昨年の紅白は随分と好評だったようで。家事と食事と入浴の片手間に音声だけ聴いていた自分のような人間からしても特に後半の歌は聴き所が多かったように思う。特にラストの特別枠は圧巻で、桑田佳祐と松任谷由実と北島三郎のスリーショットは何かの冗談みたいだった。(流石にこの時間帯になったらゆっくりテレビを観られてた)
個々の視聴者にはそれぞれにハイライトがあるだろう。米津玄師の初生登場にaiko~聖子の出来過ぎた流れ、越智さんやMISIAの歌唱力、松任谷由実会場に現るなど色々あった。もう1週間近く前の話だけどまだまだ印象は強い。
そんな中で最も話題を集めたのが今言ったそのオーラスで。皆口々に「サザン凄い」「桑田佳祐がやってくれた」と絶賛している。私も全く同感なんだがちょっとピントのズレた所で感心していた。「“勝手にシンドバッド”って凄い曲だな」と。
この曲が世に解き放たれて40年。物心ついた時から方々で流れていたのそこにあるのが当たり前の曲になっていたのだがこうして改めて耳を傾けてみると、独創的な構成、リズムとメロディーの掛け合わせ、綱渡り的な歌詞の乗せ方、素人にも玄人にも受け入れられる懐の深さ、何より、こうやって最後の最後を飾るに相応しいお祭り騒ぎっぷりを演出できる直接的且つ爆発的なエネルギーと、いやもうこんな曲がデビュー曲でいちばん皆に親しまれてるなんて“もってる”どころの話じゃないわ。格が違うわ。日本邦楽史上最もビッグなロックバンドであるのは間違いない、とハナから思わせる楽曲。完全に後付けの評価だけど。
紅白を聴いてる時は「どうせサブちゃん呼び戻すならオーラスに“まつり”でよかったんでは」とチラッと思ってたんだけど、それ以上に盛り上げるとはね。いやはや、よくもまぁNHKもサザンを説き伏せたものだよ。ぐっちょぶだよ。
で。その盛り上がりの核を担ったのが「“勝手にシンドバッド”という楽曲の威力」だったというのは、どうしても付け加えておきたかったのでこうやって書いておきました。もう2019年も始まってるのにいつまでも紅白の話題でもないもんな…とは言うものの、実はここからレコード業界は「紅白特需」で当日注目を浴びたアーティストのCDが売れるのですよ。まだまだ尾を引くのです。
| Trackback ( 0 )
|
ユーミンと、桑田さん。
熱いものが込み上げると同時に、お二人の愛を感じました。