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無意識日記
宇多田光 word:i_
 



急に全く違う話をしたくなったので。


今振り返っても2017年に出版された歌詞集『宇多田ヒカルの言葉』はよかったなと思う。あらもう8年近くも前となるとこの本の存在を知らない人も少なくないのかな。だったら2009年の『点』と『線』なんて何をか言わんやか。


歳を取ると五感が衰えていく。嗅覚、視覚、触覚、聴覚、味覚。うちの親も補聴器つけて目医者さん通ってるもんね。他人事では全然無い。

そういう事に関心を向けた時、スマートフォンの「アクセシビリティ」の項目は大変有り難い。自分も過労で片耳聞こえなくなった経験などもあり、ここの「モノラルオーディオ」なんかにお世話になってきている。幸いまだ視力は元気なものだけど、疲れ目の時は読み上げ機能で読書するなんかはもう日常だしな。

この項目(アクセシビリティ)は、所謂「健常者」と呼ばれる人々はお呼びでないと思われていそうだが、みんな無事に生きていれば歳を取る。いつかお世話になるという意味ではこれ本当は多数派のものなのかもしれない。老いてなお生きられるほど平和で科学と医学が発達した社会と時代にこのまま居てられるなら、だけれども。


宇多田ヒカルは音楽家だ。そして、音楽は、基本的には聴覚が健在でないと楽しめない。しかし、「うた」となるとどうだろう。冒頭で触れた『宇多田ヒカルの言葉』は、もし仮に私が将来補聴器のお世話になる程聴覚がお役御免になった暁にはそれまで以上に珠玉の一冊となっているだろう。「うた」なら、まだ目で読める。目で愛でられる(嗚呼これが言いたかった)。こういう、「うた」を多角的に愛でる試みはどんどん公式でやっていって欲しい。

ニーズ次第だけど、点字版なんかがあってもいいのよね。私は読めないけど、視覚も聴覚も衰えたとしても、触覚で「うた」を楽しめる可能性。うむ、私ここまで頭も手も回ってないな。でも、少しだけでも頭の片隅に残しておきたい。

ひとまず日本語圏では高齢化社会がもう暫く推進される。愚かしく戦にでも興じれば更に加速するだろうし。若者が減るからね。そんな未来は御免だよとなれば、老いて衰える未来を望むことになる。何しろデビュー27周年間近、既に視覚や聴覚を理由にファンの交流から一歩退いてる先輩方もいらっしゃる、のだろうかな。なかなか直接そういったケースを耳にすることはないのだけれど。自分だって何か言って消えるかどうか、その時の心境になってみないとわかんないしな。


てことで、宇多田公式さんにおかれましては、2004年、デビュー5周年を祝った『ヒカルの5』で宣言されていました通り、年々老いていくリスナーとファンがこれからも喜んで財布の紐を緩め続けられるよう、今後はより一層『あなたの五感を直撃!』してくれる方向でコンテンツを拡充していってくれたらなと、そう思いました。まずはデビュー30周年くらいで『宇多田ヒカルの言葉』の続編(&電子書籍化してくれると嬉しいけど流石に売れないか?)の発売や、耳に優しいシンプルなミックスとサウンドによる旧作の再リリースなんかも嬉しいかな。アコースティック・バージョンでの再録とか。写真集やらインタビュー集も勿論大歓迎。宇多田ヒカルの「音楽家」という枠にとらわれず、どんどんと挑戦していって欲しいのでありましたとさ。



追伸:「音楽」を楽しむには基本聴覚が必要だけど、この間ソニックマニアで観たFloating Pointsのステージは、視覚的刺激のパターンだけでも音楽のリズムを感じ取ることが出来たし、何よりあの重低音は物理的な圧力として腹の底を撃ち続けてくれて快感だったので、聴覚が衰えても彼のライブを観に行くのは楽しいだろうなと思いました。まぁそれが今夜この日記を書いた理由のひとつです。


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そう、前回のオチでも触れたように、

『君ん家か、僕ん家か』―そんな意味をタイトルに込めた新曲「Mine or Yours」
https://www.sonymusic.co.jp/artist/utadahikaru/info/576395?id=aep250819

ってソニーミュージックのニュース欄に書かれちゃってるのよね。ここにある文章は恐らく各方面に配られるプレスリリースの元になっているものだから、相当フォーマルな性質を持つものの筈なんだけど、こんなにカジュアルにタイトルの持つ意味合いを初公表しちゃうことってあるかな!? あったかな!?

そもそも、宇多田ヒカルの作詞は基本的に普遍性を核にしていて、描く対象の固有性を捨象していく事でその性質が顕になっていくものだった。故に、その作詞の結晶ともいうべき曲の題名も、リスナーひとりひとりが各自自分の思い入れとイメージを投影して差し支えないものとなっていた。例えば『SAKURAドロップス』と聞いて見て、思い出すのが桜が散る事でも受験に落ちた事でも恋に破れる事でもノックダウンから立ち上がる事でも甘い飴ちゃんを舐めた事でも秋のドラマ再放送の事でも何でもいいのである。好きなことを思い出せばいい。何の指定もそこにはない。

今年の新曲『Mine or Yours』も、核のメッセージとしては「私のか、あなたのか」で十分なのであって、そこで具体的にイメージするのはコーヒーとお茶でも、自炊と外食でも、同姓と別姓でも、賛成と反対でも、行く道と帰る道でも、男と女でも女と女でも何でもよかったはずなのだ。それをここに来て、発表から半年近く、発売からでも3ヶ月以上経ってからこうやって公式文書で声高らかに謳ってくるとは如何にも不自然でな…!

まだ発表したて、或いは発表前ならわからなくもない。何も知らない人たちに対して今回の新曲のテーマはこれですよという紹介にはなる。それですら宇多田ヒカルの場合は異例だけど。しかし、寧ろ今は米津玄師との『JANE DOE』に注目が集まらんとしているタイミングであって、もしそんな目線でみるなら新しく米津玄師ファンが宇多田ヒカルを聴いてみようと思った時の導線としての役割を付与しようとしたのかなという解釈も成り立つかなぁ?

ふーむ、考えれば考えるほどわからなくなる。プレスリリースにヒカル自身が手を入れるってのも考えづらいし。あとは、昨日ちょっと触れた「新しいリミックスの為の新しいMV」のテーマがそのものズバリ「君ん家か、僕ん家か」だったりする? でもなぁ、既存の『Mine or Yours』MVからして、映像のテーマが「ビックリ・ハウス」なのよねぇ。脈絡無く唐突に落ちてくる天井と、宇宙のどこかに繋がっていそうな洗濯機。洗濯と選択をかけてるにしても、既に「家」がテーマだったと言えなくもない。ただ、被るのが心配ならいっそ続編を作ってしまえばいいというのも道理でな。あの洗濯機から先にある世界をリミックスで描いててくれたらこれは楽しいかもしれない。その時の最終目的地が「君ん家」なら伏線は綺麗に回収できるねっ。


いずれにせよ、何の目的も無しにこんなことはわざわざ書かないと思われるので、なんらかの「匂わせ」だとこちらとしては受け取っておきますね。大体、「僕の家か、君の家か」じゃなくて「きみんちか、ぼくんちか」っていう言い回し、音自体がどこか意図的なものを感じさせるのよさ。3月頭から始まったこの「Mine or Yours』のプロジェクト、こうやって年末間際まで楽しませて貰える事になって非常に大歓喜な私なのでありました。こうやって頭を悩まされるのもまた至福だからね!


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うわ、全然予想してなかった! まさかあんなほのぼのとした曲のリミックス・シリーズがリリースされて、あまつさえそのアナログ盤まで出るとはね! やったね『Mine or Yours』!

https://www.sonymusic.co.jp/artist/utadahikaru/info/576395?id=aep250819

確かに、『traveling』とか『Electricity』のようなダンス・ミュージック向けの曲調ではない、ミッドテンポで半世紀前くらいのポップ・ロック・サウンドの『Mine or Yours』なんだけれど、考えてみるとこれに近い曲調といえばまずオリジナル・バージョンの『DISTANCE』なわけだから、そのリミックスには『DISTANCE (m-flo Remix)』みたいな方法論もあるわけでね。これをライブでやった時の盛り上がりぶりは昨年のSFツアーの現地でも円盤でも確認できたことなので、料理の仕方によっては如何様にもへん化(へんげ)してくれる期待は持てるわな『Mine or Yours』に対しても。恐らくアナログ盤発売前に順次配信リリースされていくのだろうからこれは楽しみだ。


ということで、現時点では『Electricity Remixes』と同様のプロセスを経て11月26日のアナログ盤発売まで持っていくことを想定しているのだけど、となると、そうね、まずどれかひとつのリミックスででも、『Electricity (Arca Remix)』のように

“新しく『Mine or Yours(Remix)』のMVが作られる”
(或いはもう作られている)

ことが想定され得る。ソニマニで現在のヒカルさんの人外なまでの可愛さ爆発ぶりを目撃したばかりなもので、もし仮にまたもや公式に於いてあの可愛らしさの記録が増えるのであれば誠に非常に心ゆくまで喜ばしい。是非々々期待したいところである。

もうひとつは、アナログ盤のリリース・タイミングからして

「11月までのどこかで宇多田ヒカルの新曲はリリースされるのか?」

という興味がある。『Electricity Remixes』アナログ盤のリリースは7月9日であったがその約2ヶ月前の5月2日にはこの『Mine Or Yours』のリリースがあった。これに倣うならば、11月26日の『Mine or Yours』アナログ盤リリースの約2ヶ月前即ち9月中旬から下旬にかけてヒカルが新曲を出してくれるとか?

いやね、そう、この時期には既に米津玄師との『JANE DOE』が控えてるのですよね。CDの発売は9月24日でしたっけ。流石に同時期に宇多田ヒカル個人名義の新曲を出してくる事はない、、、、のかなぁ? これ結構わからんな。色々保留にしときます。


さてこれ、普通に考えるなら、『Electricity Remixes』が思ったより売れて味をしめた公式がそれならと『Mine or Yours』でも同じ事をやろうかと図に載ってくれた模様が想像できるのだが、もしそうならこちらとしてもアナログ盤を購入している甲斐があるというもの。今後もどんどん安直にリミックスを四方八方に依頼してアナログ盤を出し続けて欲しい。買う買う。その上今度の『Mine or Yours』のジャケットは宇多田ヒカル様の御近影であらせられる。まずはメガジャケ狙いになってしまうのも致し方無かろう。そして、即ちそれは前作以上にアナログ盤を買う甲斐があるということなのだ!(※ 力説注意)( ※まだ誰も配信と同じジャケットだとは言ってない)


てことで、まだちょっと先行きが不透明だわねこの件に関しては。まず『JANE DOE』でのヒカルの立ち位置がわからんからな。大黒摩季の『Promise “I Do”』みたいに一場面だけ登場して美味しい所を持っていくのか、椎名林檎との『浪漫と算盤』みたいに完全デュエットなのか、或いは米津玄師が殆ど歌ってなくてヒカルが全編…だとあの名義にはならんか。いずれにせよまだそこらへんがわからないので、宇多田ヒカル名義の新たな新曲がいつリリースされるか、これで全くわからなくなりましたな。その為の煙幕役も兼ねてるとするとなかなかの策士ぶりだな今年の宇多田公式は!


んでそんな中、今日いちばん気になったのは。↑リンク先のニュースで

『君ん家か、僕ん家か』―そんな意味をタイトルに込めた新曲「Mine or Yours」

って書いてあったこと! いや、それはそうなんだろうけど、このタイミングで言う!? なんなん!? なんかの前フリなの? もしかしてその「家」に引っ掛けて3つのリミックスの中にハウス・バージョンが待ち構えてるとか?? …わけわからんな。まぁ続報を待ちましょうかね。


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さてこうなってくると、

「来年のサマーソニック本編で宇多田ヒカル登場か!?」

という期待が出てくるわよね。ちょっと考えてみるか。


まず、活動サイクルよな。昨年“ベスト”アルバムを4月に出して9月にツアー終了、年末にライブ円盤リリース。年が明けてからリミックスシリーズからのまずは新曲一曲発表と極めて順調な流れで来ている。

ここでいちばん参考になるのは2006年6月アルバム『ULTRA BLUE』リリースから9月までのツアー『UTADA UNITED 2006』開催か。この時は、そこから

2006年11月『ぼくはくま』CDシングルリリース
2007年2月『Flavor Of Life』CDシングルリリース
2007年8月『Beautiful World / Kiss & Cry』CDシングルリリース
2008年2月『HEART STATION / Stay Gold』CDシングルリリース
2008年3月アルバム『HEART STATION』リリース

という流れだった。これと較べると今年は流石に新曲のリリースペースは緩やかなので、2026年3月のアルバムリリースは無いだろうかな。新曲10月かと思ってたら9月に米津玄師のゲスト、彼の名義曲だしな。となると物凄く早くてもアルバムは2026年6月…難しいなぁ。

これだと来年のサマソニ出演は期待できないかなと言わざるを得ない。ヒカルがライブをやるとなるとソロアーティストなのでまずバンドメンバーを集めてリハーサルからなのだ。ミッシェルガンエレファントみたいに(30周年ですね)、「え、一曲分の時間が空いた? 俺らすぐ演奏できますよ?」みたいな臨機応変は無理なのである。それは極端な例としても、来年の夏ライブをやるならもうメンバー決まってるくらいでないとね。

ただ、今回のソニマニも3年前のWall & Wallでもそうだが、サム・シェパードひとり居ればライブができるんだから、昨日も書いた通り彼がヒカルの既存曲をリアレンジして2人のプロジェクトとしてステージに立つとかなら可能かもしれない。だけどそうなると変則的なためヘッドライナーは違和感あるよね。でも宇多田ヒカルの名前を出してヘッドライナーではないというのはもっと無理だしな…。

となると、やはり来年10月以降、現実的には2027年3月までにアルバムをリリースしてそこから個人でツアーする中で、サマーソニック2027のヘッドライナーも務めるというのがいちばん現実的な解か。まぁ至ってフツーの結論だけども、ここを読んでるような人だと進学先や就職先、赴任先を「推しやすさ」で選んでも不思議じゃないので(不思議じゃないんだよ)、予め何年も前から予測を立てておくのは無駄ではないだろうね。

でもなぁ、真夏のマリンスタジアムで昼間から場所取りの為にじぃっと待ってるとか命の危険に関わるからなー、ラウトパークみたいに完全室内フェスならいいんだけどねぇ。どっかで宇多田ヒカルが歌いそうなそんなフェスないかな? 

だったらいっそ「宇多田ヒカルフェス」やる? 前座にFloating PointsとかなりくんとかLMYKちゃんとか呼んで(アルカは呼ばなくても来てくれそう)、更に米津玄師や椎名林檎と一緒に歌ったらさいたまスーパーアリーナスタジアムモードで出来るんじゃない? チケット三万円や五万円でも十分埋まるでしょう。何も既存の暑いフェスに出る事ないんですよ、えぇ。(明らかな無茶振り)


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せっかくなのでメインだったFloating Pointsのパフォーマンスにも少し触れておくか。

スタジオ盤で聴ける緻密な構築性がライブの場だとどうなるのか興味津々だったが…のだけど、ここはオーディエンスの反応を記す事で代えたいと思う。

まず、いちばん多かったのが「キック(バスドラ)が入ると歓声が上がる」勢の皆さん。エレクトロ・ダンス・ミュージックの大家だもんね。そりゃシンプルに踊りに来ますわよね。

つぎに耳を引いた?目を引いたのが、曲展開を熟知している皆さん。楽曲の勘所で些かフライング気味に声を出してくれるので、「お?次で何かあるのかな?」と身構えることができたわ。Floating Pointsのマニアってぇのも多いのねぇ。

あと1人か2人?居たのが、全く楽曲の勘所とは関係ない所で奇声を発する方。目立ちたかったんだろうかねぇ。こういうのもライブの風物詩。いいよいいよ。最初は「ライブ・バージョンとスタジオ・バージョンで構成が違ってて、それで声を上げる所がズレているのかな?」とか推測したのだけど、なんのことはない、誰も声をあげない所ならよく目立てるってことだったのね。たぶん。きっと。でないとあの無秩序さは説明がつかない(笑)。


事程左様に、Floating Pointsのオーディエンスは多様だった。音楽マニアから踊りに来た人、奇人変人まで、いろんな人が居たなぁ。あと宇多田さん待ちの我々ね。うん、勿論単独公演とフェスティバルでは客層が異なるのだろうけど、前方に居たのは直前までメインステージでやってた電気グルーヴを蹴った人たちだったのだから。洋楽ファンがメインだったとは思うけど、いやはや面白かったな。

それだけのいろんなオーディエンスにウケるほど、Floating Pointsのサウンドは間口が広かった。基本、メロディらしきものはなく、リズムセクションと装飾の電子音だけなのだけど、そのシンプルなストラクチャーってまるでリズムに合わせて万華鏡を回していくかのようで、とても心地よかった。インターバルを45分取っただけあって─と書こうとしたけど殆どの時間ひたすらセッティングでサウンドチェックしてなかったから関係ないのかな─、抜群に音が良かった。今まで幕張の展示ホールで観たライブの中でも屈指の音の良さだったね。あれだけボトムをラウドかつソリッドに鳴らしながら線の細い電子音のアンサンブルがクリアに聞こえたのだからよっぽどだよ。ダンス・ミュージックのフロアに何が必要なのかよくわかってらっしゃるわMr.サム・シェパードは。

そして、サウンドがリズミカルな万華鏡と書いたけど、それに近いヴィジュアル・イメージをスクリーンに“即興で作り上げて”投影していってた隣に立つ中山晃子! 「アライブ・ペインティング」って言うんだってね初めて観たわよ。宇多田ヒカルでいえば『忘却』MVみたいな細胞分裂的映像を、リアルタイムで間断なく次々と創造するって想像を絶するな。最後にはそれに絡めて「たった今の観客をスクリーンに映し出す」ことでライブ感の“種明かし”的なオチを作ってたな。あれ、庵野秀明が「本当はやりたかったこと」だよね。映画館でその時の客席の様子を銀幕に映し出す、ってヤツ。やっちゃいましたね。エヴァ的な感動まで作っちゃったわ。

更にビビったのはライティング。これも即興に合わせて変化してるようにみえた。それくらいあらゆる音にシンクロしていてこちらの音への没入感が加速されたわ。

この、緻密で構築的なサムのサウンド、ヴァイタルでスポンテニアスな中山晃子の映像、そして何の遠慮もない抜群のライティングの三位一体が作り上げるダンスフロアはそりゃハイクォリティでしたよ。テンポを一切落とす事なくきっちり1時間ダンス・ミュージックを貫き続けました。繰り返しになるけど、頭でっかちの音楽マニアからただ騒ぎたいだけのフェス坊主たちまで、楽しめた人のスペクトルは非常に広かったんじゃないかな。


このステージのコンセプトを予めわかっていたなら、宇多田ヒカルが歌うのはそりゃ『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』になるに決まってましたな。『気分じゃないの(Not In The Mood』を期待したこちらは見事に梯子を外されたのだけど、今回のFloating Pointsのワンポイント・ゲストとしては至極正当でした。歌はヒカルだけだったしな。

ただ、それでもやっぱりヒカルの歌メロが載ると印象が目立つな! もちろんヴォーカルものであるというアドバンテージはあるだろうけど、それにしたってキャッチーだった。そして、上手から歩いてきたヒカルにステージでの華が凄くあった。キラキラ輝いて見えたのはこちらの欲目だけではないだろう。あんなに可愛いスーパースターは反則だ。


こんなハイクォリティなステージをFloating Pointsが構築できるなら、彼にヒカルのダンス・トラックを軒並みリミックスして貰ってスペシャル・ライブをやるのもいいかもしれないねぇ。今回やらなかった『BADモード』を筆頭に、『One Might Magic』やら『Celebrate 』やら…嗚呼、来年そのコンセプトでサマーソニック2026のヘッドライナーやりますかっ? もしツアーの途中とかなら、少し違ったものを見せるのも面白いかもしれないしね。リハーサルが大変だけどね…。

…と、まぁそんな妄想はさておき、Instagramの様子からもわかる通りここまでの秀才ときっちり「ただのお友達」になったヒカルさん。まだまだ今後も2人のコラボレーションは続いていくことでしょう。この知的なダンス・ミュージックはヒカルの音に合う事請け合いだからね!


(…となると今後も、Floating Pointsが来日する度に「ゲストにヒカルさん来ないかな?」って訝る羽目になりそうですな?…それはなんだかせわしないなっ!(笑))


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週末のサマーソニック前夜祭、ソニック・マニアのソニック・ステージでヒカルさんを観てきたよ。八百万に可愛かった!

23:25 から始まったFloating Pointsのステージの中盤、手元の記録によると23:45頃に舞台右手側(上手側)から歩いて登場。お召し物はXやInstagramを参照して貰うとして、あの鍛えられた美脚がムキムキの丸出しで! いやまぁ興奮するしかないですわね。

事前に散々、

Sam : ”Hey, how are you?”
Hikki: “How has your day been?”

とInstagramで乳繰り合ってたというのに何故かその由来である筈の『気分じゃないの(Not In The Mood)』には全く触れず、『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』の冒頭付近だけ歌ってまたも上手側に歩いて帰っていったのだけど(おかげさまで5分足らずの出演でした)、勿論こちらは「最前列付近でヒカルさんを一目観れればチケット代の元は取れる!」という意気込みで居たので大満足のステージでした。あんなに近くで歌う姿を観れたのは私的には15年前のホノルル以来でしたし!

日記的備忘録としては、2つ前のCommonさんのステージからずっとソニックステージ前方で陣取ってたんだけど、寄る人並みに押されてるうちに真ん中花道柵左側最前列から数えて4人目くらい?つまりほぼど真ん中でヒカルさんの艶姿が見られて大満足でした。終演後合流したMikihhi、すーさん、スニおじさん、うめちゃん、あとProdidy観に行ってたYamadaさん(皆さんご一緒してくれてどうもありがとう!」)は皆最前列だったんだけどね〜おかげさまで凄い動画を共有してもらえて万々歳でしたけども!


さてそのヒカルさん、出てきた瞬間にまじで

「妖精か!?🧚」

と思ったね。一挙手一投足総てが可愛い! 五体総てのパーツから魅了の呪文が放たれてるんじゃないかってくらいにいちいち可愛い! やたら気分がいいのかインスト部分ではやたらと弾けて踊ってる! あんたそれ自宅のキッチンでやってるやつやろ! って言いたくなるくらいにリラックスしていた。なるほどこれはダウナーな気分じゃないのの気分じゃなかったんだなと大納得。

そうなんですよ、何人かTwitterでも指摘してたけど、ヒカルさんのあんなリラックスした笑顔、普段のツアーではあんまり見られないのよね。自身が座長として「絶対に失敗出来ない」という立場に立たされ、喉の健康の為に誰と話すかまでを制限するストイックな2ヶ月間。リハ期間も入れたらもっとだけど、そんな緊張感から解放されて歌う姿は本当に魅力的で、ゲスト出演ならではといえる貴重な体験となりました。

そうなんだよね、2009年にMikaのステージに飛び入りした時もそう、この間の4月にアルカのステージに飛び入りした時もそうなんだけど、最悪自分が体調不良でステージに穴を空けたとしてもそこまでダメージはないのよね。一曲だけの登場なんだからどうとでもなる。勿論そんな浅はかな気持ちで仕事を引き受けてるわけではないにせよ、そりゃ心持ちが違うわよね。

なので、本人からしたらソニマニ参加のオーディエンスみんなの驚く顔が見れて(これがデカい。ツアーだと喜ばれる事はあっても意表をついて驚かれることはそんなにないから…いやラフダクのアイランド・ステージとかあったか…)大満足でテンションアゲアゲだし、2時間や2ヶ月間のスタミナを考える事なく全力で歌えるし、そもそもマルセイユってヒカルにとってはカンタンな部類の歌に入るし(ヒカルにとっては、ね)そりゃハジけられるってもんですよね。


16000円(前売り料金)払って5分足らずの邂逅でしたが、一生の中での大変貴重な体験と考えると端金としかいえない金額でしたわね! あんな楽しそうなヒカルさんをこの目でしっかり心に焼き付けられた、ついでに最前から4列目で尚且つオペラグラスを使って艶やかな目元と唇をガン見できて(解像度は8Kを上回ってた…って当たり前だけど)、いやはや、急な出演でしたが「行って良かった」以外の感想は出てこないですな。


最後に、たとえ2時間のフルコンサートを観たとしても、思い出としてしっかり残るのはそのうちのほんの一瞬や一言だけだったりするので、コンサートに行くかどうかを考える時に出演時間の長短は考慮しない方が幸せですよと、老婆心ながら申し添えておきたいですね。いやはや、行って良かったなぁ。(しつこい)


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あーもーやめてーっ!
今度はm-floのTakuさんからよっ

千葉県幕張で行なわれる音楽フェス・サマーソニックは二日間開催されてるんだけど、その2日の間の真夜中を使って「ミッドナイト・ソニック」というのがあるんです。そこで今回は「MIDNIGHT SONIC curated by m-flo」と銘打ってTakuさんがスペシャルステージを展開するんですがっ

「シークレットゲストもきっといるよー!」
https://x.com/takudj/status/1956020833404776609?s=46

ですってよ! そもそも

「MIDNIGHT SONICでのm-floライブは特別なセトリを準備中‼️
新曲の披露にlovesアーティストの登場、さらに⭐︎Taku Takahashi プロデュース楽曲のコラボもあるかも?」
https://x.com/mflo_official/status/1955540175062438123?s=46

っつってるんですよ! こんなん宇多田ヒカルファンがみたら

「宇多田ヒカルをゲストに交えて『Gold 〜また逢う日まで〜』のリミックスとか『traveling(Re-Recording)』とか『DISTANCE (m-flo remix)』とかをやるんか!?』

って期待しちゃうに決まってるじゃないですか! 確かにTakuさんはリミックス担当だけど、Goldとトラベは実質ヒカルとの共同プロデュースだからね〜。そう解釈しちゃうですよ?

何しろヒカルは今、今夜のサマソニ前夜祭「ソニック・マニア」のFloating Pointsのステージに降臨することがほぼ確定してるのだから身柄は既に日本にある! なんだったら千葉幕張近辺に居る! 連日連夜のシークレット・ゲスト出演なるのか!? ですわよ。

そこが疑問点でもあるのよね。二夜連続でシークレット・ゲストとか、ある?? 流石にサプライズと言えるかどうかなぁ。今はSNSで一気に拡散するんだもんね。前の晩に幕張に宇多田ヒカル降臨!のニュースは会場のほぼ全員が知ってるでしょう。

でもそもそも、宇多田ヒカルってサマソニなら即ヘッドライナー確定のアーティストだからね? マリンスタジアムで満員の観客相手に歌うはずの人が展示ホールの小さい方のソニック・ステージにやってくるというのがね。ただ、来年以降の布石という側面もあるので、これどう運営側の意図を読み解いたらいいかが難しいな! フジロックより行きやすいから全然いいんだけど。

それはまたそれとしても、もしTakuさんのステージに来るなら『Gold 〜また逢う日まで〜』は

『Gold 〜また逢う日まで〜(Taku’s Twice Upon A Time Remix)』

をやるだろうからさ! SFツアーではついぞやらなかった『Gold〜』の、これまた世界初演奏を、もうこれっきりで二度とやらないかもしれないリミックス・バージョンでヒカル本人が歌うだなんてレア中のレアな機会。うひぃ。どないせぇっちゅうねん。

なお私個人の話としてはまず今夜のソニックマニアが終わってからだね。多分スタミナが尽きてるはずなのでたとえ明日の日中全部爆睡しても二夜連続オールナイトライブはとても想像できませんねん…まぁ経過をみながらですわね。チケットの有無の確認もまだしてないしな。


てことで、

「宇多田ヒカルがサマソニの夜に2日連続出演か!?」

といういきなり飛び出てきた話題についてでした。米津の話だけでいっぱいっぱいだったのに全くもう!



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待て待て待て待て!? 米津で色めき立ってるこのタイミングで何が起こってる!?

状況を整理してみるぞ!


・Floating PointsがInstagramポスト。本文は“Hey, how are you?”。え、もしかしてあの歌の歌詞!? そして写真はヒカルさんとのスタジオ作業!

・Hikki_StaffがXでそのURLを呟く。
https://x.com/hikki_staff/status/1955945659431051411?s=46

・Hikki Staffがその様子をストーリーズにポスト。BGMはその『Hey, how are you?』の『気分じゃないの(Not In The Mood)』!

・ヒカルさん@kuma_powerもその投稿をストーリーズにリポスト!

・サマソニ公式がHikki_staffのポストをリポスト。

・そもそもFloating Pointsは8月15日深夜、幕張メッセでのオールナイトイベント「ソニック・マニア」に出演予定


こここここれらの情報を総合すると??


「宇多田ヒカルが2025年8月15日深夜に千葉・幕張メッセで開催される「ソニック・マニア」のFloating Pointsのステージにゲスト出演して『気分じゃないの(Not In The Mood)』を歌います!」


ってことになっちゃう!?
てかそれ以外なくない!!??

うへぇぇぇ! てことはですよ! 遂に、遂に『気分じゃないの(Not In The Mood)』が世界初生演奏・初生歌唱されるわけですか! ワールドプレミアを迎えるわけですか! 22世紀のWikipediaに

『気分じゃないの』の初演日:2025年8月15日

って書かれちゃうわけですかこれは!
うわっは、まぢか〜、、、。


そうなんですよ、『気分じゃないの(Not In The Mood)』は宇多田ヒカルとFloating Pointsの共作曲なので、彼のライブでやるのは全然ありなんですよ! 3年前の2022年7月22日の表参道Wall & Wall でも彼が参加して同じく共作曲の『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』を歌いましたけど、今度はヒカルさんが彼のステージにお邪魔するということになるのね。なんてこったい。

4月のCoachellaでも事前に匂わせしてくれたおかげさまでアルカとの初共演舞台を中継で観させて貰うことが出来たのだけど、今回は宇多田公式、サム公式(忘れがちだけどFloating Pointsってサム・シェパードって人のソロ・プロジェクト名みたいなもんですねん)、そしてサマソニ公式が揃って匂わせまくってくれたおかげさまで明日の幕張メッセ展示ホール7(でいいのかな?)のソニック・ステージは23:25から超満員札止状態になるんでねーの? 大丈夫?


というわけでございまして不詳私め、明日行ける保証は今んとこないのですが、ついつい焦って明日15日金曜日深夜〜明後日16日土曜日未明に千葉幕張メッセで開催される「ソニック・マニア」のチケットを買ってしまいましたよ。今夜日付が変わるまでは前売りチケットのお値段で購入できるようなので。いや、宇多田ヒカル史上最も私が惚れた歌詞を擁する歌をワールド・プレミア・ライブ・パフォーマンスを観れるor聴ける可能性がゼロでなくなるなら前売り16000円というお値段も高くは…やっぱり高いなー(笑)。財布が思いっ切り軽くなった分、なんとか現地に辿り着けるように、何とかソニックステージに入れるように(これが難しいんだ)、そして何とかヒカルの歌声が聴けるように、あと丸一日自分自身(&同じくチケットを買った皆々様方に)祈っておきます。でも体調が優れなければ行かないよ。元気でいてこそのライブだもんね。今んところなんともないけど、何かの感染源になるとかイヤだかんねぇ…。


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FFさんにも兼ね推しな方が何人もいらっしゃったので「いつか共演を」という祈りの言葉は幾度となく届いていたけれど、その「いつか」がこの2025年夏秋だと予想していた人は何人居たのだろうか、この「米津玄師×宇多田ヒカル」の最強タッグ!

最強、というのは誇張ではないだろう。近年のトップ再生回数アーティストたちは軒並みテレビアニメ/アニメ映画のタイアップでその実力の程を発揮してきていた。鬼滅の刃の皆さんは言うに及ばず、Official髭男dismやYOASOBIやMrs.Green Appleやあれやこれや…その中でも、特に米津玄師と宇多田ヒカルは対象作品への理解の深度が際立つ2人として、彼らのファン以外からも一目置かれてきていたのだ。それは時に原作者や映画監督の理解度すら追い抜くような、シンガーソングライターならではの気迫のようなものを、この2人は共通して持っていた。

決して音楽や作詞に対するアプローチの詳細が似通っているわけではない。ただ、2人とも創作上で己に一切の妥協を許さない。対象作品の真髄を見極め、時に作品自体のクォリティをひとつ上げる事まで成し遂げる。2時間とか5時間とかのアニメーションが作り上げる精密かつ壮大な世界観を、たった4分で総て底上げしてしまうのだ。

ここで2人のコメントを見てみよう。


***** *****


劇場版『チェンソーマン レゼ篇』エンディング・テーマとして、米津玄師, 宇多田ヒカル 「JANE DOE」が起用されることが決定しました。

米津玄師が作詞・作曲を手がけ、宇多田ヒカルさんを歌唱でお迎えしました。

米津玄師 コメント
誰に歌ってもらうかは深く想定せずこの曲を作り始めたのですが、作っていくうちにどうも宇多田さんしかありえないという気持ちになりとにかくオファーさせていただきました。メランコリックでありながらも風のように吹き抜けていく宇多田さんの歌声がこの曲に乗った瞬間、あまりのことにはっと息をのみながら感激したのをおぼえています。一人の音楽を作る人間としてこの機会をとても光栄に思います。

宇多田ヒカル さん コメント
オファーを受け、どうなるかわからないけども是非やってみたいと思い挑戦させて頂きました。自分らしさを追求するシンガーソングライター同士誰よりも理解し合える部分と、それぞれの表現方法の対照的な部分に戸惑いながら手探りで突き進んだ先に、互いの新たな一面が現れたことを感じてもらえたら嬉しいです。


https://x.com/reissuerecords/status/1955645628194906201?s=46


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ここで注目したいのは、ヒカルのコメントの英語版だ。

『Both of us being uncompromising singer-songwriters』

あえて直訳してもらうと、

「私たち二人は妥協を許さないシンガーソングライターです」

これである。ヒカル自身が、米津玄師と宇多田ヒカルという2人のシンガーソングライターを形容しようとする時に真っ先に持ち出したのがこの『uncompromising』、“妥協を許さない”だったのは象徴的だ。ここの部分の共感がまず2人にはあるのだと思う。


今回のコラボ、アーティスト表記が

「米津玄師、宇多田ヒカル」

なのは興味深い。2人の間を繋げるのが「、」、コンマなのよね。withとかfeat. とかではなく。作詞作曲:米津玄師でヒカルは歌にゲスト参加しただけらしいのだが、その偏ったバランスもなんのそので対等な2人であることがよくわかる。同じシンガーソングライターとしての共通点がその“妥協を許さない”ところだった以上、その結実にも決して妥協を許さなかったのだろう。エンディング・テーマのクォリティは保証された。あとは映画の出来次第だな。


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うぅむ、こうやって毎月…かどうかわからないが、ETV「オノマトペロディ」を通じて宇多田ヒカル作曲のトラックが増えていくのなら是非音源で欲しい所なのだが、うーん、流石にETVの素材を即商業に乗せるのは少し憚られるよね。5年続いて60曲くらい集まったらミニアルバムとしてリリースしてもいいんだけど、そう簡単に出来はしないしそもそも5年コンスタントに続く保証も全く無いし。

うちらより少し下の世代の人たち、即ちガラケー上等世代なら「着うたにしてくれれば買う」とか言うかもしれなかったなぁ。今思い出しても210円(当時は消費税が5%だった)で30秒のトホホ音質な音源を買わせるってのは凄い商売だったなと思うが、欲しい人は欲しいよね。

かといって、じゃあサブスク第1期最初の10年を経た現代にストリーミングで数秒、数十秒のトラックを流すとかしたら「宇多田ヒカルの新曲出たの!?」と飛び付いてくる人たちをがっかりさせる事請け合いなのよね。Apple Musicはお気に入りアーティストの新曲新譜は通知くれるからな。中身を知らずに飛びつく人も多かろう。なので、これも悪手。

だったらYouTubeショート動画やTikTokでそのまま流す?いやぁ、流石にあれはバズらんでしゃ。よっぽどおかしなオノマトペの言い方でもしない限り。ってかETVの音源と映像はそんな使い方想定してない、かな。

となると最も現実的なのは(?)「オノマトペロディ」をゲーム化してサントラをリリース!とかかなぁ?? なんとなくあれ、知育ゲームに発展させたら面白いと思うのよね。そこのBGMやSE&声の出演を宇多田ヒカルが担当したら、グッといろんなものが身近に手に入る気がする。

ETV、NHKは難しいんだよ…。こちらとしては「みんなのうた」で放映された『ぼくはくま』の「まくまくん」アニメも正式に手に入れたいとこなんだけど、当然一度も商品化されたことないのよね。宇多田ヒカルpresents名義の『ぼくはくま』ジャケットにあんなに堂々と登場しておいて、だよ!? 困った案件なんですよNHKの仕事は。

てことで、どこかでウルトラCというか(え、体操の難度ってJまであんの?)、かなりトリッキーな事をしないと「オノマトペロディ」の音源化は難しいと思うので、みなさん録画した映像は消さずにずっと持っておきましょうね!


嗚呼、全部のオノマトペロディを繋げた完全版をコンサートの幕間に会場上映して後々ライブBlu-rayで堪能する、という手があったか…それなら前回の謎アニメよりウケるかもよ…?


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ETV「オノマトペロディ」第2回観たわよっ。

しかしあれだね、この番組の趣旨。「感じたままでいいんだよ」と個々人の感性を重んじつつ「(でも世間ではこう表現するのが一般的だからね)」と定型として普及している大人にはお馴染みのオノマトペもそのまま差し込んでくるこの感じ、昨今の教育事情ジレンマが凝縮されてるようで何とも趣き深い。確かに、まだまだ社会としては突出した個性ははみ出し者として叩かれ易いからね。農村が生命線だった時代や地域であれば村八分にも一分の理があったのかもしれないがグローバルな現代では最も非合理的な方法論になりつつありその反動が昨今の以下略。個性を尊重した教育こそ能力を伸ばすはずという本音の部分と、でも人と違うと叩かれるよねという現実の部分の葛藤が透けて見えるの、私は嫌いじゃないですね。

そのなんとも噛み合わないような歯切れが悪いような空気。宇多田さんはきっと大好きなのでこれはこの番組のコンセプトを理解した上で協力しているのかもしれない。y6t氏に声を掛けられたからだけじゃなさそうだね。


さてさてその折角の第2回なんだけど! 第一感想は、

「ヒカルかどうかわからなかった」

というのが強いっ。

今回のテーマは“夏”ということで、「ギラギラ」「キラキラ」「ジリジリ」という第1回から進んだ「類似例」ってのに挑んだのだけど、さてはこれ放送の順番に作ってるのか? 早くも「こんな感じか?コツを掴んだぞ。」とヒカルが言ってるかのようでいきなりなんだか熟(こな)れている。その3つのアニメパートの音楽も声優ぶり(?)もそうだし、本人曰く『HEAT WAVE』と名付けたエンディングテーマもまさにタイトル通りのイメージで、なんだか「合わせに行き切れなくて個性が出ちゃった」第1回のそれ(タイトル不明。“Thunderstruck”とかだろうか?)に比べて凄くプロっぽい。逆に、しっかり仕事しちゃったことで手癖感が無くなり、宇多田ヒカルの指紋を見つけては歓喜する勢(あと何人いるんだその勢は)にとっては少々寂しい感じ。

とはいえこういうのは螺旋階段。プロっぽさが熟れ切ると今度は余裕が出てきて個性が出てくる。「型破りは型をまず身につけてから」という芸の常道を歩んでるに過ぎない。また次回は異なるフェイズに突入してくれているだろうから今月はこれで楽しんでおこうかな。

って、そうそう、「今月」っつってるから、月一が目安なのかもしれませんね。四万何千分のうちの五分だけのこの供給。全然ちょうどいいのかもしれません。まぁ全編だと一曲分の長さなんだから月一1曲なら供給過多なくらいだもんねぇ。


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私も半世紀近く生きてきて、若い頃のようには全然脳が働いてくれなくて(その割には日記の調子が21年間あんまり変わらないのが面白いんだけどその話はまたいつか)、それで歳取ると感性が摩耗してきて何にも感動できなくなってくのか宇多田ヒカルにも感動しなくなっていくのかと思いきや、いつ観てもヒカルさんはかわいい。とびきりにかわいい。お前は中学生かというくらいに常にときめく。感性自体は摩耗してるはずなのにどういうことだと半ば怒りを交えながらよく思う。

んで最近気が付いたのが。まぁ薄々わかってたことなんだけど、自分の中にはヒカルさんの歴史がちゃんと記憶としてあるわけですよ。なので、いま現在の宇多田ヒカルがこんな表情をしていることの、この表情に至るまでの歴史を、今の顔から嗅ぎ取ってしまうというか捏造してしまうというか、記憶の連なりの果ての笑顔っていう認識が自然に生じていて、なんというか今のヒカルさんの魅力はここに至るまでの総ての表情の総和のように感じられて、いやだったらこれもう敵わないよなと。27年分積み重なったとびきりの笑顔にまとめて押し寄せてこられたらね。(チェリー師匠の自作Tシャツを連想しちゃうね。あれも圧巻。)

なので、これだけ高齢化が進んだ日本国社会ではありますが依然女性に対しては若い方がいいみたいな風潮が根強く残ってるんだけど、こちらからしたら42歳のヒカルさんは物凄く魅力的なまま、いやさ今まで以上に魅力的にみえててね。いやいい女だこりゃ。宇宙一いい女。ますますしっくりくるね。

なので、確かにこちらの感性は摩耗してるかもしれないけれどその分現在に至る歴史とか知識とか記憶とかを昔よりも沢山携えてるので、今の宇多田ヒカルに接して感じる魅力は減るどころか増すばかりでありまして。

そうなってくるとね、気をつけないといけないのですわ。ヒカルが少々つまらない仕事をしたとしても、こちらはついつい過去の実績を礎にした評価を下してしまうというね。これは常々注意してます。

実際、ここまで来ると、私にとって人生の半分以上は宇多田ヒカルと共にあったので、単純に思い入れが深いんですよね。凄くシンプルに。なのでたった今ヒカルの歌の才能が根こそぎなくなったとしても、抜け殻の宇多田ヒカルであっても愛してしまうのだと思います。凄くえぐい言い方をしてみると、「過去に宇多田ヒカルだった何か」は、仮にそうなったとしても、私にとってこれから一生愛し続けても何の後悔もない存在になっている。最早「いい歌を作って歌うから」とか「かわいいから」すら要らない、「今まで宇多田ヒカルだったから」という“愛着”だけでずっと生きていけるというか。それくらいの存在になっている。

となると極論仕事の内容なんか本音のところではどうでもよくなってくるので、かなり意図的に評価や批評をパンプアップしていかないといけないなと。

でもねぇ。世代差もあればヒカルが正直になったのもあったりで、今の若いファンって穏やかで優しいのよね。勿論裏では何を言ってるか知らないけれど、Twitterとか Instagramを読む限りにおいては凄く平和でさ。ヒカルの次の仕事が気に入らなかったからって吠える人、昔に比べたら物凄く減ってるのよね。

いや実際にそう、というのはあるわね。3年前のアルバム『BADモード』の到達度は過去のどのアルバムより高みにあったし、そりゃ不平不満も減るのが道理かなとも思うけど、音楽性自体に関してはかなりの振り幅があるじゃないですか。アルバム『初恋』とアルバム『BADモード』、歌手が違えばファン層は物凄くズレそう。それくらいに音楽的には多様で常に変化を続けてて全体像が捉えづらい。だったらどこかの時点で音が好きでファンになった人が他の時点で物足りないと思ったとしても不思議じゃない。

でもそういう一切合切を昨年、“ベスト”・アルバムとそれに伴う全国(+台北香港)ツアーで、生身の身体と全力の歌唱でまとめにきてくれて。表情の裏に連なる歴史を、過去曲を今の声で歌うことで音楽的にも昇華して、そして今年まで来てるのよね。

なのでこうやってツアーを経て、若いファンたち、ヒカルさんより歳下の人たちは、ヒカルの表情をみて「かわいい!」と思う気持ちがどうなったのか、少し知りたいところはあるのよね。映画館やBlu-rayで過去のヒカルも観て、今に連なる若い頃の姿も頭に入って、それを「老けたなぁ」と思ったのか「今も素敵」となったのか「今がいちばんいい」となったのか。

もちろん歌に関しても。どの時代のどの歌が好きなのか、SFツアーとLive Chronicles を通じて何か変化があったのか。あったのならどう変わったのか。

こちらとしては上述の通りついつい「今がいちばんいい」とか言っちゃうんだけど、それがフェアかどうかは年々わからなくなっていく、はず。なので、そうなのよね、若い人たちの「率直な気持ち」って、どこにいけば聞けるのかねぇ? そこらへん、少し探してみたいと思ってます。UGFを経て、ますますその想いが強くなりましたよ。


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映画『国宝』を観てきたよ。これから既に観た人向けにネタバレ全開でレビューするから注意してね。観てない人には一言、

「邦画好きならチケット代2000円は安過ぎるくらいに高品質!」

とだけ言い添えておくよ。私はレイトショーで観たので1500円だったけど、2000円で全然よかったね。

なお、今回特別に取り上げるのは単純にたまたま書く時間が取れたからなだけでそこまで他意はないよ。普段からどの映画を観ててもこれくらいの分量の感想は頭の中に生じてるよ。その一例ってことでね。


さて。日本中の映画館で「鬼滅の刃 無限城編第一章」がスクリーンを占拠する中しぶとく生き残って今年初の(そして通算でも4作品めの)実写邦画興行収入100億円を窺うまで来た近年稀に見る大ヒット作品が映画「国宝」だよ。吉沢亮&横浜流星のダブル主演で描く歌舞伎の世界の物語だよ。

吉沢亮は宇多田ヒカルが『Gold 〜また逢う日まで〜』を提供した映画「キングダム」での嬴政役なんかでもお馴染みだね。他にも、『花束を君に』を提供した「とと姉ちゃん」の主役常子役を務めた高畑充希とか、一緒に餃子を作って食べた杏さんの父君である渡辺謙なんかが出ているよ。

こほん。さてここからは口調を戻して(なぜかサイエンスライターの彩恵りり氏の口調が憑ってた)。


冒頭の数分間、いやさ数十秒を観てまず思ったのは、「この監督は邦画の手法と文法を知り尽くしているな!」ということ。ヤクザと芸妓とカチコミと、夜と冬と雪と血と涙と。何もかもが撮り慣れてるというか、過去の邦画の培ってきたノウハウを濃縮して継承している人が撮った映画だなと感じた。そうして高まった期待を裏切ることなく、あらゆる既存の文法を駆使して3時間にも及ぶ一大絵巻を紡いでいく様は圧巻だった。邦画偏差値75で邦画大学にトップ入学してそのまま主席で卒業したみたいな、映画の中のセリフともシンクロするけど“ずっと順風満帆でエリートコースを驀進した”映画だった。

しかしそれ以上に私が感心したのは、そしてこの映画で最も唸らされた点は、「時代考証の質の高さ」だった。映画を観終わってみればなるほど、縦書きの字幕で現れる、「四年後」や「八年後」に随して、物語上は直接必要にはならない「一九六四年」とかの西暦の年号が出てきていたのが思い当たった。あれは、時代考証に自信を持ってるが故の字幕だったのだろう。この時代にそぐわないものは何も映っていないぞ! この時代にあるもの、この時代ならではの服飾や建築、そして人の在り方を正確に描写したぞ!という矜持が見てとれた。普段映画観ないから知らないけど、こういうのって珍しいんでない?

そして、更に圧巻だったのは、その完璧な時代考証に即して「昭和から平成・令和にかけて起こった価値観の激変」を踏まえた上で、令和七年に人々が映画館で鑑賞するにあたって違和感や疎外感、脱没頭感を持たないように最大限に厳選した台詞回しや舞台回しを設えていた点だ。タバコの取り扱いとか、口の悪さとか、暴力の取り扱いとか、映画ファンは普段ポリティカル・コレクトネスに敏感だからね、そういうので引っ掛かってしまうと映画にのめり込みきれない。そこの見極めが素晴らしくうまかった。昭和の空気を令和の今に違和感なく運ぶ事に成功していた。このドラマを描くにあたって、この上ない援護射撃になっていた。唸った。

それを受けて、その細かい指示をクリアし切った役者陣の演技が凄まじい。私は歌舞伎については素人なので正確なことはわからないが、特に主演である吉沢亮と横浜流星の歌舞伎の演技は鬼気迫っていて、喉の使い方も本職と遜色なかったように思われた。何より、全部代役無しで演じる中で、ちゃんと俊介より喜久雄の方がほんのちょっとずつ踊りが上手なのよね。あれ凄いなぁ、2人とももっと上手く踊れる中で成長具合を調節して演じたってことでしょう? どんだけ歌舞伎の訓練積んだんだか。たかが映画一本のためにここまで身を賭すとは、これまた映画のテーマにメタで沿った躍動ぶりだった。王騎役の為に体型(どころか多分人格まで)変えてくる大沢たかおの役者バカぶりを思い出したよ。

まぁいちばん凄いと思ったのは「おばあちゃん」こと人間国宝万菊役の田中泯だけどね。御年80歳か。素の演技はそうでもないが、顔だけで演じた時の迫力は一線を画してたな。私この人本職だろうなと思ったもん。節穴なことに違ったけど。(彼はダンサーさんなんだって。知らんかった。)

まぁこの亮&流星の美しさを堪能できるだけでも映画料金の元は取れるよね。ここで私が「男でも惚れ惚れする」とか言えたらよかったけどそうは思わなかったので言えません。いやどうでもいいんだけどね。


しかし、だ。そこまではいいんだけど、そこから評価が分かれる気がするんだよね。どのレビューも絶賛なんだけど、これ脚本弱くない? いや、確かによく出来てるんだよ。才に恵まれた喜久雄と血筋に恵まれた俊介。結局は血かと諦めかけた喜久雄と、恵みであったはずの血でキャリアを断たれる俊介。そうなのよね、糖尿病って遺伝要素あるのよね。そこの運命の皮肉と対比の描き方は見事だったし、曽根崎心中の「足首を取る」場面に多義性を持たせたアイデアも凄かった。そこらへんには唸らされた。

でもなー。結局「豪華な昼ドラ」じゃない?これ。悪魔と取引してでも芸を極めて人間国宝になった役者の凄絶な人生。定番モノとして描く分にはいいのだけど、じゃあこの作品が邦画の歴史に名を残すかどうかってレベルで話をし始めると、独自性に欠けるというか。あらすじ程度しか知識ないけど、2人の主人公の運命をやや図式的に戯画的にテンポよく描き分けてくとこなんて、韓国や中国の長編連続ドラマみたいじゃない? そのボリュームを3時間に収めたのは凄いけどね。竹野とか綾乃とか尺ギリギリだった気もするけど。

なので、これだけ様々な「映画としての凄さ」が満載だから多分映画を観慣れてる人ほど絶賛するとは思うんだけど、その技巧やノウハウの集積への評価を離れてひとつの作品として見たときにいのいちばんに訊きたくなる

「何が言いたかったのか」

という

“1作品として統一されたメッセージ性”

について、いまいち判然としなかったな。ひとつ目線を下げればいくらでもあるのよ。血筋重視の梨園の空気とかメディアの悪辣さと無神経さとか、男女の機微とか親子の愛とかたくさんたくさん盛られてるんだけど(ここらへんも長編ドラマっぽい)、全編通して言われてることって「芸を極める人生の悲喜交々」ってことで、そんなん「芸のためなら女房も泣かす〜♪」って歌われちゃうくらいに擦られ切ったテーマで、ねぇ? こちらとしては「それだけかい?」ってなったよね観終わった時。例えばヤクザの息子ってオープニングも、週刊誌にすっぱ抜かれただけで特に劇的な仕掛けじゃなかったしな。普通に国宝になって終わった。最後の最後に隠し子がやってきて言うセリフも、あれ人によって評価が分かれる気がするしね。あそこを素直に飲み込める人にとっては百点満点中百点の映画だと思う。

逆に言えば、こういう王道の物語をこの「国宝」で初めて観る人は幸福なのよ。と、思ったんだけど、この映画PG-12なのか!? うわ、こどもたちこそこの作品を観て邦画の何たるかを知ってくれた方がいいのに。そこは勿体無いなぁ。でもPGってのは「親がOKしたら12歳以下でも観ていいよ」なんだよね? 世の親御さんたちはそこらへん吟味して欲しいっすね。


2025年の今、この「国宝」がそれらのどちらの評価で定着するかで、邦画の未来が変わるかもしれない、っていうのはちょっと思ったね。私からしてみると、この、既存の邦画の手法を高レベルで凝縮した、王道の脚本の映画を絶賛して評価したとしたら、ここから邦画特に実写映画は歌舞伎と同じく「伝統芸能」に舵を切っていくのではないかなと。何をすべきかを体現する人間が後進に基本的に同じことを伝えていく世界。いや勿論、歌舞伎の世界は「ワンピース歌舞伎」とか色々と新しいことやってるけどさ、世襲システムとかが変わってなさそうだからね。

或いは、映画マニアにはウケがいいけど、作品としての斬新さとかアイデアの閃きとかはそうでもないという評価になるか。もしこれがアニメ作品ならそう言われてた気がするなぁ。今年遂に歴代邦画興行収入トップ10が全部アニメ映画になったと話題になってたけど
そこにこの「国宝」が割って入ってきたことが今後どんな影響を与えるか、結構大きな分水嶺になるかもしれません。


と、まぁここまでがまぁ普通のレビューで。ここからは私ならではの視点で。音楽ですよ、「国宝」の音楽!

舞台が歌舞伎の舞台なので(ややこしい)、当然舞台上に邦楽の楽器演奏者がずらりと並んで音を出してくれているのですよ。笛に太鼓に三味線に。なので全体的な雰囲気は常に純和風なんだけど、物語の見せ場で悉く外からメタに西洋楽器たちが!バック・グラウンド・ミュージックとして!鳴り響いてくるんですよ! バイオリンやビオラやチェロやコントラバスが!ついでにたまにピアノも! 一場面を除いて重要な節目ではいつもいつもいつでも!

それがまぁ笑っていいのか泣いていいのか。これ、映画館で観て聴いてるから余計にそう感じたのよね。ドルビーで7.1chで邦楽の更に外側から洋楽が押し寄せるよ! 純邦楽が流れていようが関係なく、感動の場面のニュアンスは西洋の楽器で演奏するよ! どう?劇的でしょう?

ってなぁぁぁ!? なんなんそれ。つまり、この作品の「映画的カタルシス/感動と興奮の頂点」ってことごとく西洋器楽演奏曲に頼ってるんですよ。日本語を話す主役2人が渾身の声で演じて!三味線が緊迫感を出して!たまに笛がひょろってたけどあれはいいの?純邦楽の妙味とか知らんけど!日本伝統の歌舞伎の凄味を次から次へと銀幕で表現し切ってさぁクライマックスで西洋風映画音楽がずどーん! いやほんま何したいねんなこの映画!?

っていうのが3時間ずっと引っ掛かってました。だったらその曲を生楽器で演奏するコンサートを聴きに行った方がずっとコンパクトに感動の要点を知れるんじゃね? 映画としてそれでええの?ってなってた。邦画のノウハウをここまで極めたんやから、ハリウッドでドルビーなオーケストラに頼るのはやめて欲しかったな!というのが正直な感想なのでした。

いやもともと、「性的消費」とか「性的搾取」とかと似た意味で「音楽搾取」がずっと私気になってたからこういう捉え方になってるんだけどね。感動する小噺YouTubeとかでしっとりとしたBGMが流れて感動を高めてくれるけど、それ片方だけにした時に本当に効果があるのどっち? 案外小噺自体より器楽曲のみの方が泣かせてくれてない? なのに人々は曲のことなんてあるかないかも気に留めずに「いい話だねぇ」って映像や言葉の方を絶賛する。なんとなく、音楽って人々に与えてる感動を過小評価されてるどころか無視されてる気がしてならないってのが普段ずっと思ってることなので、この映画「国宝」をみて、劇中に流れる純邦楽と、劇の外からサウンドトラックとして押し寄せてくる西洋風音楽の対比が、その積年の不満にあらためて火をつけてくれた感じはあったわ。そういう意味でも思い出深い作品になりましたとさ! 以上!







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ヒカルさんからのつぶやきが来た。

『かわいいオノマトペの妖精たちが登場するアニメパートの音楽と、妖精たちの声(渾身の出来栄え😤)、そして毎回変わるラストの実験的な映像+音楽作品の音やってます。月曜の夜と火曜の午後、観れる方はぜひ観てみて〜👩🏻‍🔬💚』
https://x.com/utadahikaru/status/1954201751189700939?s=46

ストーリーズもかな。ほうほう、『毎回変わるラスト』とな。確かに、前回の映像はその時取り上げた雷鳴のオノマトペ「ゴロゴロ」を基調にしていたようなので、今回はその「ギラギラ!キラキラ!ジリジリ!」とやらを基調にしたy6t氏の映像にヒカルが音声をつけるということか。不定期番組とはいえ毎回宇多田ヒカルが手掛ける新音源が聴けるとは贅沢な番組だな! 自ら手作りした2013〜2014年のラジオ番組『Kuma Power Hour with Utada Hikaru』でもオープニングやジングルを自ら制作してたけど、毎回新作ということはなかったからな。

更に「アニメパートの音楽」も手掛けているとな!? 旧教育テレビ現ETVの番組を視聴する時に注意しなければいけないのは、同じキャラクターが手描きアニメーションやCGや人形劇や実写の人間や着ぐるみにまたがって登場する点だ。よくあるのはオープニング・テーマに乗ってアニメーションが放映されて次の瞬間にはNHKのGスタジオあたりで実写に変わるやつな。しかも工作番組とかだとオープニングでアニメのやつが着ぐるみや人形になったまではいいけど手元を映す時に普通の人間の手指になるんだよね。それを観た幼少の頃の私は今の言葉でいえば「グロいな」という印象を持った。幼児を相手にあの世界観の揺さぶりはなかなかに容赦無い。

という風習の御多分に漏れずこの「オノマトペロディ」でも人形劇パートとアニメパートがあって同じキャラクターが登場するのだが、人形劇パートの音楽はほぼ確実に宇多田ヒカルではない。ヒカルはあんな華やかなトランペット入れない。…と思ったけど『Kiss & Cry』や『あなた』とかあるか。なので断言はできないけど「まぁ違うかな」と思っていた。オーソドックスな劇伴音楽だったね。その流れでアニメパートの音楽をちゃんと聴いてなかった点は素直に反省したい。言われて聴き直してみると、おぉ確かにヒカルのっぽいリズムパターンから入っている。

(※ 毎度の注釈になるけど、「ヒカルっぽいリズムパターン」と言った時にどんなものを想定しているかといえば、UTADAの『EXODUS』(2004年)収録のほとんど同じ曲である『Opening』と『Crossover Interlude』を聴き比べた時に、『Opening』で鳴ってなくて『Crossover Interlude』で鳴ってるリズムセクションがまさにそれなのだ。まぁつまり、この2曲は『Crossover Interlude』がヒカルによるオリジナルで、『Opening』がピート・デイヴィスによる”『Crossover Interlude』のリミックス”という関係性になっている。)

ふむ、ここの音楽を、うっかり聴き逃してい訳たな私。ここんとこ、次回(もう明日か)の放送ではしっかりとチェックしておきたい。こちらは毎回新作が飛び出すかどうかはわからんわね。劇伴として何曲かをあらかじめ渡しておいて好きに使ってくれってのがパターンだろうし。いや勿論、細かいシチュエーションの注文もあったりするだろうけどね。「楽しそうにオノマトペを口にする2人の気持ちの昂りを表現するような」とか「オノマトペにしづらい音を耳にした時の不可思議な雰囲気で」とかな。こんな頼み方をしたらTAKUさんに「抽象的!」って言われちゃうかもだけど。(※ UGFのオープニング・トークでそんな話が出てました)

にしてもほんといいタイミングで新情報出してくれるね。UGFに関わってる人間なんてファンのうちのほんの一部なんだろうに、その人たちが抜け殻になってるところに来てくれて。実際は偶然だろうけどこれは「スタッフな粋な計らい」だと受け取っておくのがお互いに幸せだろう。ETVなのでリアルタイムでなくてもNHKプラスで視聴できるはず。受信料払ってない人は邪魔な字幕を我慢して視聴だ! なお私は払ってます。テレビは殆ど観ないくせにねぇ。


そして最後に、

『妖精たちの声(渾身の出来栄え😤)』

にも触れておかなくてはね! ドヤ顔かわいい!(※ 妄想した) なお「どや」以外にも「とくいげ」とかでも変換できたりするよこの絵文字。これに関してはいちばんの呼び水なので、渾身でなくてはね! なんというか宇多田ヒカルの声優仕事は普通の人間の役はやってこないという方向性で定着すんのかね。それはそれでいいか。そのうちワームホール役が来たら是非声を当ててほしいねぇ。てことで放送、楽しみにしてますっ!


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UGFが日曜日だったもんで、いやはや今週は疲労が大きかったわ。なぜよりによってこんな週に連日残業になるかな。柱稽古編かな?(なんのこっちゃ)

他にも体調崩してる人がちらほら。お大事になさってください。しかし、Wall & Wallはスタンディングのライブ・イベントだったからね! 嗚呼、事前にある程度呼びかけときゃよかったな。うっかりしていたぜ。今回の内容。


メタラーはことあるごとに頭を振るけど、たぶんあれのルーツってライブ会場ですし詰めにされながらも暴れたい衝動を発散したくてでも身動き取れなくて、ってことでもう頭を振るくらいしかできることないわっ!ってんでヤケクソで頭を振り始めたあたりのことなんだと思うのよね。なのでメタラーはすし詰めのライブに慣れてるのです。(「こら!安全靴でクラウドサーフなんかするんじゃねぇ!」etc. )

メタルのライブなんて、はしゃぎまくりで汗まみれ、叫びまくりでよだれまみれ、ペンタトニックスケールの咽び泣きに涙まみれでそりゃもうあらゆる体液が飛び交うのがデフォルトだからね。昔から感染症を貰うなんて「そういうもん」だと思ってたわさ。

でも、例の「コロナ禍」ってやつで、様子が変わっちゃったよねぇ。ライブやったら叩かれてな。まぁ流行が全世界規模になったから統計上政務上一律に禁止するしかなかったのはわかるんだけども。「ライブ行って次の週具合悪くなる」っていう凄くローカルな話に留まらなくなってしまったのでね。

確かに、そういや私以外でUGFにマスクして行ってた人1割も居なかったな…今思い出しても3人くらいしか浮かばないし。そんな私も写真撮影の時は外してたしな。

てことで、ポストコロナ禍の令和の現代に言ってもしょうがないことなのはわかってるのですが敢えてもう一度言わせてもらうと、ライブ行って風邪引いたりは

「よくあること」

なので、気にするなってのは少し違うんだけど、ある程度はそういうもんなんだと覚悟しておいてくださいな。私はマスクしてたので感染とかはなくて、ただただ純粋に疲れが溜まってる上に#UGFタグを辿って深夜までツイッターしてて寝不足なだけでして。おう、自業自得だよそれがどうしたっ!?(笑)


祭りの後の過ごし方なぁ。昨年のSFツアーは、終わってすかさずBlu-ray発売&映画館行脚フェイズ&写真集発売モードに突入したからね。なんかその流れのまま2025年の夏まで来てる。そんな中で、前も言った通り、少し公式に間が空いた瞬間にUGFだったってのは、お見事でしたわね。

そしてついさっき、公式からオノマトペロディの新しい告知が来た。うわ、いいテンポで来てるんじゃない? 放送は来週の月曜か。また一言だけの出演だとしても、元気にしてるなら別にいいぜ! 出来れば曲をも少し長く流してほしいがあの番組サイズでは1秒たりとも余ってないだろうな…フルサイズをみんなのうたで流すのはどう!? 歌詞がない!? だったらオノマトペだけの歌詞つけちゃえよ! …夢は広がりますねぇ。

こほん。私、明日からかなり連休なので、日記の更新はここから暫くあるかないかすらわかりません。ひとまず、今週はお疲れ様でした! みんなゆっくり休んでね。土日働いてる人も多いけどさ!


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