昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(242)好奇心

2013-06-30 05:36:58 | なるほどと思う日々
「おまえ、よく毎日書くものがあるね?」
 中学の同窓会で言われた言葉を思い出していた。
「それほど知識があるわけじゃないけれど、強いて言えば、好奇心が強いことかな・・・。政治、経済でも科学でも、最近はAKBとかも・・・」
「なるほど! 好奇心か!」
 でも、西加奈子さんには負けるね。
 彼女は他人の買い物かごの中身から垣間見えるその人の生活や、そのひととなりが、気になるんだそうだ。 
 他人の生活がどうとか、そこまではボクの好奇心は及ばない。
 
{/hiyo_oro/}「お金を払ってふと後ろを見ると、若い女の子が並んでいます。おしゃれな格好をさらした、色の白い可愛い女の子、少しつんとした態度も、くすぐります。気になるもんだから何を買いやがったんだと、カゴを見ました。そこには、スパゲッティと煮こごりが入っていました。・・・『あ、パスタでいっか』可愛い子はスパゲッティとは言わない。パスタです。『これだけじゃ寂しいから、何か食べよっかな』ここまでは分かる。『あ、煮こごりにしよっと』だめ、おかしい」
 
 

「例えば、鰻の蒲焼と梅干しを同じかごに入れている人。その日一日で食べてしまうわけではないでしょうけど、食べあわせのこと、考えてんのか?」
 
大阪にいるとき、近所のスーパーで見た男の人のカゴの中は、ポカリスエットとジャムパンでした。いい、全然いいのだけど、合う?」
 
「私はカゴを見ることで、少しでもその人を知ったような気になります。そしてひとりほくそ笑むのです」
 (西加奈子<ミッキーかしまし>より) 

エッセイ(166)中学校同窓会

2013-06-28 15:56:15 | エッセイ
 今、一泊二日の伊豆・修善寺で行われた同窓会から帰ってきた。
 以前にも述べたことがあるが、この会は<あじさい会>と称して、石川県金沢市の中学校を卒業して東京近辺に住んでいる者を中心に20年ほど前から毎年行われている。
 最近では金沢に住んでいる連中も参加する。
 5年前に開かれた伊香保での<古希を祝う会>には30名も集まった。
 
 中学校を出た連中が、この歳になっても集まるだけでも珍しいのに、ましてや遠方の金沢の中学校を卒業したものたちだ。なかなかこんなケースはないだろう。
 これはひとえに幹事のご努力の賜物である。

 実は、このところボクは参加を渋っている。去年も参加しなかった。
 理由はお小遣いが少ないからだ。1万円以上の会合には参加しないと公言している。
 で、今回も参加しないつもりだった。
 ところが、寸前になって、大幹事のMくんから電話があった。
「あんたから参加の返事がない!」というわけだ。尊敬しているこの幹事からこう言われちゃ、会費が17000円だから出れない、なんて言えないじゃないか。
 この会の幹事役のEくん,Tくん、Yさんが順番に電話に出てきて「今、幹事会をやってるんだけど、ぜひ出て!」と言われたので、他でも幹事役をしていてその苦労がわかるだけに、勢いで「分かった!」と言ってしまい、参加することになったのだ。

 参加してみると、幹事役のひとり、Yさんが事前にけが、(けがと言っても、顔の怪我だから美貌の持ち主にとっては堪えられなかったのだろう。お察しします。彼女はこの会に最多、連続出場がかかっていたのに・・・)ほかにもこの歳だからドタキャンもあり、結局東京から9人、金沢から9人と合計18名、特に女っ気が少ない。いつもは多いのに今回はたった二人だ。

 しかし、幹事Mくんを中心に、Yさんの代わりをしたEさんとAさんが頑張ったね。実はEさんにバスの手配をしてもらい、行きは新宿・伊豆スカイライナーで出かけたのだが、これが、他の電車で乗り継ぎなどで不便だった連中と比べるとすこぶる快適だった。
 
 宿泊する滝亭のごくちかくまで直通だったのだ。
 
 おまけにAさんのカンに頼って飛び込んだ蕎麦屋が最高によかった。
 
 葉っぱのついたままの生わさびを擦って、いい香り! しこしこしたそば、付け合せのかぼちゃもジャガイモもウマイ!

 そして6時から宴会が始まり、8時からカラオケに移動、さらに10時から幹事室で三次会。いやあ、盛り上がった、盛り上がった!
 
 やはり女っ気がない!でも、宴膳は最高! 特に狩野川鮎の塩焼きがよかった。
 
 

 そして、今回の目玉はEくんの英語落語。着物まで用意してきて本格的だ。
 我々英語の分からないやつより、外人に聞かせたい。彼の英語は英国仕込みの本格英語だから。
 

 カラオケでは、先頭切って、ハワイアンジャズバンドを率いる半プロのTくんが<カイマナヒーラ>を歌う。
 さすがプロ! あとの連中が歌いにくくなっちゃった。
 でもEさんが、めずらしく乗りに乗って、美声を聞かせてくれました。

 3次会ともなると、けっこう寛ぎすぎちゃっているが、酔っぱらう前にひとりづつ近況を述べた段階では、Tくんの大震災後、福島にハワイアンバンドを引きつれて地元の子どもたちにフラダンスを指導して励ました話なんて、泣けちゃったね。
 Eさんは、Tさんのようにみんなに尽くすことはできませんが、ご主人のために今日は朝、昼晩と食事を用意してきましたなんてのろけていました。
 幹事のMくんは、今でも顧問役で何日か会社にでかけ、地域の役員として取りまとめ役をこなし、その合間にはゴルフ、飲み会にと公私ともに充実した日々を過ごしているらしい。
 Aさんはご夫婦で<奥の細道・完全踏破>されたとか、また、今回二人の方が奥さん同伴でお見えになるという睦まじい仲も披露された。
 
「来年もぜひ、またさらに多くの仲間がこうやって集まれるように!」と締められ、来年の幹事役はEくん、Aさんの期待できるコンビが選ばれた。
 ・・・来年も無理してでも参加しようかな?・・・
 
 翌日はみんな修善寺をはじめ、桂川の渓流に沿って、どっこの湯や竹林の小径を散策、河原湯を楽しみました。
 
 
 
 
 梅雨の中休み、清々しい天候にも恵まれました。
 <あじさい会>はどういうわけか天候に恵まれるんです。
 
 










 
 
 

なるほど!と思う日々(241)いつやる? 今でしょう!

2013-06-10 07:04:12 | なるほどと思う日々
 昨日フジテレビで<いつやるか? 今でしょう>で有名になった林修氏がヤンキー相手の授業をしていた。
 
 勉強は出来そうもないが、相手を威嚇する強そうな風体の連中だ。
 ちゃんと席にはついているが、いずれもふてくされていて、真面目に授業を受ける姿勢ではない。
 中にはもう机に突っ伏して寝ようとしているヤツもいる。

「受験があと一か月のところで必ず言う言葉があるんです」
「・・・」
「あと、一か月だね。この一か月を頑張るか頑張らないかはキミたちの勝手だけれど、この一か月がキミたちの一生を決めるんだ!」
「・・・」
「この一か月を頑張れる者はさらに一年、一生頑張れる!」
 もちろん、受験を控えているわけではないヤンキーたちからの反応はない。
 先生、やたらに水を飲む。

「頑張れるかどうかは<決断>と<創造>だ!」
「・・・」
「つまり、考えることだ!」
 そうか、考えるかどうかで差が出る。・・・ぼくには分かる。
「本を読まないヤツは嫌いだ!」
 読みそうもない相手にそこまで言っていいのかい?
「特に歴史を読みなさい! ナポレオンや織田信長の成功ものじゃなくて、失敗した歴史を」
「・・・」
「負けるヤツには共通の原因がある!」
 ここでヤンキーの中から何人かが身を乗り出した。
「情報不足、慢心、思い込みの三点だ」
 確かに桶狭間の戦いにおける、信長と今川義元にその典型が見れる。

「みんな、勉強は嫌いだと言うけれど、学校で勉強した中にも人生に役立つことはあったと思わないか?」
「漢字を知らないと損をする・・・」
 初めてヤンキーのひとりが反応した。
 さらに恋愛メカニズムの話になったら、ざわざわと男も女も反応し出した。
 
「脳にはゾーンがあって、特に女性の一目ぼれゾーンは極端に小さい。だから福山雅治やキムタクならともかく、ぼくやキミのような男はひと目では相手にされない」
「どうしたらいいんですか?」
「好きになってくれそうなタイプを探す地道な作業が必要だ」

「ぼくの失敗談を離そうか?」
 かなりのヤンキーが身を乗り出した。
「実はぼくは東大を出て銀行に入ったんだが、仕事が不満で辞めて、独自の仕事をやって失敗したんだ。失敗し続けて1800万も借金した」
「どうして返したんですか?」
 彼らにとっても関心のあるテーマに入ってきたようだ。
「結局、地道に塾の先生をやるしかなかった。塾の先生なんて、役人や大企業に入った仲間には恥ずかしくて言えなかったけどね。仕事は趣味じゃないんだよね」
「仕事は趣味じゃない・・・」
 やっとヤンキーにも通じたようだ。

「でも地道なことを重ねていたら、今の<いつやる? 今でしょう>の言葉が売れて、運がついてきたんだ・・・」
 ヤンキーも少しは納得したみたい。

 授業が終わってプロデユーサーから感想を訊かれた先生。
「失敗でしたね。手強い相手でした。最初で勝負はつきました。敗因は慢心です。理屈を持って入った時点で敗けていました」

 たしかに・・・。しかしぼくにとっては刺激的な授業だった。
 <ボクノ人生は運が悪かったのか?>という新たな創作意欲が湧いてきた。
「いつやるか、今でしょう!」
 





エッセイ(165)今年も銀座でビーズ工芸展

2013-06-05 03:26:55 | エッセイ
 今年もメル友の木曽康子さんが銀座でビーズ工芸展を開くと言うので出かけた。
 
 JR有楽町駅で降りて銀座教会を目指す。
 
 銀座教会の1F「ギャラリーエルピス」
 

 何? まだ準備中?
 

 案内状を見直す。6月4日(火)~9日(土)11:00~18:30とある。
 *初日14:00~18:30、最終日12:30~15:00との但し書き。
  
  今、11時40分! 早とちりだ!

  まだ未完成の展示場の写真を撮る。 昨年よりさらに進化したものになりそうだ。
  
 

  メル友と言っても、心臓外科の名医として名をなしたわが親友の奥さまだ。
 
 「旦那はお元気?」
 「もう、元気すぎるぐらい・・・」
  今から?十年前、彼についてアメリカに滞在したとき覚えたビーズ工芸の技を日々高めて今に至る。
 彼女は昨年、林檸檬の名で「海流の旅人」なるエッセイをものにする才女でもある。
 
 帯には「読むうちに、おおらかで闊達自在な文章が胸にひびいてくる。作家・内海隆一郎」とある。

 日本のエース本田圭佑が必死の形相で、土壇場のPKを決めて、ザックジャパンは世界最速でW杯アジア最終予選を突破した。
 
 おめでとう!
 

エッセイ(164)安倍首相奮闘

2013-06-03 04:48:18 | エッセイ
 安倍首相が釈迦力で頑張っている。
 
 首相就任以来5か月を経過して完全に休んだのは3日だそうだ。
 アベノミックスを立ち上げ、オバマ大統領との間で日米の基軸を確認し、ベトナムやタイ、インドネシアなどの東南アジア、サウジなどの中東を歴訪、ロシアのプーチン大統領とも会談、北朝鮮にまで特使を派遣、今回は横浜で第5回アフリカ会議を開催した。
 
 概ね海外の評価も悪くないようだ。
 
 近々、フランスのオランド大統領が来日するという。
 
 60%近い支持率で期待され大統領になったが、今や支持率27%に凋落、失業率は11%と不況にあえいでいる。
 訪日の目的は、中国べったりのサルコジ政権と異なり、共通の価値認識を持つ日本と経済だけではなく、政治、安全保障、文化の面でも協調を図りたいと言っているが、本音は経済的苦境をアベノミックスにあやかって、何とかフランスの経済的不況解消の方策を探りたいということなのでは。
 原発大国フランスとして、安全に原発を運営するための協力も視野に入れているのだろう。
 
 従来から日本に対するフランスの関心は高いが、昨今は単に特権階級、文化人に限らず、一般市民の間でも日本のソフトパワーに対する関心が高まっている。
 芸術やマンガだけでなく、<うどん>などの食文化についても大人気だという。
 そして、3.11大震災で見せた日本人の他人を思いやる姿勢、規律正しい国民性に触れて、これまでの単に金儲けに忙しいアリ民族という評価が一変したようだ。

 オランド大統領の側近の言葉を借りれば、日仏の関係は単なる理性による結婚から、愛情による結婚へとへ進化しているのだそうだ。(NHKテレビから)

 今、大リーグ、レンジャーズ対ロイヤルズ戦が五回表を終わった。
 
 ダルビッシュが2回2アウト満塁、5回も二塁に走者を背負って苦しみながらも1対0で押さえている。
 7回無失点で交代した。しかし、8回交替したピッチャーが打たれてまたも8勝目を逃してしまった。 残念! テレビを消す。