは参拝客が少しはいるが、
あろうことか宝物殿は閉まっていた。
今回は庫裡の受付に人がいたので、本日は閉まっているのかと問い合わせると、
昨日と明日は開くが今日は閉館とのことで、複雑な開館スケジュールが記された紙を渡された。
なんとリベンジ失敗
観光サイトにある”GW中は開館”みたい大雑把な案内に騙されたことになる
(ただしそのサイトのおかげで光明寺の寺宝展を知ることができたが)。

虚しく引き返し極楽寺を後にする。
駅近くの伝上杉憲方の墓を見たのがせめてもの慰み。
再び観光客でぎっしりの江ノ電に乗り込み、鎌倉駅に戻った。
時間が余ったので、駅近くの大巧寺、日蓮辻説法跡、妙隆寺も巡った(これらは上の光明寺宿泊時に巡った)。

たまたま知った光明寺に行かなければ、今回の鎌倉行きはリベンジ失敗だけになっていた(”怪我の光明”?)。



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