全3回の梶さんの対談/インタビュー企画、なかなかに面白かったな。https://media.fanicon.net/n/ne2de47d9d9de
レコード会社側がどれくらいサブスクリプション・サービスの消費概要を把握してるかを窺い知れて興味深かった。勿論全部喋っているわけではないのだろうが、こちらに開示して構わない分だけでもこれなのだから推して知るべしだ。
内容にもある通り、ストリーミングサービスは英米では踊り場に来ている。携帯電話の普及率と似たようなもので、つまり大体行き渡ったってこと、かな。日本はまだそこまで行っていない。もちっとばかし耕せるだろう。
第3回では、ヒカル空白の5年間に10代で宇多田ヒカルを聴くようになるのはどんなペルソナの人かという話題が出ていた。要は意識高い系だそうだが、実をいうと自分の視界にはそういう人は目に入ってきていない。単純にTwitterのフォロワーさんを見るだけだと、今までと全然変わらない、ただ年齢が若いだけの人に見えている。
まぁそんなのは個々人の偏りであって、全カスタマーのスペクトルを把握できる梶さんの言うことの方が確度は遥かに高いのだが、単純に理屈として、宇多田ヒカルって意識高い系の食指に引っ掛かるのかなというのはちょっとある。
こういうのは世代がモノを言う。自分なんかは、例えばメタルファンとしてKORNが出てきた時におこちゃま向けのかみ砕いたバンドが出てきたなと思った(自分にとってのHELLOWEENと同じようにね)のだが、デビューから四半世紀経った今は本格派ヘヴィ・ロックの大御所なんだそうな。ふへ~。そんなもんなんだねと。長くやってりゃそうなる。
宇多田ヒカルの場合その点希有で、デビューした途端に本格派の大御所だった。サザンがデビュー当時ふざけたコミックバンドといわれていたのに今やシーンの重鎮になったのとは対照的だ。確かに、ヒカルをバカにする世代はいない。知ってるか知らないかだけだろう。空白の5年間で露出が少なければ少なくとも単に知らないからファンになりようがない、及び昔に遡る熱心な人はすぐに辿り着く、というのは想像がつく。
でもその「お前たち凡人と俺は私は違うんだ」というタイプにヒカルが響くかというとそこがちょっと疑問でね。そういう、どの世代にも定評があると、評価が力まない気がするのよね。余計な熱が無いというか。そういう余剰のないところに意識高い系や厨二病患者は引っ掛からないんじゃないかと。まぁ憶測ですわ。真実はどうなのか。そろそろ空白の5年間のファンたちが社会に出始めてくるだろうから聞いてみたいもんだわね。
| Trackback ( 0 )
|