大江健三郎「空の怪物アグイー」読了
本作品は大江健三郎フェアのリストには入れてなかったんですが、書店で見つけたので読んでみました。
7編からなる短編集です。大江の発表した長編につながる作品が多く編まれています。最初の「不満足」、これは「個人的な体験」の何年か前の設定になっているし、表題作である「空の怪物アグイー」はやはり「個人的な体験」の裏バージョンとでもいいましょうか、「空の…」では、子供を見殺しにしてしまって、その亡霊が時々空から降りてきて主人公に語りかけるという話になっています。
全体に軽い仕上がりになっていて、「芽むしり仔撃ち」とか「遅れてきた青年」などとは全く違った作風になっているのに驚きました。今までの大江作品は、全体に重厚で疲れるという思いでありましたが、こんな作品もあったんだ、と意外な気持ちです。
この中の「ブラジル風のポルトガル語」という短編が、次に読む予定の「万延元年のフットボール」につながる小説ということで、ちょっと楽しみです。
書店で以下の本を購入
大江健三郎「われらの時代」
本作品は大江健三郎フェアのリストには入れてなかったんですが、書店で見つけたので読んでみました。
7編からなる短編集です。大江の発表した長編につながる作品が多く編まれています。最初の「不満足」、これは「個人的な体験」の何年か前の設定になっているし、表題作である「空の怪物アグイー」はやはり「個人的な体験」の裏バージョンとでもいいましょうか、「空の…」では、子供を見殺しにしてしまって、その亡霊が時々空から降りてきて主人公に語りかけるという話になっています。
全体に軽い仕上がりになっていて、「芽むしり仔撃ち」とか「遅れてきた青年」などとは全く違った作風になっているのに驚きました。今までの大江作品は、全体に重厚で疲れるという思いでありましたが、こんな作品もあったんだ、と意外な気持ちです。
この中の「ブラジル風のポルトガル語」という短編が、次に読む予定の「万延元年のフットボール」につながる小説ということで、ちょっと楽しみです。
書店で以下の本を購入
大江健三郎「われらの時代」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます