昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々 スロースリップの確認

2020-01-18 07:15:14 | なるほどと思う日々
 発生が懸念される南海トラフの巨大地震。
 プレートの境目がゆっくり動く「スロースリップ」という現象が起きているのを東京大学と海上保安庁が初めて捉えました。
 「スロースリップ」とはプレートとプレートの境目が、体に感じるような揺れを起こさずにゆっくりと動く現象です。    
 *巨大地震との関連性が注目されている現象で、メカニズムの解明や防災対策につながるのか期待されています。

 今回、東京の初雪を期待していたのですが・・・。



なるほど!と思う日々(646)ベートーベンの「第九」

2020-01-02 05:24:40 | なるほどと思う日々
 1824年「第九」を完成させた53歳のベートーヴェンは聴覚をまったく失っていた。

ベートーヴェンの遺髪から通常の100倍近い鉛が検出されている。

偉大な精神力と長年心の中に暖めていたシラーの詩への熱い思いが歓喜の歌「第九」を完成させた。

 精神力と熱い思い       




なるほど!と思う日々(645)及ばざるは過ぎたるに勝れり

2019-12-30 04:28:43 | なるほどと思う日々
 世界に類例のない、300年の平和の礎を築いた徳川家康公のお言葉であるぞ。         
 東照宮の鳥居は本殿に対して6度傾けて建てられている。
 
 宮大工は施工の際、どこかに傷をつける。

 世の中に完璧なんてあり得ないって、ことだ。
 
  



なるほど!と思う日々(643)金融政策の悲劇

2019-12-16 04:35:06 | なるほどと思う日々
 昨日、ボクのブログをよく見て下さる安永隆則さんの講義に誘われたので出かける。
 題して第53回三鷹雑学大学講義「金融政策の悲劇」       
 ・・・三鷹市消費者センターで開催された。
 講師は安永隆則さん。1977年日本銀行に入行。西ドイツフランクフルト駐在。国際収支課長、広報課長を経て、1999年福島支店長。その後静岡支店長、仙台支店長を歴任。
 現在は(株)TYK総合企画代表。

 集まって来られた方は、お役人、学者など錚々たる方々だということは質疑応答のレベルの高さで推測できる。(この後、続々と集まり、20名近く、満席状態になった)

 *グローバル化の中での経済空洞化と少子高齢化。
 *危機的な財政運営。金融の異次元緩和
 ・・・まさにワニの口状態だ。
 
 *出口戦略は? 日銀の財政の悪化など後遺症は不可避だ。

 *ビットコインとブロッキングチェーン、キャッシュレス決済、MMTの魔術など、話題は豊富だった。
 参考資料として中野剛志の「奇跡の経済教室」が披露された。

 まさに、金融政策の不可解!  




なるほど!と思う日々(642)江戸川乱歩

2019-12-15 04:31:50 | なるほどと思う日々
 大久保喬樹東京女子大名誉教授が次に取り上げたのは、
 江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」でした。
 ・・・わが郷田三郎は、(酒や女に生きがいを感じない)「こんな面白くない世の中に生き長らえているよりは、いっそ死んでしまった方がましだ」しかし、・・・「死ぬ死ぬ」といいながらつい死にきれずに生き長らえているのでした。
 ・・・さて、彼が今度移ったうちは東栄館という新築したばかりの新しい下宿屋でしたが、ここで彼はひとつのすばらしい楽しみを発見しました。
 ここで、明智小五郎という素人探偵と知り合うのです。
 *隣は誰が住んでいるか分からないといういわば、都市推理小説の誕生です。

 そして「パノラマ島奇譚」
 ・・・それは一見、非常に宏大な庭園に過ぎないのですが、ある人はそこから、何物か、途方もないある種の計画、若しくは芸術という様なものを感じないではゐられぬでありませう。それと同時に、その人は又、その辺一帯に漲る怨念といふか、鬼気といふか、兎も角も一種の戦慄に襲はれないではゐられぬでありませう。・・・

 *バーチャルリアリティを現実の島に実現。
 *文化の変容を先取りして、まさにディズニーランドの世界です。        

  リアリズムの終焉からポストモダンへ

なるほど!と思う日々(641)佐藤春夫と谷崎潤一郎

2019-12-14 06:21:02 | なるほどと思う日々
 昨日は大久保喬樹東京女子大学名誉教授の講義なので、早めに、15分前には教室に到着したが、既に小林克彦代表幹事とともに席についておられた。
 先生がボクの杖に目を留められ、「足は大丈夫ですか?」とおっしゃって下さった。
 お心遣いに恐縮・・・。

 取り上げるのは、佐藤春夫の「田園の憂鬱」 
 ・・・彼と彼の妻とは、その時、各(おのおの)この草屋根の上にさまようて居た彼らの瞳を、互いに相手のそれの上に向けて、瞳と瞳とで会話した。「いい家のような豫感がある」「ええ私もさう思ふの」・・・
 ・・・一筋の平坦な街道が東から西へ、また別の街道が北から南へ通じて居るあたりに、その道に沿うて一つの草深い農村があり、幾つかの卑下(へりくだ)つた草屋根があった。それは、TとYとH(東京、横浜、八王子のこと)との大きな都市をすぐ六七里の隣にして、譬へば三つの劇しい旋風の境目に出来た真空のやうに、世紀からは置きつ放しにされ、世界からは忘れ去られ、文明からは押流されて、しょんぼりと置かれて居るのであった。
 ・・・彼はただひとりぼんやりと、見るともなしに、あの丘を眺めて居た。・・・
 ・・・丘はいつもと違って見える・・・その丘は、彼には或るフェアリイ・ランドのやうに思はれた。
 ・・・さうして、彼は今、うっとりとなってフェアリイ・ランドの王であった。・・・
 ・・・やがて、いつまでも見えるやうに思って居た丘も見えなくなった・・・。

 *ストーリーらしきものはない。文学・映画に夢中になって遊び過ぎてノイローゼになった佐藤春夫が、イギリスの小説の田園風景に影響を受け、感覚的に書き連ねた作品のようだ。

 佐藤春夫は、大正期から始まるデカダンス的な感覚を「市民」という立場から表現する、谷崎潤一郎と共にこの時代を代表する文学者である。
 *映画が佐藤や谷崎にかなり影響を与えている。
 
 *谷崎も一時マジックリアリズムを実現するような小説を書いている。
 「金色の死」
 *「そんな谷崎が<陰翳礼讃>や<細雪>を書くようになったきっかけは何なのでしょう?」
  ボクは大久保先生にお伺いした。

 「京都という場所でしょう」
     




なるほど!と思う日々(640)デジタル人民元の脅威!

2019-12-08 04:09:31 | なるほどと思う日々
 ここ数か月「デジタル人民元」が話題になっている。
 米ドルの覇権に対抗し、中国がブロックチェーンを使ってデジタル通貨を発行する世界初の国になるという。

 中国人民銀行恐るべし       



 

なるほど!と思う日々(639)女は変わる

2019-12-06 03:20:18 | なるほどと思う日々
 ボクはNHKの「英雄たちの選択」という番組が好きだ。
 もちろん、取り上げられる英雄たちに関心を持つのだが、<女性研究家>たるボクは、司会の杉浦友紀さん、解説者の中野信子さんに目が行く。
 
 
 すると、最近の彼女たちの変化に気づく。
 ・・・綺麗になっている・・・

 ・・・女は変わる・・・と。       




 

なるほど!と思う日々(638)辻政信「潜行三千里」の怪!

2019-12-04 03:59:37 | なるほどと思う日々
 辻政信「潜行三千里」
 三鷹市立図書館から連絡を受けて引き取った。
 ・・・こんな本、頼んでいたっけ? いつ? 一年以上前だろう・・・

 ようやく手元に届いたのだ。
 辻政信は、ボクと同郷の石川県出身。
 おやじと同じ歳ごろで、数奇な人生を過ごしている。
 
 昭和6年陸軍大学卒業後大本営参謀となる。「ノモンハン事件」「マレー作戦」などを指揮、「作戦の神様」というたわれた。
 敗戦後、日中連携を企図して数年間、東南アジアや中国大陸を潜行した。

 昭和27年から連続4回衆議院議員に当選したが、昭和36年参議院議員として再び東南アジアに向かいラオス付近で行方不明になった。

 戦後、日本へ向かう船が岸壁を離れるとき、中国側警官の間からひそやかな日本語が聞こえた。
「みなさんお達者で、支那の野郎には、ろくな奴はいませんよ。日本人がいいですよ。・・・」
 ・・・日本海軍にやとわれていた台湾青年が、終戦とともに中国側警官になったらしい。

 船がいよいよ佐世保の港に入ったとき、誰の目にも一様に感激の涙が溜まっている。
 敗れたる山河がどうしてこのように懐かしいのであろう。
 

 国敗れたれど山河は残っていた。