
発足して13年目、第157回、参加者はこれまでの最多タイ、14組56名を数えるまでに成長した。
ぼくは幹事として賞品を用意する係りだ。昨日賞品に当てるJCBカードが届いた。
これを封筒に仕分けする作業がけっこうたいへんなのだ。


合計90袋の仕分けをしなければならない。
袋に仕分けしながら、ぼくはサッカーのテレビ放映の時間を気にしていた。



W杯開催も予定されているので、たいへんな盛り上がりを示している相手だからアウエーの苦戦は否めない。おまけに国籍を代えてまで参加している強豪選手がかなり含まれているという。
たいへんな試合になりそうだ、朝からテレビの放映時間を気にしていたほどだから、袋詰め作業はいらいらしながらやっていた。
やっと完了したが、エッ! 1枚余っている。どれか入れ間違っているんだ!
気づいたら放映時間が過ぎているではないか!
あわててテレビをつける。

どんどん押し込まれている。やばい! サムライ・ブルーがまだシュートを1本も打っていないのに、相手は6本も打っているという。
早々に相手の注目選手が球をうばうと、ゴールに向かった。バックの吉田の股間をすり抜けたボールが復帰したゴールキーパー川島の手を弾いてネットを揺らした。

先制点を奪われて、今日は負けるのではと思って我に返った。
ともかく袋詰めの再点検を行わなければ。・・・
1袋づつ開けて点検しながらゲームを見続けた。

期待されながら予選で得点できなかった香川のゴールだ!

希望が見えてきた。


10人の劣勢になりながらも、岡崎や香川が恐れず怒涛のように相手のゴールに襲いかかり、DFで投入された伊野波がこぼれ球を押し込んだ。
やった、今時の若者を見直したぞ!
気づけば12時を越えていた。まだ袋詰めは終わっていない。
明日だ、明日だ。
久しぶりの興奮でしばらく寝つけなかった。