カトリック教徒は離婚に厳しいらしく、今回の式もHikaruは一目見てバツイチとわかる花嫁衣装を着る事になるのが普通らしい。こういうのは地域差や時代差が大きく、また、極東の無宗教の人間に対してどれくらいに寛容かもわからない。がしかし、わざわざ主義主張を押し通すのはHikaruの流儀ではないだろう。This Is The Oneの時もまず当時のメインストリームの空気に合わせて一応の成功を収めた。ビルボード69位というのはLIVEツアーなしでの記録と考えると結構健闘しているのだ。いや本当。その話はいいか。
ましてや家族。これからずっと付き合っていく相手に対して波風立てるような事はないだろう。だからこそ言うべき事は言い、言わなくていい事は言わない。どの程度の距離感/DISTANCEを保てば皆がうまくいくか見極めるのはHikaruの得意とするところだ。
まさか結婚当初から離婚を視野に入れている人は居まい。養育費狙いとか財産分与とかを計画的に狙っていない限りな。向こうはどうやら生まれついてのクリスチャンらしいし、離婚する気なんてサラサラ無いだろう。宗教の縛りは強い。Hikaruの結婚はこれで最後になると考えておいた方がいい。
Hikaruはコスモポリタンというかボヘミアンだから、うまくいかなくなればやめちゃって他に行けばいい、というのを案外あっさり実行する。雑誌に投稿するくらいに入れ込んでいた漫画家の夢もスパッと諦めたし、大学に入ってみてもこっちじゃないと判断するととっとと休学・退学してしまう。ここらへんがサッパリ理解出来ない日本人が多かった。特に大学をブランドだと考える人が大半だから、そして、ブランドとはそう考える人が多ければ成立するものであるからして、それが日本での現実だった。「家から近いから」という理由が冗談だと思っていた人も少なくないだろうが、勿論これもヒカルは本気で言っていた筈だ。そういう、自分の感覚に基づいた実感と判断で動いている人を理解できるかどうか。
ボヘミアンである事も、日本人にはピンと来ない。定住による農耕生活から長期雇用形態にシフトしていった日本はどこまでも一箇所に留まるのが流儀だ。どこか「離婚は2人がよりよい人生を送る手段のひとつ」として捉えていたヒカルの感覚を理解しろと言っても無理がある。
今回、こうやって、意外な方向からHikaruのボヘミアンな"自由"が奪われた。勿論これは象徴的な書き方であってHikaru自身がそれを自由の中で選んだのだから奪うというのはおかしな話だが、事前の判断と実際の生活の間の乖離によってはまたストレスもあるかもわからない。そこをどう折り合いをつけるか。相手の家族観とHikaruの家族観にある大きな違い。それを、まずは結婚式を通じてまたひとつ実感する事になるのだろうか。なんだかんだで幸せにやっていく気がするけれどな。こうやって縁起でもないワードを伏せ字なく遠慮なく並べているのも、大丈夫だろうと踏んでいるからだし。無事式が終わりますように。写真楽しみ~。
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