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人間にとって生活のベースは、動物と同様先ず<食べる>ことにある。
動物と異なるのは、単に自然界にある植物を採取し、他の動物を捕らえて食べることから進化して、農作をし、家畜を飼育して安定した食糧を確保する術を得た。
さらに得た物を人間同士で交換する行為が発生し、仲介する手段として<お金>を考え出したことが人間を文明的な生活をするレベルに押し上げた。
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そして今や<物>に関わらない<お金>そのものの取引がいろいろな形で広まった。
つまり<物>経済とは別に、実態の見えにくい<金>経済を生み出した。
だからロバート・キヨサキ氏の言うように、<金>の流れの仕組みを理解しないとダメだよ。
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ただ一生懸命働くというだけでは金持ちにならないよ、ということになる。
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というわけで、単純な社会主義制度では成りいかないことが明らかになり、中国のような社会主義国家でも資本主義的な、ある意味競争主義的な制度を取り入れていかないと、国際社会の中で生き抜いていけないことになっている。
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そういう競争社会の中では、中内功氏や、松井道夫氏、キヨサキ氏が強調するように、ビジネスのプロにならないと成功しないよ、ということになる。
個人的に目指す方向はそれでいいとしても、社会的なビジネスを考えた場合、こういう競争社会では、反面脱落者というか弱者をどう受け止めていくかという社会問題が発生する。
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それで、セーフティネットというか、福利厚生的なものでカバーしなければという考え方が生まれる。その場合でもアメリカのように、あくまで自由競争で経済を盛り上げることを基本とし、セーフティネットは最小限に抑えるべきだという考え方と、デンマークのように全体的にセーフティネットを張り巡らせた福祉国家を目指すべきだという考え方がある。
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戦後日本は、一生懸命働いて世界第2位といわれるほどの経済大国になった。日本型経営は世界の経営者の注目するところになった。
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しかし、<金>の魔力によりバブル崩壊という事態になり、日本経済も停滞の時期を迎える。大企業といえども倒産の憂き目を見ることになる。
日産自動車は、外国人のカルロス・ゴーン氏をトップに向かえ、再建を目指した。
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しかし、驚異の立ち直りの手腕を見せたゴーン氏はこう振り返っている。
日本型経営の中に三つの価値を見出せると思っています。 まず、年功序列。二番目に終身雇用。そして三番目に中間管理職の活用ということです。
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にもかかわらず、日本経営は破綻した。なぜか。ゴーン氏はこの三つの美点をうまく機能させることができなかった。あるいは、この三つに全面的に寄りかかっていたからだと言っている。
特に苦境に陥った企業にはトップダウンが必要です。逆境にあるとき、従業員がリーダーに新たな戦略を立ててほしいと念願しているにもかかわらず、中間管理職の存在が大きすぎれば、迅速な意思決定に支障がでる。
戦略はボトムアップではできないものだからです。
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何か今の菅直人政権への痛烈な警鐘のように思えます。
ところが、企業経営に関して日本的なものに対するゴーン氏の評価は傾聴に値するものです。
終身雇用ですが、私の視点から見ますと、これは非常に価値の高いものです。というのも、企業が従業員の忠誠心を求めるものであるからには、逆に従業員に対して、企業は誠意を見せなければならないからです。
企業が従業員に対して誠意を見せれば、長期的なキャリアプランを約束することができ、彼らの忠誠心をさらに昂進できるのです。
しかし、ここが重要なのですが、これが偽りの誠意であっては意味がない。・・・
終身雇用は決してルールではないのです。・・・
あくまでも目指すべきターゲットなのです。
(2003年<文芸春秋>より)
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資源のない日本が経済的にここまで成長できたのは、日本独自の経営にそれなりの価値があったことを外人から教えられた思いです。