今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

竜巻をどう予測するか

2012年05月12日 | お天気
家を破壊するほどの自然災害は事前に避難するのが一番。
ならば、「事前」をどう見極めるか。

台風なら、テレビレベルで、進路がリアルタイムに分かる。
ただ竜巻などそれより小規模の擾乱(じょうらん)はマスコミの範囲外。

方法は2つに分かれる。
1つは、観天望気。
すなわち、目視で空を見上げて変化を探る。
これがベストで、竜巻の有無や規模、進行方向までがわかる。
雲の様子だけでなく、風向も忘れずに。
竜巻が風下にあるかどうかが一番重要だから。
ただ、ずっと空を見上げているのは、少なくとも屋外で作業している人でないと無理な話。

2つめは、屋内作業者用で、ネットでリアルタイムの気象情報にアクセスする。
まずは気象庁のサイトの「レーダーナウキャスト」画面から、「竜巻発生確度」の画面に入り、竜巻発生確度の値を確認する。
(日本では「竜巻警報」は出せない。現在の観測レベルでは竜巻を把握できないからだ)。
確度が1以上なら、竜巻の発生が1%以上に上がったと判断。
これ以降の詳細な分析は、本当はドップラーレーダーの情報が必要なのだが、
日本では大きな空港にしか設置されておらず、しかも公的な情報提供はしていない。
(気象庁管轄のドップラーレーダー網ができれば、自信をもって「竜巻警報」が出せるかも)。

なので、ぐっと精度は落ちるが、レーダーナウキャストの「降水」と「雷」画面で積乱雲によるらしい強雨帯の移動方向を動画で探る。
電力会社が運営するサイトから、雷(雷雲)の分布と移動を動画で探ってもいい。
どちらのサイトを選ぶかは、更新間隔が短く、空間解像度が高い(詳細)方にする。
また、気象庁の気象衛星画像でスーパーセル(円板状の白い雲)の移動を動画で探るのもよい
(解像度と更新間隔が問題だが、竜巻を起こすほどの雲は衛星画像に表れる)。
ポイントは、いずれの画面も静止画ではなく、”動画”再生すべき点。
移動方向とおおまかな速度と発達傾向を知る必要があるから。

そして、以上の情報から、このままでは雷や強雨を伴ったスーパーセルが接近して来ると思えるなら、
仕事を中断して、外に出て、観天望気に切り替える。

仕事の関係で、観天望気もネット作業もともにできない人は、運を天にまかせるしかない。
ただいくらなんでも雹が降ったら、仕事している場合ではない事態と思ってほしい。