博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

李国立版『射英雄伝』その2

2008年10月10日 | 武侠ドラマ
『射英雄伝』第8~14話まで見ました。

楊鉄心は妻の包惜弱、息子の楊康らとともに趙王府から逃亡し、ともに暮らすことになりますが、過去のわだかまりから妻子となかなか打ち解けず、楊康もそんな父親や郭靖らに反発し……

というわけでここでは楊一家が単なる血縁上の家族から本当の家族になるまで、そして郭靖と楊康が親の決めた義兄弟から本当の義兄弟になるま

でを丁寧に描いています。ほとんどドラマ版のオリジナル展開ですが、こういうアレンジはむしろ良いですよ!(゜∀゜) ただ、後々の展開とどう帳尻を合わすのか気になるところですが……

自分が果たして完顔康なのか楊康なのかと悩む楊康は「折角家族が揃ったのになぜ仲良くできないんだ!」と諭す郭靖に対し、「お前はいきなり目の前に現れた見知らぬ男が本当の父親だと言われて素直に納得できるのか?」ともっともな反論をしますが、それに対して郭靖は「うん、死んだはずのお父さんが目の前に現れたら本当に嬉しいよ!」と返答。このやりとり、郭靖のバカさというか単純さが浮き彫りになる良いシーンだと思います(^^;)

楊康の義父にあたる完顔洪烈の血統の良さと対比させるためか、楊父子が岳飛の部将楊再興、ひいては楊家将の子孫であるということがかなり強調されてますね。それで楊康が楊家の血筋にも誇りを持つようになるわけですが。そう言えば楊鉄心役の役者さんは同じ制作スタッフによる『少年楊家将』で楊業を演じていた人ですね。しかも楊再興が戦死する場面も『少年楊家将』の使い回しのような(^^;)

しかし一家団欒の日々は長く続かず、楊夫妻は完顔洪烈の軍勢に包囲されてともに死を選び、郭靖と黄蓉、楊康と穆念慈のカップルはそれぞれ別々に旅をすることになりますが……
コメント
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