博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『聊斎 阿宝』

2007年09月06日 | 中国古典小説ドラマ
Yahoo!動画で『陸判』がアップされてますが、第一話だけが無料で後は有料になってますね…… で、今回は中文DVD版の『阿宝』を鑑賞。

獣医の孫子楚は何事にも一途な性格で、みんなから「孫痴」と呼ばれています。そんな彼が、ペットのオウムを治療したことがきっかけでその飼い主で美女と名高い阿宝(レイニー・ヤン)と仲良くなります。しかしその直後から阿宝は1日が過ぎると前の日の出来事や出会った人のことを忘れてしまうという奇病に冒されてしまいます。子楚は彼女と打ち解けても次の日には赤の他人に戻ってしまうことも厭わず、日々彼女の病気を治すために尽力しますが……

ここまで書くと何だか韓流ドラマか映画っぽい展開ですが、実は阿宝の奇病は茅山派の道姑・苗婆婆の呪いによるものだったのです!! 苗婆婆は街の金持ちの子弟・柴小安の乳母で、阿宝に横恋慕した小安の頼みによって、阿宝と子楚を引き離し、また小安のプロポーズを断った阿宝を辱めるために呪いをかけたのであります。

この苗婆婆を演じるのが往年の名女優の鄭佩佩。何だかもの凄い人材の無駄遣いのような気がしますが、お陰様で苗婆婆の迫力だけは満点です。正直怖いです…… で、ここから物語はこの苗婆婆と、孫子楚に味方する道士・陸本善との道術決戦へとなだれ込んでいきます。

孫子楚が幽体離脱できることとか、阿宝のために指を切られてしまうシーンとか、今までの話と比べて原典のエピソードを最もうまく活用出来ているような気がしますね。この孫子楚を演じているのが袁弘という役者さんですが、『少年楊家将』で遼の大将の耶律斜を演じていた人で、今度の新版『射英雄伝』では楊康を演じるそうです。こういう愚直な性格のキャラも悪くはないですが、やっぱり耶律斜みたいにどことなく陰のあるひねた役の方が似合ってそうですね(^^;)

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